それは多くのホールが「機械を使い倒すこと」だ。
メーカーとすればこれまで通り、ホールが機械を使い捨ててくれるのが一番だ。
もちろん自社の機械が一番稼働を取り、売上、粗利に貢献することが第一だが、ホールが頻繁に入れ替えるように仕向けたのはメーカーである。
その手法はホールから悪徳商法と指摘されて来た。オーナーがホール経営から撤退する時は、メーカーの罵詈雑言しか出てこない。
特にスロットメーカー1社とパチンコ販社1社の営業マンは、ホールから嫌われている。しかし、それを露骨に出したらビッグコンテンツの機械を回してもらえなくなるのを恐れて、本音をかみ殺している。
そんな時代も、過去のものになりつつある。それを敏感に察知しているのがメーカーだったりする。
全国のホールが機械を使い倒して、検定と認定で6年間稼働を取る術を身に付けたら、機械が売れなくなることになる。
現状はそこまで至らずメーカーからすると幸いだ。
「ホールの大半が、稼働よりも粗利を重視しているから、現状では機械を使い倒すなんて無理ですね」(メーカー関係者)と見立てる。
メーカー関係者の本音はまだ続く。
「ホールの大半が、高稼働時代に一律調整を行った結果、きめ細やかな調整で、稼働や集客する術が店長クラスに備わっていない」
つまり、要約するとこうなる。
①現状ホールは、粗利を追わないと経営がなり立たないケースが増えている。機械が高騰して、その支払いのために、早期回収に走っている。粗利に対して家賃を払う割合が上がった。
②オーナーの顔色を伺う本部長や店長は、結果的に粗利重視になり、稼働よりも粗利に重きを置くように。
③オーナーの大半は、売上や粗利の成長を望むために、稼働は二の次になっている。そのため、4円稼働はさらに落ち込み続けている。
④店長の裁量権が狭まり、サラリーマン店長が増えすぎた。よって、お客様に目を向けているつもりでも、本部長やオーナーに目が向き、稼働低下があっても粗利を取りに走る。
⑤自分でこうしたいと熱烈な運営方針を言う店長が激減した。これは本部長にも当てはまる。
⑥現状では4円の稼働を上げられる人材は、この業界にほとんどいない。既存のホール設備に手を加えずに売上や粗利や稼働を上げているホールは、全国に何軒あるのか?
まだまだあるがこの辺にして、核心に迫っていこう。
メーカー側が恐れているのは、ホールが機械を使い倒すことだ。
検定、認定で6年も使い倒すことになれば機械は売れないからだ。実際6年以上使い倒される機械が存在するが、これは人気機械であり、それだけメーカーの粗利が高いからできる芸当だが、大半の機械は、その芸当が無理。
それが分かっているメーカー側は、そこを突いてきて、ホールへ機械を販売する。
つまりメーカー側の戦略に乗らないために、ホール側がすべきことは、購入する機械は最小限に抑えて、機械を使い倒すことだ。
全国のホールで経営的に利益が上がっているケースは、機械の購入を減らしている。
つづく

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