パチンコ日報

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お困りごと解決、WOWストーリーで集客を図り未来掲示板で業界の未来を変える(サーカス)第7回ぱちんこ情熱リーグより

岡山の県北、津山市の「サーカス」は、情熱リーグ予選のMS調査では連続3回200点満点をたたき出した。そこには「お客様のお困りごと解決」という明確なコンセプトがあった。

営業歴25年。総台数270台は店のスペックとしても見劣りがする。競合エリアの中には全国大手チューンが営業している他、2年前には地元の競合店が新店を立ち上げると、もう一方の競合店が昨年末にグランドリニューアルオープンを仕掛けて来た。

それに対して「サーカス」は動かなかった。
現場はリニューアルの提案をしたがダメ、何を提案してもダメだった。それでいて、会社の要求は稼働を落とすな、利益は確保! だった。

おカネがかかることはすべてダメ。守りの営業で前任の河本優店長が取った行動は「スタッフの困りごと解決が先」だった。限られた経費を一人ひとりに渡した。



「お客様の困りごとを見つけるのは現場のスタッフです。従ってスタッフから上がる意見はお客様の声として捉え、スタッフから上がってくる提案は必ず採用しようと思いました。例えば、お客様のために10万円の物品が必要になった場合は、さすがにできませんが、それを5000円のもので代用できないか考える工夫をするようになりました」(河本店長)
 
2016年1月からスタートした「お客様の困りごと解決」は、スタッフの自主性を引き出すために、1万円以内の予算なら許可を出した。

手書きのイラストを描くのが得意なスタッフは、お客様に親近感を持ってもらうように、頑張った。「上手に描いているね」と声をかけてもやったことが遣り甲斐につながった。  

 

「そこらへんにあるものではなく、ウチ独自のものでお客様の目に留まるものを作り上げてきました。手書きで書いたお手紙が誉められ、お客様からの声が励みになって、仕事も楽しくなってきました。トイレに観葉植物を置いたり、匂いのアロマを置いたりしていると『トイレをかわいく飾っているね』といわれると遣り甲斐を感じます。どれだけおカネを掛けずにお客様を楽しませるかを考えるようになりました」(中谷さん)

提案が採用されると、やる気スイッチが入り、どんどん提案を上げてくるスタッフが出てきた。その結果、MS調査で200点満点を連発すようになったが、200点はただの数字であって本当の目的ではないことに気づいた。お困りごとを本気で解決していたら200点の方から近づいてきた。

それ以上に大切にしているのが全社を挙げて取り組んでいる「WOWストーリー」だ。同社の最高の商品とは機械でも店構えでもない。この「WOWストーリー」が最高の商品である。

「WOWストーリー」とは自らが行動し、お客様から頂いた素敵な出来事のことだ。そこには笑顔や感動がある。それがスタッフの成長であり、学びにもつながる。



社員は月1回WOWストーリーを文章で提出する。月1回の選考会では互いのストーリーを褒めあい、優秀ストーリーを1冊の本にまとめている。

また、社内用Facebookで今月のWOWストーリーが配信され、全社員で共有する。これはすでに7年以上続けられているが、1年で1000のWOWストーリーが生まれる。

WOWストーリーとお困りごと解決の両建てで月12回以上来店してくれるRC顧客を増やし、新店がオープンしても1.5倍の稼働をたたき出している。

同店では200点満点やお困りごと解決に満足することなく、お客さんからの提案やクレームはアイデアの源泉として捉えている。その新たな取り組みが「未来掲示板」である。



これはお客さんやスタッフの夢を叶えるための掲示板でもある。

あるお客さんが「健康に気を使っている」と書き込んでいた。

これに対して店は万歩計の貸し出しサービスを始めたほか、タバコは軽めのものを勧めるようにした。

「台がうるさい。大当たりの音をどうにかしろ」

サーカスがとった行動はメーカーに意見書を出すことだった。ホールの騒音問題は業界がいの一番に解決しなければならない問題だ。どうせ無理と諦めた時点でパチンコの未来はないし、パチンコは今後も変わらない。



すべての情報に本気で向き合うことで業界の未来は開ける。



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お客様の意見はよく聞き、要望はできる限り実現、どんな時でも絶やさない笑顔(グランド古川) 第7回ぱちんこ情熱リーグより

情熱リーグ3連覇を狙ったのが徳島のグランド商事アドバンスの「グランド古川」だ。同店は2000年12月20日にオープン。21世紀の挑戦とちょっと先回りしたサービスを掲げ、330台の完全禁煙コーナーと330台の喫煙コーナーの計660台でスタートした。

ちょっと先回りのサービスがお客さんに支持されれば続け、支持されなければ変更するの繰り返しで現在に至っている。



現在も続けられているのは「お客様を思いやること」。すなわち絆を大切にすることだ。

同店に1年半前に赴任した栗本恭輝店長は、着任してすぐに気づいたことがある。それは顧客とスタッフが楽しそうに会話していることだった。そこで、栗本店長は「会話の中の情報をうまく店舗運営に活かせないか」とスタッフに問いかけた。

その結果、顧客の声を店舗運営に活かすために次の3つの取り組みを始めた。

①お客様との会話のきっかけを作るために、前向きな言葉で自分たちの意識、マインドを変える
やる気の出る言葉「やっていこう」、「ボクはできる」とプラスの言葉しか使わないようにした。



②お客様のクレームが私たちのヒント
クレームは怖いものと感じていた。しかし、店長から「クレームはお客様の本音」と教えられクレームを積極的に引き出すようにした。それを店舗運営や接客に活かしている。

③毎日の終礼でお客様の声を圧倒的に集める
終礼をお客様ボードの前で行う。気づきをすぐに書き込めるようにするため。現在は毎月300枚の声が集まるようになった。

声は具体的誰が言ったことかを明確にして、それを店長に伝える。後日、来店した顧客に対して栗本店長が声掛けして、代替え案や解決策を伝える。

「お客様の声からのつながりが、やがて絆になっていく。その数は1人、2人、3人と増えて行きました」

グランド古川は月10回以上の来店客をVIP様と呼んでいる。航空業界やホテル業界は利用頻度によってお客様を区別して、顧客に応じた快適なサービスを提供している。

そこでグランド古川はVIP客がどのスタッフと話している時が一番楽しそうかを見て、VIP客の担当係を決めた。いつ来ても会えるように、VIP客の来店に合わせてシフトを組んだ。

それによって、会話が従来にも増して弾むようになった。

VIP担当係は来店履歴や好みの機種、商品、今後の予定などをVIP会員リストに手書きで書きこんでいく。その情報はi padで共有している。来店予想が立てやすく、シフト作成や商品取り揃えに活かしている。
お客様情報とVIP情報を基に週1回のミーティングを始めた。来店予想、結果の検証を行い、来られなかった顧客の要因を予想するようになった。

来店回数が減っている顧客に対してはDMを発送する。内容はスタッフの近況をイラストを使って知らせる。その中に新機種情報や商品情報を書いて来店動機を作っている。



顧客の声からの仮説を立ててその結果を検証することを会議で徹底した。その中で好評だった施策が、顧客が打ちたい台を探してきて設置すること。それが手打ち式の昭和物語だった。その一方で話題の機種でも顧客が望んでいないものは見送ることもある。

高額の来店ポイント景品も顧客からの要望だった。VIP客から「毎日来ているのでポイントがすぐに貯まる。もっと高額景品を置いて」という声に対して、2年通わなければ貯まらない700ポイントのコーヒーメーカーを用意。先日、めでたく渡すことができた。

グランド商事アドバンスは、世代を超えたコミュニティーを創造し、地域のランドマークになることを使命としている。

栗本店長はこう締めくくる。




「もっと、もっと多くの人にパチンコで感動を味わってほしい。入社当時のその想いを思い出させてくれたのが異動で来たグランド古川だった。仲間とともにお客様の意見を最後まで聞く。要望は可能な限り実現する。そして、どんな時でも笑顔を絶やさない。この3つのことから始めたらこの舞台に立つことができた。自分たちは変わることができた!」


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主体性のあるチーム作りで大きな壁を乗り越える(ベラジオ西中島店) 第7回ぱちんこ情熱リーグより

ベラジオ西中島店は新大阪から徒歩で10分のビジネス街のど真ん中にあり、ベラジオグループの旗艦店として位置づけられている。

昨年4月に同店に着任した経田豊店長は、社内でも評価の高い店舗だったので、着任を楽しみにしていた。ところが、現場ではバリバリ接客しているのに、バックヤードでは笑顔も覇気もないスタッフを見て、違和感を持った。



前任者は目標や数字に厳しい、トップダウン型の店長だった。スタッフは出迎えるお客様を思う気持ちも入っていなかった。

結果を出さないとクビにされる。結果に対する圧力がすごかったので、目標を達成する執着心は他店舗よりも圧倒的に高かった。

ただし、指示に従うことしか許されなかったので、やりがいを感じられない仲間はたくさん去っていった。



トップダウン型はすぐに結果が出る利点はあるが経田店長の考え方は違った。

「仕事は自分で考えて、楽しさややりがいを見つけるもの。成功や失敗もたくさん経験して欲しい。その現場こそが人を成長させ、チームをより強くする」

トップダウン型の指示待ち人間になっていた西中島店スタッフは、店長就任から何日経っても店長から明確な指示が出ないことに戸惑った。

現場からは「店長は何を考えているのかさっぱり分からん」と不満さえ聞こえてきた。痺れを切らせた大里副店長が「何をすればいいですか?」と尋ねたが、拍子抜けしてしまった。

「お客さんのことを考えるのなら、何をやってもいい」とたったこの一言だった。

何をやってもいいと言われても、指示待ち型だったので自分で考えて行動することができなくなっていた。指示待ち型は目標は達成できても、何も生み出していないから達成感がなかった。

大里副店長は気づいた。

「仕事が楽しくなければ成長なんかない。店長によってやり方や優先順位は違うが、お客様を思う気持ちは皆同じだ。だったら、もっと自分のほうから自由に動いて色々なことに挑戦するほうが仕事が楽しくなる。自主性こそが自分を、そしてチームを成長させると信じる。それを現場に伝えることが副店長の役目だ」

平賀千恵さんはアルバイト歴2年。現在はカウンタークルーのチーフを務めている。チーフになった当初は、失敗が許されない環境だったため緊張感から逆にミスや誤差も多く、チーフとして機能していなかった。




「何でも好きなことをやっていい」という180度変わった店長方針に、最初は戸惑った。平賀さんはカウンターにまとまりがないことを感じていた。そこで店長にカウンタークルーだけで緊急ミーティングを開きたいと申し出た。

売れ残りがあった特別景品について、お客さんが喜ぶ商品を聞いて回り、お客さんが欲しいものを景品にしたところ、売れ残りがゼロになった。

「私たちの考えとお客様の考えが一致したとき、これまでにない嬉しさがこみ上げてきました。お客様の笑顔が私たちの喜び。お客様のためにもっと何かしたいと考えるようになった。これが私たちの成長です」(平賀さん)

経田店長の「好きなことをしなさい」という一言は、魔法の言葉だった。この言葉に触発されたのが村上良社員だ。入社歴は1年。アルバイトを半年経験した後ですぐに正社員になった。

それはアルバイト時代のことだった。当時は主力のアルバイトが複数抜けたことからバックヤードではどんよりとした空気が流れていた。
「このままではアカンと思って、自分がキャプテンになりますと手を挙げていました。人前に出るのは好きではないのですが、お店の中の人間関係をなんとしたいとの思いだけでした」(村上さん)

早番と遅番にはそれぞれアルバイトのキャプテンがいる。まず、他のキャプテンに職場の現状を聞いてもらうことから始めた。そこから見えてきたのはスパルタ式から自主性に舵を切ったことによる気の緩みだった。

「自由でやるのはいいのですが、気の緩みにつながる自由はいらないと思いました」と締めるべきところは締めた。



ところがやればやるほど空回りして、浮いた存在になった。見かねた副店長が「仲間のことを考えていない」と一言アドバイスした。仲間のことを一切考えていない自分を気づかされた。それからはお客様と同様に仲間のことを考えるようになった結果、チームの壁がなくなった。村上さん自身の成長につながった。

ベラジオ西中島店は自由という責任が個々を成長させ自主性を育んでいる。同店のスタッフは自主性という考えの下で行動している。

MS調査では第一印象ですべてが決まると言われているように、最初のあいさつが感動レベルであれば、また来たいと思う可能性がグッと上がるわけだが、同店では早番と遅番で客層がガラッと変わるために接客のスタイルも変えている。



早番では60代以上のリピーター客が多いため、早番はコミュニケーションを優先事項としている。全員が積極的にコミュニケーションを取り、お客さんが時間を忘れて寛げる憩いの場を目指している。

一方の遅番は会社帰りのサラリーマン客で店内は溢れる。優先事項は先読み行動と清掃。先読みしながら積極的に声掛けをする。単純接触回数が多ければ多いほど、親しみを感じてくる。そのためにも接点を圧倒的に増やしている。



カウンター係は最後の印象を良くするために、おもてなし接客で再来店動機に貢献する。

カウンターでは一人ひとりに合った接客を行う。貯玉が多い客には次回来店時には貯玉で遊ぶことを提案。女性客にはポイント交換会で好評だった景品をススメたりする。



高額景品はプレゼント包装したりメッセージカードを入れることもある。これまで1カ月で35個しか出なかった高額景品が今は1カ月で484個も出るようになった。

「お客様のために最高のあいさつで、最高の元気を伝える。お客様を一番に考えるなら何をやってもいい」と経田店長は2つのことだけを指示した。



指示待ちだった西中店は今では、店長が「こんなことをしたい」と提案すると1週間後には様々な形が生まれるようになった。主体性のあるチームになったことが西中店の強みでもある。

「接客だけで稼働は上がらない。でも、人の力がなければ、稼働は絶対に上がらない。業界には今大きな壁が立ちはだかっているが、強いチームを作り上げることが大きな壁を乗り越える近道です」(経田店長)と言い切る。


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記憶に残る1日を提供することでリピート率をアップ(アリーナ桶川店)第7回ぱちんこ情熱リーグより

アリーナ桶川店は平成19年、アリーナグループの3店舗目としてオープンした。同店には会社の成長を支えるために次の3つの役割がある。

①営業利益を出す
②来店客数を維持する
③活躍するスタッフを輩出



まず、①の営業利益を出すためにアリーナ桶川がどういうことをやっているか? その前に同店の不利な立地を理解しなければいけない。

初めて来店する客はカーナビがなければたどり着けない不利な立地で、ホールの目の前には墓所があり、夜ともなる車も通らないような場所だ。グループ内でも陸の孤島と呼ばれている。

新店や旗艦店でもないので、新台や広告も新店ほど予算が貰えない中で、20%の営業利益を出している。その背景にはお客1人1人から高額な利益をいただくのではなく、楽しい遊技時間になるようにスタッフ一人ひとりの努力や工夫で営業利益を上げている。

利益を出すためにはコスト削減の見える化推進がある。会社全体では1年間で5000万円のコスト削減に成功している。

②来店客数維持では既存店の役目として、地域の常連客に愛してもらって、日々の生活の一部に加えてもらうことに努めている。その結果、同店のリピート率は85%で、グループ店の中でも1位を誇っている。同店に来店したお客さんは翌月もほとんどが来店している。

リピート率の高さは「記憶に残る1日を提供する」ことによるもので、2015年9月から85%のリピート率を誇っている。このリピート率にするにはただ遊技するだけではなく「アリーナに来て良かった」と思われることを行っている。

記憶に残るための1日にするには次のルールがある。

先読みの事例共有
休憩室で仲間がどんな先読みをしたかを話し、事例を共有している。また、スタッフの顔と名前を覚えてもらうために、似顔絵入り名刺をスタッフが持っている。遊技方法が分からなそうな客に「何かお困りごとですか?」と声を掛けた。「また、不明な点やお困りごとがありましたら」と名刺を渡した。翌日、「名刺をもらってよくしてもらったからまた遊びに来たよ」と笑顔で来店。常連客となった。似顔絵入り名刺の効果ともいえる。



常連客の家族からこんな電話も入った。

「母が死ぬまでお世話になると思いますが、よろしくお願いします」と感謝の電話だった。ご家族から電話を貰ったスタッフが一番驚いた。

先読みの数値化をルール化


1カ月統計で一番多かった先読みをルール化しスタッフ全員で行うようにしている。


・トイレから出てきたお客さんに紙オシボリを手渡す。

・スロットのメダル回収時にサンド補給を行う。

・カウンターの特売景品をおススメする。

など、些細なことをたくさんすることを桶川店のルールとしている。

その他、お客さんのストレスを解消するための呼び出しランプ数の削減も見逃せない。
2016年1月は月間の呼び出しランプ数が6781回だったものが、2017年1月では5846回まで下がっている。

これを考えたのはアルバイトスタッフの山口君だった。スロットユーザーでもある山口君はスタッフとして楽をするために、呼ばれる回数を減らす工夫をした。

例えば、ゲーム数の多く残っているお客さんにはジョッキ2杯を補給。追加のドル箱を先に渡した。このひと手間が呼び出し回数を減らすことにつながり、それを社内に発信した。

楽するための行為が逆にお客さんからは感謝の言葉を頂くようになった。これが、楽しく会話するきっかけづくりにもなった。先読みを全員が共有することで楽しく働ける職場環境にもなった。
活躍するスタッフを輩出すること
今現在、桶川店を卒業した10名がグループの管理職に就いている。ただし、卒業するということは戦力ダウンにもなるが、各自が成長する役割を担っている。



桶川店独自の取り組みとして王様ゲームがある。本来は酒の席の余興だが朝礼で王様一人を決め、他のスタッフの接客での改善などを命令できるシステムでもある。指摘されたスタッフは王様の命令なので改善しなければならない。時にはアルバイトが役職者を注意、指示することができる。

スタッフ同士が役職に関係なく注意し合える環境が王様ゲームによって整備された。

少し前までの桶川店は一歩が踏み出せない集団だった。時給分しか働かなかったスタッフ、職人に笑顔は必要ない、と考えていたスタッフが自分の殻を打ち破り、一歩踏み出すことで仕事が楽しいものに変わって行った。





なお、記憶に残る1日を提供するために、プレゼンの舞台に10年来の常連客の飯倉夫妻が登壇。「家族的で安心して遊べるところが大好き」と奥さま。ホールとの信頼関係の深さを物語った。






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どん底からの人材育成術(ベラジオ江坂店)第7回ぱちんこ情熱リーグより

ベラジオといえばぱちんこ情熱リーグでは常連店舗の一つだ。決勝の舞台には複数店舗が上がるだけでなく、2連覇も果たした。今回のベラジオ江坂店のテーマは人材育成の取り組みで勝負に出た。
 
「人がいないことにはどうしようもない。人がいないから残業も半端なく増え、マイナスなことばかり増えました。社員からは『こんなに働いているのに環境が変わらない』と不満の声しか挙がらない。モチベーションも当然下がります。残業が増えた理由は少しずつ人が辞め、その時手を打てなかったからです。クルー(アルバイト)が続かない理由は教育の仕方が悪かったからです。教える側に問題がありました」と話すのは二井龍彦ストアマネージャー。
 
アルバイトの募集は各ホールが苦労している。江坂店ではせっかく採用しても半年で8割が辞めて行く現実があった。まさに、穴の開いた桶に一生懸命水を入れているような状態だった。
 
人手不足から会社側は短期間の研修ですぐに現場に出していた。仕事も満足に覚えてもいない状態で放り出されているようなものだった。一方の会社は早く一人前になるようにスピードを求める。このギャップから辞めて行くアルバイトが絶えなかった。
 
そこで江坂店が取り組み始めたのがアルバイト育成のための「30日間チェックシート」だ。簡単にいえば、30日間の時間をかけてアルバイトを育成していく方法だった。
 


発案者は同店の小路正和サブマネージャーだ。
「新卒は退職率が高いので、短期間教育から、長期間教育へ変更することで小さな不安も解消できると思い、プログラムを考えました」
 元々は新卒者用だった教育プログラムをアルバイトにも応用している、ということだ。
 
「30日間しっかり教育しないといいクルーは育ちません。まだ、正式に始めて3カ月あまりですが、30日間かけて個人のペースに合わせて指導教育することによって、この3カ月間は離職率がゼロの状態が続いています。クルーがしっかり働ける労働環境を整えるのがこのチェックシートです。いわば、辞めないためのツールともいえます」(二井ストアマネージャー)
 
最初の10日間は基礎をしっかりやる。毎日チェック表に照らし合わせながら、出来たかどうかを〇×でチェックする。初日は×が多かったスタッフも10日目にはほとんどが〇になる。基礎ができると応用編のステップ1、ステップ2へと進み、一通りのホール作業ができるようになる。その結果、均一レベルに達したアルバイトが育つ。仕事のレベルが一定のレベルに達することで、仕事が楽しくなり、辞めなくなる。

アルバイトにも責任を持たせるチーフ制度がアルバイトの自信を育む
クルーの成長のために、導入しているのがチーフ制度だ。これは、早番、遅番からそれぞれクルーチーフを1人ずつ選任する。
岸川京香さんは入社1年半のクルーで、昨年10月から半年間チーフを経験した。

「指名された時はできないことだらけで、先輩クルーにも劣っていたので、自分にチーフはできないと思っていました。ましてや、何をするのがチーフかという不安もありました。先輩クルーが困った時はサポートしてくれるということで、カウンターチーフを引き受けました。実際やってみると遣り甲斐を感じたのも事実です。達成感も味わいました」

元々コミュニケーション能力に優れていた岸川さんは、カウンター業務で真価を発揮することになる。

同社では顧客の投票によるホールスタッフのMVP制度を実施している。景品交換時にお客様にMVPの投票をお願いしていたところ、5カ月連続1位を獲得することができた。1位に1回なると銀のバッジが貰える。銀のバッジが5枚貯まると金のバッジに昇格する。岸川さんの制服の襟元には金バッジが光る。



「チーフ時代はどういう関わり方をしたらいいか、学ぶことが多かったですね。チーフの大変さが分かったことにより、ホール業務全般ができるようになりました」

岸川さんのチーフぶりを見た後輩クルーが、「次は私がチーフになります」と自ら名乗りを上げたことは、一定の成果ともいえる。チーフ経験者はほぼ全員が金バッチを獲得している。

「ひよこだったクルーがチーフになることで成長します。最初はそんなにコミュニケーションも取れませんが、人は人が助けることによって成長します。チーフ制度はクルー同士で助け合って成長する制度ともいえます」(二井ストアマネージャー)
パチンコホールでは一般景品はほとんど交換されない。ましてや高額景品など全く出ないと言っていい。

そこで、同店では目標を決めて高額景品をお客様に勧める運動を展開した。その結果前年対比で11倍もの高額景品を販売することに成功した。

闇雲に勧めるのではなく、「あのお客様なら交換してくれるかも」と目星をつける。顧客のパーソナルデータを頭にインプットしている社員が、その情報を新人クルーにも共有することによって、目標を大幅に上回ることができた。



さらに、チーム制で高額景品販売を競った。グラフ化して進捗状況を貼りだした。成果が出ていないクルーを見捨てないように、先輩クルーがアシストして、クロージングを成果が出ていないクルーに担当させた。景品販売が成功すると、それが自信につながり、次につながるサイクルも生まれてきた。

人が人を教える環境が出来上がることで、離職率も下がった。チーフ制度は短期間で人の成長が見られると共に、環境をガラリと変えることにもつながった。


正社員はVMボードを使い自分が決めたことを“見える化”で実行
アルバイトに関しては30日間のチェックシート教育によって離職率を下げているが、社員に対しても仕事のやり方を根本から変えるツールを導入した。それが「VM(ヴィジュアル・マネジメント)ボード」だ。社員が自分で決めた取り組みを期日付きで付箋に書いてVMボードに貼る。ボードはカレンダー方式になっているので、二重に期日が分かる。自分が決めたことが完了すれば付箋を剥がす。期限を過ぎても貼っていたら、誰の何ができていないかを全員で把握することができる。
 
「無関心が蔓延すると店の質の低下につながります。無関心だからやらない選択ではなく、やる選択を選ぶ。自分が決めたことを書面化して貼ることで全員から見られる。見える化によって、期日になっても出来ていない場合はアドバイスもできる。つまり、他人のことでも関心を持つようになりました」(二井ストアマネージャー)



 VMボードの導入による効果としては、仕事の効率化が図れるようになったことだ。しかも、質の高い仕事が早く片付くようになった。空いた時間はアルバイトの教育にも割けるようになった。アルバイトが育つことで、離職率が下がれば、必然的に残業時間も減る傾向にある。
 
ちなみに、VMボードに貼りだされている付箋の色分けは青が個人の目標で、黄、緑は店長からの依頼で、赤は緊急となっている。
 
「半年ごとの人事考課にも役立っています。付箋の枚数がチャレンジと成果として、記録にも残ります。成果を見てもらいために、あれも、これもとチャレンジする社員が増えてきました。仕事のミスも少なくなり、いいサイクルが出来上がってきました」(同)
 


VMボードによって、無関心、無気力、無責任、無理、無茶、無謀の6無をなくすことも目標としていたが、着実に成果が見え始めている。


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