パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

販社の営業マンのヘッドハンティングでホールの再生

ホールの2代目社長は社員の動脈硬化に悩んでいた。動脈硬化と言っても実際の病気ではなく、社員の考え方がカチコッチに凝り固まっていることの例えだ。

とりあえず、優秀な店長を欲していた。そこで白羽の矢が立ったのが取引先の販社の営業マンだった。釘も叩けるだけでなく、スロットのことなど遊技機全般に長けていた。

社長はヘッドハンティングすることに成功する。

販社時代の年収は470万円だったところを600万円で引き抜いた。

社長の目に狂いはなかった。店長としての役目も期待に応えるだけの働きを見せた。業績も回復させていった。

その実績を元に、本部長に昇進させようとしている。理由は現在の本部長は60代でスロットのことは疎いところがあるためだ。時代は確実にスロットに向かっているのに、本部長がスロットに弱いようでは、任せられない。

本部長になればさらに100万円年収が上がる。

ただ、その分、サービス残業は1日4時間も増えた。販社時代があまりにも暇で定時で帰るような勤務形態だったこともある。

社長の野望は止まらない。さらに販社から4~5人の営業マンを引き抜く計画だ。

その理由は彼らが持っている情報量だった。営業マンは各ホールのオーナーとの付き合いもあり、他ホールがどんなことをやっているかの情報をたくさん持っている。例えば、ホールが新規事業でFCに手を出す中で、「失敗した」という情報も持っている。さらにどこのFCなら何年持つとか、続かないとか。

つまり、手を出してはいけないFC情報はおカネに変えられない貴重な情報でもある。

ホール社員はどうしても横のつながりがないので、そうした情報を持ち合わせることはないだけに、販社の営業マンは魅力的だった。

社長は現在のホール営業と銭湯が瓜二つに見えている。

その心は、後継者がいないことに加え、建物の老朽化が来ても建て替えが出来ないところだった。

社長は建て替え時期が迫っているホールに投資する気はない。機械代だけでも年間何億円もかかる。機械代の回収もできないようでは、ホール経営の情熱は薄れていく。

ホールを少しずつ畳んで行く中で、新規事業などについてのブレーンを作る目的もあって、販社の営業マンを引き抜こうとしている。

特にメーカーの営業マンではなく、販社の営業マンに拘るのは、メーカー以上に販社の方が危機感を持っていることに加え、腰の低さもあるからだ。

しかし、ホール社員たちは外様の彼らをどのように見ているのだろうか? 外様ばかり優遇しているように映れば、社員の不満が爆発して、モチベーションが下がって行くような気がする。

2代目社長、波乱万丈の経営改革! この先、ホールの運命やいかに!?


人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。