パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

試作機完成で令和に甦るスマートボールの可能性

現代版スマートボール機の試作品が完成している――そんな情報が飛び込んできた。

日報ではこれまでも、スマートボール復活の可能性について幾度となく取り上げてきた。中でも反響が大きかったのが、いわゆる「裏スマートボール」の存在だ。

ゲーム性自体は至ってのんびりしているにもかかわらず、1玉100円という強烈なレートが、プレイヤーの射幸心を鋭く刺激していた。

日報が推してきた新しいスマートボールが、ついに試作機として姿を現したのである。

詳細はまだ多く語られていないが、盤面の中央には回転するヤクモノが配置され、そこに設けられた5つの穴への入賞数に応じて、5個・10個・15個の玉が払い出される仕組みだという。

極めてシンプルだが、玉の動きと結果が直感的に結びつく構造は、スマートボール本来の魅力を色濃く残している。

とはいえ、現代版として成立させるには、避けて通れない課題がある。それが「貸し玉料」の再設定だ。

パチンコの場合、1分間の発射速度は最大100発に制限されており、4円貸しなら1分間の最大消費額は400円となる。これは長年かけて形成されたバランスであり、遊技としての安心感を担保する基準でもある。

一方、スマートボールはパチンコほどの発射速度を必要としない。仮に1分間50発以内に抑えられるとすれば、理論上は貸し玉料を8円まで引き上げる余地が生まれる。

さらに分かりやすさを重視し、1玉10円、発射速度40発以内と設定すればどうか。500発で5000円、1000発なら1万円。過度ではないが、結果次第では十分に“熱くなれる”数字だ。

これなら適度な射幸心を保ちつつ、短時間でも満足感を得られる遊技として成立する可能性がある。

最大のネックは設置スペースだろう。従来のパチンコ島にそのまま収めることはできず、どうしても場所を取る。

しかし、大阪・新世界では、昭和レトロのスマートボールに若者たちが興じている現実がある。彼らにとって、それは単なる遊技ではなく、体験型の“コンテンツ”だ。懐かしさと新しさが同居するこのジャンルには、まだ掘り起こされていない需要が眠っている。




試作機は、単なる懐古では終わらない。スマートボールは、令和のホールにおける“もう一つの選択肢”として、静かに、しかし確実に可能性を示し始めている。



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昭和が今も生き残る。寸又峡温泉「むかしのパチンコ」が伝える原点

静岡県・寸又峡温泉に、まるで60年前から時間だけが置き去りにされたかのようなパチンコ店が、ひっそりと営業を続けている。その存在が、1月15日放送のNHK「あさイチ」で紹介され、日報としても取り上げないわけにはいかない。

店名は、そのままズバリ「むかしのパチンコ」。潔いばかりのシンプルさだ。

店内に並ぶパチンコ台は、すべて手打ち式。電動ハンドルが正式に認可されたのは昭和47年のことだから、設置されている機械は昭和40年代のものと考えられる。


手打ち式は昭和50年代初頭まで一部で残っていたとはいえ、現役で稼働している姿を見る機会は、皆無と言ってもいい。この時代に青春を過ごした世代は、すでに還暦を越え、喜寿を迎える人も少なくないだろう。この世代にとって、ここは単なる娯楽施設ではなく、昭和へタイムスリップできる場所でもある。

しかも、島構成は立ち島。椅子のないパチンコ店をリアルタイムで知る世代は限られるが、そこには確かに昭和の空気が残っている。玉の音、釘の並び、盤面に向かう客の距離感は、現代のホールとは別世界で、時間が止まったまま昭和が息づいている。


60年前のパチンコ台で営業している以上、当然ながら風営法下のパチンコ営業ではない。遊び方はシンプルで、1回500円を支払って遊技を楽しむだけ。出玉や交換といった概念もなく、チューリップをめがけて玉を弾くことが目的となる。パチンコ博物館に展示されていてもおかしくない台が実際に打てる。それだけで十分な価値がある。

会社の慰安旅行が減り、業界全体が効率や数字に追われる今だからこそ、こうした場所の意味は大きい。温故知新という言葉通り、ホール企業の新入社員研修で訪れてみるのも一考だろう。パチンコが本来、大衆娯楽としてどこから始まったのか。その原点を体感するには、これ以上ない教材となるはずだ。

なお、訪問する際には注意が必要だ。毎日営業しているわけではなく、現在は日曜日の午前10時から午後5時までの限定営業。昭和に会いに行くには、少しだけ予定調整が必要だが、その価値は十分にある。



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丙午の年、ばあちゃんが残した正月のご利益と41連チャン

正月営業のある日の出来事だ。

朝一番、常連客のおばあちゃんがいつものようにホールの自動ドアをくぐってきた。年齢は80歳を超えているが、足取りはしっかりしている。

かつて「丙午生まれの女性は気性が激しく、夫の命を縮める」などという迷信がまことしやかに語られた時代があった。しかし今では、丙午は行動力や突破力に恵まれ、前に進むエネルギーが強まる年として、前向きに捉えられることも多い。時代が変われば、意味づけも変わる。

その“ご利益”が、さっそくおばあちゃんに降りてきたのかもしれない。

4パチ一筋のおばあちゃんが腰を下ろした台で、早々に連チャンが始まった。機種名までは伝わってこなかった。ただ、とにかく当たりが止まらない。箱が積み上がり、周囲の客もちらちらと視線を送る。

打ち始めて2時間ほどが経った頃だった。

連チャンは続いていたが、さすがに80歳の体には堪えてきたのだろう。おばあちゃんは一度手を止め、顔なじみの店長を呼び寄せた。

「ちょっと疲れた。家族に代打ちさせてもいいかい?」

店長は一瞬考えたが、おばあちゃんの年齢と体調、そして家族もまた長年の常連であることを踏まえ、代打ちを認めることにした。形式よりも、現場の判断を優先したのだ。

おばあちゃんはケータイを取り出し、自宅に連絡を入れた。

しばらくして現れたのは、なんと家族5人。まるで正月の親戚集合のようだ。まずは息子がトップバッターとして台に座る。その姿を見届けると、おばあちゃんは「頼んだよ」と一言残し、ホールを後にした。

連チャンは、まだ終わらなかった。

次は嫁さん、さらに時間が経つと最終は孫へと打ち手が交代する。長期戦になるにつれ、他の家族はスロットを打ったりもしたが、勝てずに一人、また一人と帰っていった。

最後まで残ったのは、孫一人だった。

その頃にはホール全体も、この台の存在を知っていた。結果、41連チャン。ホールの歴代最高記録を更新し、出玉は28万円分に達した。

換金の際、孫がそっと店長に声を掛けた。

「おばあちゃんや家族には、20万円勝ったってことにしてもらえませんか」

差額の8万円。つまり、少しだけ“内緒”にしたいというお願いだった。店長は一瞬迷ったが、何も言わずにうなずいた。正月の空気と、家族の事情を飲み込んだ判断だったのかもしれない。

だが、店長の胸中は穏やかではなかった。

41連チャン、28万円分の出玉――それだけの結果を出していれば、いずれ客の口から噂が漏れ伝わる可能性が高い。誰が、いつ、どれだけ出したのか。ホールの中では、そうした話が尾ひれを付けて広がるのは日常茶飯事だ。

「20万円」という数字で話を収めたとしても、周囲の目撃者が黙っている保証はない。
下手をすれば、「あの正月、あの台はとんでもなく出た」という話だけが独り歩きし、別の誤解や憶測を生むこともあり得る。

それでも店長は、あえてそれ以上は何も言わなかった。

正月の一日、常連のおばあちゃんから始まった連チャン劇は、家族の中だけで静かに完結させる――それが、この場で取り得る最善の着地だと判断したからだ。

店長が大事にしたのは、記録ではなく空気だった。


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コスト削減の狭間から見えるAV女優タイアップ機の舞台裏

かつては一機種で数10万台を売り上げるような大ヒット機が存在し、メーカーに莫大な利益をもたらしていた時代があった。しかし、現在の市場では、2万~3万台を売ることができれば十分に成功とされる「小ヒット時代」へと突入している。

このような状況下において、メーカー各社が最優先する命題は、いかにして開発費を抑えるか、という一点に集約されている。

特に液晶を主体とした遊技機の開発には、版権代が大きなコスト要因となる。人気アニメや映画、著名なタレントとのタイアップは話題性を呼びやすい反面、莫大なライセンス料が必要となるため、台数が見込めない現在の市場環境ではリスクが高い。

そこで、版権代を極力ゼロに近づける方向で知恵を絞ることが、企画部門の重要な役割となった。

その突破口となったのが、「無名の新人」を起用するという発想である。ヒントになったのは、ティーンエージャー向けのファッション誌だ。これらの雑誌では、表紙を飾るモデルが無名の新人であることが珍しくない。表紙に起用されることで知名度を得る彼女たちは、キャリアの初期段階にあり、ギャラも非常に格安で済む。その構造に目をつけ、遊技機業界に応用できないかと考えたのである。

そこで白羽の矢が立ったのが、アダルトビデオ女優の存在である。アダルト系の遊技機は過去にもいくつかリリースされているように、一定のユーザー層はいるのだろう。

今回の企画の要点は、既に知名度のある女優を起用するのではなく、無名新人を起用することで、タイアップという形式を取りながらも、実質的な版権料を抑えるという点にある。

この構図は、遊技機メーカーとアダルトビデオメーカーの思惑が一致する点で非常に理にかなっている。

メーカー側は開発費を削減でき、AVメーカー側は新人女優を世間に認知させる機会を得る。さらに、複数の新人女優を登場させることでバリエーションを出し、一定の演出ボリュームも確保できる。10人以上のキャストを起用するスタイルはすでに過去のパターンとして存在し、目新しさこそないものの、コストと演出のバランスを取るには有効な手段といえる。
しかし、ポイントはここからである。演出内容として「どんどん脱いでいく」「最後は全裸リーチ」といった過激な要素が加わる。

保通協でNG。設置ホールやプレイヤー側から敬遠される傾向もある。特に近年はパチンコホールのイメージ向上が叫ばれる中、こうした過激な台は逆行していると言わざるを得ない。

また、こうした台を遊技しているところを人目に晒されること自体、遊技客にとってもこっぱずかしい。

加えて、こうしたAV女優系の遊技機が市場で大ヒットしたという事例もない。実際の稼働や売上には結びつきにくいというのが実情だ。

結局のところ、開発費の削減と話題性の確保という両立がいかに難しいかを象徴する事例だ。メーカーの努力と創意工夫はもっと違うところで発揮して欲しいものだ。


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高校生が13万円分出した時、店長の最適解は何か

ホール事件簿。

このケースに明確な正解はない。あるのは「より傷が浅い選択」だけだ。もしあなたが店長だったら、どう判断するだろうか。

出玉交換でカウンターに現れた客は、大勝ちしていた。特殊景品に換算すると13万円分。ところが、カウンターで向き合った女性スタッフは違和感を覚えた。顔つきが明らかに幼い。18歳未満が疑われた。

カウンタースタッフは判断に迷い、主任へ相談。主任も即断できず、最終判断を仰ぐため店長に連絡した。しかし店長は外出中で、戻るまで1時間以上かかる状況だった。電話では状況を把握できるものの、決断を下すには材料が足りない。

店長は「とりあえず事務所に通して待機させる」よう指示し、同時にオーナーへ連絡。事実確認を進めた結果、客は18歳未満の高校生であることが判明した。

この時点でホールはすでに風営法違反を犯している。未成年を立ち入らせ、遊技までさせている以上、「気づかなかった」では済まされない。監督不行き届きは明白であり、安易に所轄へ相談することもできない。ホールが行政処分で営業停止の可能性も出てくる。

オーナーは即座に顧問弁護士を呼び、高校生の親にも連絡。ホールで、弁護士と保護者を交えた話し合いが行われた。

弁護士の見解は冷静だった。ホール側には管理責任という過失があり、高校生側も風営法違反を承知で遊技している以上、過失はゼロではない。さらに、この事実が学校に知れれば、停学などの処分を受ける可能性もある。

最大の争点は、13万円分の特殊景品をどう扱うかだった。換金すれば違法性を拡大させ、没収すれば保護者の反発は避けられない。そこで提示された「落としどころ」が、13万円相当を福祉施設へ寄付するという案だった。過失を相殺する形で双方が納得し、この件は表沙汰になることなく収束した。

では、この判断は最適解だったのか。

法的に見れば、完全に白とは言えない。しかし、行政処分、営業停止、学校への通報、親子関係への影響――それらすべてを天秤にかけたとき、被害を最小限に抑えるという意味では、現実的な解だったとも言える。

本当の最適解は、事件を起こさないことだ。年齢確認の徹底、入店管理の厳格化、スタッフ教育。13万円を寄付することで済んだこの一件は、ホールにとって「最も安い授業料」だったのかもしれない。



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