かつて福岡県のホールが、こうした制限を逆手に取った営業スタイルが話題になったことがある。法律上、ホールが商品券を「提供」するのは禁止されているが、客が持ち込んだ商品券をホール側が「買い取る」ことは禁止されていないという点に着目した。当該ホールが商品券による玉貸し営業を実施し、注目を集めた。ただし、このスタイルは広く定着するには至らなかった。
このように、風営法の「文言の解釈」と「運用の実際」の狭間には、創意が生まれる余地がある。そんな中で、ハンドルネームモンチ氏が斬新な提案を行っている。それが「中古品を活用した新たな景品流通モデル」だ。
モンチ氏の構想はこうだ。まず、ホールが古物商の免許を取得し、客から中古のブランド品や貴金属、アクセサリー、香水といった商品を買い取る。買い取った商品を査定し、その査定額に応じて玉を貸し出す。つまり、客は「モノ」を持ち込み、それを担保に遊技用の玉を受け取り、遊技を楽しむという流れだ。
たとえば、客がルイヴィトンの財布を景品カウンターに持ち込んだとする。ホールはこれを査定し、価値に応じて例えば3,000発分の玉を貸し出す。その玉で客は通常どおり遊技を楽しむ。結果的に、ホールは仕入れた中古品を景品として再提供することもできれば、外部に売却することも可能だ。
このモデルは、いわば「質屋」と「パチンコ」が融合したような仕組みである。風営法上、「客に商品を提供すること」は制限されているが、「客から商品を買い取ってはならない」とまでは明確に禁止されていない。とくに玉貸し機での貸し出しに関しては規定が曖昧であり、そこにチャンスがあるとモンチ氏は見る。
この方式が実現すれば、1円パチンコや等価交換に代わる、新たな収益構造を業界にもたらす可能性がある。中古品を媒介とすることで、割数(営業利益率)を抑えながらも法令を遵守できるビジネスモデルとなりうるからだ。
ただし、実際にこの仕組みを導入するには、法的なグレーゾーンの精査が不可欠だ。警察や風俗営業の管轄部署との調整も必要となるだろう。
とはいえ、人口減少や射幸性の制限に悩む業界にとって、こうした発想こそが新しい風を吹き込む鍵となるのかもしれない。パチンコ業界は今、既存のルールの中でいかに「創造」するかを問われている。
※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。