パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

技術革新に追いつけないパチンコの未来

アメリカや中国では、すでに無人の自動運転タクシーが実用化されており、一部の都市では営業が開始されている。必要な時にアプリでタクシーを呼び出し、目的地まで無事届けてくれる。

これまで運転手が必要だったタクシー業界において、ドライバーを必要としない自動運転技術の導入は、まさに革命的な変化である。この流れが進めば、自動車免許が不要になる未来も見えてくる。

この変革を支えているのは、間違いなく革新的な技術である。そして、技術が進歩する業界は発展し、技術で対応できない業界は衰退の一途をたどることになる。この視点から考えると、パチンコは技術革新から取り残されている代表例と言える。

かつてのパチンコは、職人的な技術を持つ「釘師」の存在によって支えられていた。パチンコの釘調整は、店の収益を左右する重要な要素であり、釘調整の差がホールごとの特徴や遊技の面白さを決めていた。

釘師という職人的人材を育成しなくても済むように、メーカーは釘を極力少なくしているが、それが釘技術の劣化にもつながっている。店長はヘソのアケ、シメに終始し、客からは「回らない」の不満しか聞こえない。

ヘソ釘をちょっと閉めるだけで簡単に利益を取ることができるのがパチンコだ。こんなことを続けていたら、いずれパチンコは消滅していく運命にあるのではないかと危惧される。

一方のスロットはAIを活用した設定管理が可能だ。一般的にホールは、月間の収支計画を立て、その計画に基づいて設定配分を行っている。

まず、予算を上回っていれば高設定を使い、下回っていれば低設定を使う。低稼働のホールでは毎日がベタピンとなる。

次に予算に従って出したいポイント日を設定している。その日に向けて高設定を入れられるように利益を取る。ポイント日はホールによって違うが、新台入替えやイベント日、ゾロ目、年金支給日など。

各ホールには、特定の「推し機種」が存在する。同様に、ジャグラー系をメインにする店もあれば、AT機を中心にする店もある。 高設定をどの機種に振り分けるかは、店舗の方針や客層に応じて決められる。

特定の台が出過ぎた場合には設定を下げる、出なさ過ぎた台には高設定を入れるなど、毎日微調整が行われる。これはデータ分析を活用すれば、最適な設定パターンを考えることが可能だ。

これらの設定管理は、現在は店長や設定担当者が経験と勘で行っているが、AIが学習を重ねれば、より効率的かつ精度の高い設定管理ができるようになる。

お腹が空いていれば何を食べても美味しく感じられる。そんな絶妙の設定配分もAIなら可能にしてくれる。


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ホール企業に集う個性派スタッフたち

ホール企業には実に多種多様な人々が応募してくる。年齢や経歴、価値観はさまざまで、その人たちの人生には驚くようなストーリーが詰まっている。今回は、そんな応募者の中から特に印象的な3人の事例を紹介しよう。

【嗅覚の鋭い元調香師・A子さん】

トップバッターはA子さん。彼女は元調香師で、その嗅覚の鋭さは人一倍だった。かつてフレグランス業界で活躍し、ヒット商品を生み出した経験もある。

A子さんには特技があった。それは、友人の匂いだけで誰かを当てること。調香師時代からその才能は際立っており、ほんのわずかな香りの違いも嗅ぎ分けることができた。

しかし、そんなA子さんが転職活動をする際に最も避けたかったのは、飲食業だった。食材や調理中の匂いが混ざる環境では、過敏な嗅覚が耐えられないからだ。

そこで彼女が目をつけたのが、時給の高さで魅力的だったホール企業。しかし、店長は面接時に彼女の話を聞いて難色を示した。

「今はホール内が完全禁煙とはいえ、喫煙室はあるし、お客様の服に染みついたタバコの臭いもある。それは大丈夫?」

A子さんは力強く答えた。

「遅刻もしませんし、頑張ります!」

その熱意に負け、人手不足も相まって店長は採用を決めた。しかし、現場に入ると予想以上の環境だった。普通の人には気にならないような体臭、衣替えで使われたナフタリンの臭い、それらがA子さんを容赦なく攻撃した。初日から体調を崩し、1週間経つ頃にはさらに悪化。結局、2週間も持たずに退職してしまった。

「いわんこっちゃない」

店長はそうつぶやいた。

ちなみに、A子さんは店長が朝食べたものを口臭で当てることもできた。
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【トランスジェンダーのB子さん】

B子さんは、戸籍上は男性だったが、性転換を経て女性になった。ホール企業への応募にあたり、店長は採用を迷った。

「見た目は女性だけど、トイレは男性用を使う。これを他の従業員がどう受け止めるか……」

そんな懸念を抱えながらも、最終的には採用することに。すると、彼女は7年間もホールスタッフとして働くことになった。誰よりも丁寧な接客と気配りができるB子さんは、客からの評判も上々だった。

やがて、ホールで出会った男性客と結婚。寿退社となった。しかし、性転換を受け入れての結婚生活は、わずか半年で終焉を迎えた。

離婚後、B子さんは再びホールに戻り、今も変わらず接客を続けている。
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【ゴミを愛する清掃スタッフ・C子さん】

C子さんは、ホールの清掃スタッフとして10年のキャリアを誇る。彼女の特異な点は「ゴミが大好き」なことだ。掃除好きという次元を超え、ゴミそのものに興味を持っていた。

「清掃スタッフは天職」と言い切るC子さんの働きぶりは、オーナーからも一目置かれていた。ホール内の掃除はもちろん、オーナーの個人宅の大掃除や、従業員の家の掃除まで引き受けるほどだった。

特に、3~4日経った生ごみの臭いを嗅ぐのが好きだったというから驚きだ。

「汚い仕事は私に任せて!」

そんな彼女の言葉通り、どんな汚れ仕事でも嫌がらずに率先して引き受ける。ある日、ホールで高齢の客が失禁してしまった際も、誰よりも早く動き、後処理を進んで行った。

「貴重な戦力だよ」

店長はC子さんをそう評価している。
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A子さんの採用には戸惑いや迷いがあり、その通りの結果になったが、結果的に企業にとってプラスとなるケースも少なくない。これからも、ホールには個性豊かな人々が集い、さまざまな物語を紡いでいくことだろう。



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ベトナムの日本語教育拡大とパチンコ市場の新たな可能性

かつてフランスの植民地だったベトナムでは、英語以外の外国語教育も盛んに行われている。その中で、フランス語は30,761人の学生によって選択されており、現在も最も学習されている外国語だ。

注目すべきは、その次に多くの学生に学ばれているのが日本語で、その数は20,834人に達していることだ。歴史的背景からすればフランス語の普及は理解できるが、地理的にも文化的にも遠い存在であった日本語がこれほどまでに普及していることは、日本とベトナムの関係性を象徴する動きともいえる。

こうした中、ベトナム政府は2025年から2034年までの10年間にわたり、日本語を小学校3年生から高校3年生まで継続的に教育する新たな国家的取り組みを開始する予定だ。

このプロジェクトは、ベトナム教育訓練省と在ベトナム日本国大使館の間で締結された「日本語教育に関する枠組み協定」に基づくもので、国を挙げて日本語教育を推進する姿勢が鮮明になっている。

現在すでに中学校や高校で第二外国語として日本語教育を実施している地域では、引き続き必要な人的・物的支援が行われる。また、日本政府はこの枠組みに基づき、予算の範囲内で日本語教育を実施している学校への支援を強化し、教育環境の整備を進めていく。

さらに日本側は、日本語教育プログラムの質的向上を目的として、日本語専門家の派遣を行い、教科書の編纂や教材の開発に協力する方針だ。また、ベトナム人日本語教師への研修実施や授業の補助といった現場レベルでの支援も重視されている。これにより、単なる語学教育にとどまらず、日本語教育を通じた人的交流の深化が期待される。

この動きが意味するものは何か? 端的に言えば、日本企業の「チャイナリスク」回避に向けた対ベトナム戦略の一環だ。反日色が強い中国の地政学的リスクや労働コストの上昇といった課題を背景に、日本企業は生産拠点の分散を急いでいて、その受け皿としてベトナムが急浮上している。

そうした中で、日本語を理解できるベトナム人材の育成は、日本企業にとって非常に大きなアドバンテージとなる。

この動向は、製造業にとどまらず、日本文化そのものの輸出にも密接に関係している。あるシンクタンクの関係者は次のように述べる。

「遊技機メーカーも、今後は部品の製造拠点を中国からベトナムへと移す可能性がある。それだけでなく、日本文化の一つであるパチンコもベトナム市場で新たな展開を見せる可能性がある」

実際、ベトナム国内には日本式のパチンコホールがすでにいくつか存在している。表向きは「完全合法」を謳っているが、その運営形態には依然としてグレーな側面が漂っている。

しかし、もしベトナム政府がパチンコをギャンブルではなくあくまで「遊技」として位置付け、法整備を進めるならば、ベトナムで新たなパチンコ市場が正式に誕生する可能性は十分ある。

日本語教育の拡大は、単なる語学の問題ではない。それは日本文化をもっと好きになることにもつながって行く。

工場移転のしやすさ、人材確保のしやすさなどが確保相まって、日本とベトナムの関係は新たな段階へと進みつつある。本格的なパチンコ産業のベトナム進出も、こうした流れの中で現実味を帯びてくる。


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イノベーションを起こさなければパチンコの太客はカジノへ流れる

このエントリーは5年前に書かれたものです。

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安倍首相が成長戦略と位置付けるIRカジノの雲行きが怪しくなってきた。カジノ進出を目論んでいた中国企業からの現金300万円の授受でIR担当副大臣だった秋元司議員が収賄容疑で逮捕されたのをきっかけに、自民党、維新の会議員ら5人にもカネがばらまかれていたことが発覚した。カジノに反対する野党は、この問題を徹底追及する構えで、国会は波乱の幕開けとなることが予想される。

その一方で、カジノ免許の付与や事業者の監督を担う「カジノ管理委員会」は1月7日に設置された。ここから具体的な中身が決まっていくわけだが、政界の楽屋雀たちはかまびすしい。

「テーブルゲームの掛け金は最低3000円からにすれば庶民は手を出せなくなる。こうすればパチンコとの差別化もできるし、パチンコ客は手を出せない。ギャンブル依存症も少なくなる」

「トランプ大統領のカジノも倒産した。カジノ入場料6000円、月10回までの入場制限では客は増えない。最初のカジノは絶対失敗させられないのに、日本の規制が足かせになる。これではオペレーターも二の足を踏む」

「最大3カ所とされているが、失敗しない場所となると大阪か首都圏ぐらいで、場合によっては1カ所だけになるかもしれない」

「日本は最初からがんじがらめ。汚職の件でますます厳しくなる。中国企業は下手くそ。他のオペレーターは分からないようにロビー活動はしている」

シンクタンクが東京・大阪の2カ所に決まった場合のパチンコ業界の影響を調査している。

それによると、1パチユーザーは100%カジノへは流れないが、4パチ、20スロを打つ太客は、1回の配当がでかいカジノへ流れる、としている。出玉規制がパチンコの太客をカジノへ向かわせる皮肉な結果になる。それぐらいはシンクタンクでなくても予想できる。

パチンコのアドバンテージは地元にあることで、移動時間は20分圏内。一方のカジノは地元の移動時間を1時間としている。仮に東京・お台場だとすると都内23区全域をカバーしてしまう。都内のパチンコ太客のおカネがカジノへ流れてしまう。

「パチンコの太客を奪うにはカジノはスロットのペイ率を上げ、勝つ経験値を高めパチンコより勝てる印象を与えるでしょうね。太客をカジノに持っていかれ、パチンコはイノベーションを起こさないとますます衰退するでしょう」

イノベーションを起こすためには風営法の枠内に捕らわれている発想では、イノベーションを起こすような遊技機も生まれない。

例えば、今の若者の暇つぶしはケータイゲームが圧倒的だ。それならそこへ寄せる。パチンコ玉もコインも使わない全く新しいゲーム。例えば、ゲーム機のコントローラーのようなものを使ってシューティングゲームや対戦型ゲームの要素を取り入れ点数を競うような発想だ。

遊技機だけでなく、営業方法でもイノベーションを起こさなければ業界の未来はない。




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常連客から不満の声。分煙ボードはそろそろ外し時では?

東京都内でも4パチが元気なホールは、地元の常連さんたちをガッチリと掴んでいる。中でも高齢者が目立つのは、昔からのことだ。仕事をリタイアし時間にもゆとりがあり、長年パチンコを楽しんできた高齢者たちにとって、ホールは遊びの場であり、仲間との交流の場でもある。

特に話し好きの常連客にとっては、誰かと会って会話することが、ホールへ足を運ぶ理由の一つになっている。

ところが最近、その常連たちから、ある設備に対して不満の声が聞かれるようになってきた。それは「分煙ボード」だった。

分煙ボードはもともと、タバコの煙を隣に飛ばさないための設備として導入された。しかし、健康増進法で全国のパチンコ店が全面禁煙になったことで、その役目を終えたと思われていた。

ところが、コロナ禍でこのボードは再び注目を集めることになる。飛沫感染を防ぐ手段として、「飛沫防止ボード」としての役割を担うようになり、復活劇を遂げることとなる。

感染対策が求められた時期には、黙食が推奨されたように、黙って打つことが当たり前になり、客同士の会話も控えられていた。

いまや新型コロナが「5類感染症」に移行して2年が経つ。食事の場でも普通に会話が交わされている。そんな中、ホールだけが「コロナ対策」を引きずっているようにも見える。

実際、「ボードがあると話しかけづらい」「声が通りにくい」といった声が、高齢の常連客から聞こえてくる。とくに固定式の分煙ボードは外すこともできず、存在感が強いため、会話の妨げになりやすい。

ホールによっては、パチンココーナーには分煙ボードがずらりと並んでいるのに、スロットコーナーにはほとんど設置されていないという不思議な状況も見られる。これは島の形状や台の間隔といった物理的な事情もあるかもしれないが、スロットの主なユーザー層が若年層で、もともと黙々と打つスタイルが多いことも関係していそうだ。

では、なぜホールは分煙ボードをそのままにしているのだろうか。感染対策の「名残り」として、安全を優先しているという見方もあるし、撤去する手間や費用が惜しいという事情もあるだろう。しかし、いま必要なのは「過去の延長」ではなく、「いまの客がどう感じているか」という視点ではないだろうか。

ホールにとって何より大切なのは、客が快適に、楽しく過ごせること。特に、地元の常連客が通う店であればあるほど、その空気感や人間関係は集客力に直結する。せっかく顔見知りが隣に座っても、話がしにくいとなれば、客足にもじわじわと影響が出かねない。

分煙ボードが必要とされた時期は確かにあった。しかし、その役目はもう十分果たしたのではないか。常連さんたちの「またあの店で友達と話したい」という声を大切にするなら、そろそろ分煙ボードに「お疲れさま」と声をかけてあげてもいい頃合いだろう。


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