一般的に65歳以上のシニア層は、第一線を退いて時間に余裕があり、年金や預貯金という一定の可処分資金を持つ世代だ。ホール側としては、細く長く通ってもらうことが理想であり、その意味でも失いたくない客層である。
まず調査では、1日に使う上限金額を聞いた。その結果、2万円が22%、1万5000円が36%、1万円が15%と、想像以上に高い数字が並んだ。4円パチンコか1円パチンコかは不明だが、少なくとも「遊びの範囲」としては決して小さな金額ではない。
さらに月間の使用額を尋ねると、10万円以上と答えた人が実に80%に達した。この結果だけを見ると、「これでは資金が続かず、来店頻度が下がるのも無理はない」と考えたくなる。
ところが、アンケートの核心は別の設問にあった。
「ホールに望むことは何か」という問いに対し、意外にも多く挙がったのが「無料送迎バスを走らせてほしい」という要望だった。
その理由は切実だ。高齢になるにつれ、家族から自転車に乗ることを止められたり、体力的に片道30分の移動が負担になったりする。特に雨の日は、遠方から自転車で来ていた客ほど来店を断念せざるを得ない。
実際、無料送迎バスを運行しているホールはすでに存在する。バス会社と提携し、車体にホールのロゴをラッピング、主要駅や周辺施設を巡回する形だ。一定のコストはかかるが、集客効果は決して小さくない。広告を走らせる意味合いもある。
また、「三輪自転車をレンタルしてほしい」という声もあった。倒れる心配がない移動手段を求めていることが、そのまま不安の表れでもある。さらに極端な意見として、「タクシー会社を経営して、ホール客には大幅割引をしてほしい」といったものまであった。
これらの回答から浮かび上がってきたのは、シニア客がホールから足を遠ざけている理由は、「おカネが尽きたから」ではなく、「ホールへ行く足を失いつつあるから」だという現実だ。
高齢化が進む中で、ホール経営において重要なのは、出玉や機種構成だけではない。
シニア客にとって、ホールは娯楽である以前に自分の足で行ける場所でなければならない。
来店頻度低下の原因をどう捉えるか。特に郊外店舗は送迎方法を具体化することが来店動機の大きな要因となってくる。
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