しかし、稼働が十分取れている時代と、稼働が不十分な時代とで、全く同じ感覚で機械調整をしているホール責任者が少なくない。
人気機種も不人気機種も同じ割数で営業していたりする。
30年以上も繁盛しているチェーンは、繁盛しているから余力は十分にある。
昔から苦労してノウハウを積み上げた証が30年以上も繁盛チェーンとして続いていることにつながっている。
30年経っても変わらない方針を紹介しよう(余力のないホールには無理かも知れない)。
稼働が落ち込んだら開ける(上げる)。
単純なことだが、出来ていないホールが多い。
新台時代も設置後時間が経った時代も同じだ。
時代時代に、設置後1週間で稼働が落ちてきたら開ける。開ける度合いが店長の力量でもある。
設置後3週間で急激に落ち込んだらまた開ける。
この開け方の加減が店長の力量で、本部長の力量と度胸だ。
余力のある時から、こんな単純な作業を30年も繰り返し実施してきたら、そりゃ繁盛チェーンになる。当然のことながらノウハウも相当蓄積します。
これは、ほんの一例だ。
等価ならば10割営業が損益分岐点である。
実際には人件費とかのランニングコストがかかるので、全体では10割なんか出せない。
それでも繁盛店は稼働が取れている。
一度稼働が取れるホールにすれば、あとはお客様を逃さない営業方針を固めるだけだ。
つまり、弱小ホールと繁盛ホールの運営方針は、皆同じでは無い。ホール一つ一つに合ったオーダーメードが必要になる。
話を戻す。
旧台でも新台でも稼働が落ちれば開ける。単純なことだが、どれだけ開けるかがノウハウになる。
閑古鳥ホールが同じことをやっても経営的に苦しくなるだけだ。
ならばどうするか?
その⑨で述べたように青写真を描いて、優秀な社員(遊技機)を選び、先行させて行くしかない。
私は口癖のように、ホール運営は合わせ技だと言って来た。パチンコ日報でも何回も合わせ技と説いている。
この合わせ技が出来るホール企業、本部長、店長、コンサルこそが優秀だ。
かつて、イベントが得意なホールコンサルを雇ったホールさんがいたら思い出して欲しい。今どうなったか?
イベントは副食に過ぎないのに、イベントをメインディッシュにしていたホールがたくさん存在した。
イベントがメインディッシュのホールは、今でも繁盛しているだろうか?
イベントを副食として捉えていたホールは健在だ。
JR中央線駅前にあるマイホは50年以上も地域1番店として君臨している。未だに全台4円だ。
すぐ隣に、新規店が出店してもビクともしない。
今の運営会社は3社目だが、グランドオープンしても閑古鳥が鳴き続けている。多分その運営会社もいつか撤退する時がくるだろう。
そのマイホの繁盛ホールは、年賀状もイベントのDMも一度も出したことがない。
イベントなんかやったことがないのに繁盛している。
ホール運営の基本が出来ている。
ちなみに、このマイホのスタッフさんは、大手チェーンの接客を10点とするならば、5点以下だ(笑)。
つづく

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