話は今回の紅白歌合戦の視聴率から始まり、やがてパチンコ問題に展開した。そう、紅白離れとパチンコ離れだ。
今回寄稿している一連のシリーズを読み解いて頂くために、参考になると思うので急遽新年会のことを記事に起こしてみた。
NHK紅白歌合戦は、1951年1月3日が第1回放送だ。先日の放送は第68回。
視聴率はその昔には80%超えの時代もあった。それが70%台、60%台と続き、50%時代が長く続いたが、昨年末は40%を切ってしまった。
NHKの二人は今回の紅白に携わっていた。二人の読みは「安室奈美恵、サザンが出るから50%は行くだろう、と世間では騒いでいたが、安室とサザンで視聴率を10%も持っていないだろうから50%は無理だと思っていたよ」と冷静に判断していた。
しかし、40%を切った結果にショックは隠しきれなかった。
50歳を過ぎた彼らからすると、自分達が子供の頃の紅白と比べると、「明らかに時代が変わった」と話す。これには日報読者も異論はないだろう。
昔は、大晦日の夜は、地元の小売店や飲食店は早々と店を閉めていた。当時はコンビニもない。40年前の大晦日の夜は、家庭でミカンを食べながら紅白を観るくらいしかなかった。
今は大晦日でも多くの店が夜遅くまで店を開き、40年前に比べるとライフスタイルが本当に激変した。
渋谷在住の有名舞台女優は渋谷に住んで30年経つが、渋谷のスクランブル交差点で年越しする変貌に驚きを隠さない。
前置きはこの辺にして本題へ戻る。
NHKの友人は「ここだけの話し」と前置きして、紅白の在り方について、NHKは試行錯誤している、という。
2016年紅白のシン・ゴジラの乱入は賛否両論だった。
毎年、紅白の目玉を探して止まない。2016年はSMAPの出演交渉に失敗した。
今年は安室とサザンに出演してもらうことになり、一同盛り上がった。
しかし視聴率は40%に届かなかった。
安室とサザンが出演しなかったら、「視聴率は35%くらいでワースト1になっていたかも知れなかった」と打ち明ける。
この時代、視聴率40%は立派な数字だが、過去の栄光を夢みて、NHKは紅白で視聴率を獲りに行く姿勢は変わらない。
その反面、悪友たちは「視聴率は獲れたら嬉しいが、もう60%なんて無理。50%ならばもしかしたら」と夢を追う。
ただ、彼らの根底にあるのは「視聴者に喜んで貰いたい」の一心だ!
これら紅白の話をパチンコ業界にリンクさせてみよう。
パチンコ。
過去の栄光、遊技人口3000万人。
戻すのは絶対に無理。
紅白歌合戦。
過去の栄光、視聴率60%~70%。
戻すのは絶対に無理。
これについては、NHK関係者も、パチンコ業界関係者も、異論はないだろう。
両者に共通するのは、時代が変わった、と言うこと。
NHKの職員は「紅白の視聴率50%は無理ではないが、それを達成するには、目玉歌手や目玉企画に頼るだけでは無理だということが、前回の紅白で実証された」という。
①今後の紅白の在り方
②採点方法の見直し
③ターゲットの年齢層の見直し
④ヒット曲の減少
⑤出場基準の見直し
⑥他局の番組との競合の対策
これらを検討するにあたり、どこに目標を掲げるのか?
パチンコ業界。
これから先、どこに目標を持つのか?
ホールは、売上か?粗利か?稼働か?
メーカーは、台数か?粗利か?設置機の稼働か?シェアか?
遊技人口を何人にしたいのか?
NHKの紅白の在り方について、迷走しているのと同じ様に、パチンコ業界の迷走も先が見えない。
前にも書いたが、両者に共通するのは、時代の変化だ。
パチンコ業界は、時代の変化にどう対処して行くのか?
パチンコを嗜む悪友は「紅白もパチンコ業界も、同じで、この先どうするか悩んで結論が出ていないから、結果が出ないし、目標も定まらない」と言う意見だ。
時代に合わなくなっている業界は多くあるが、海外に活路を求めたり、異業種に参入したり、イノベーションを起こしたりしている。
さて、パチンコ業界は?
小売業ならば、海外に進出出来るし、メーカーなら輸出もある。
しかし、パチンコは、ホール業は輸出なんか出来ない。ホール企業ができるのは異業種参入くらいしかない。あとは、パチンコ業の立て直しくらいだ。
NHKは受信料で成り立つので、まず倒産はあり得ない。
でもホール業は、倒産はあり得る。
紅白歌合戦は時代に完全に合わなければ終了にすればいいだけ。
でもホール業は、終了とは廃業を意味するわけだから、紅白歌合戦に比べたら事態は深刻である。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。