同ホールでは顧客の喫煙アンケートを取ったところ、58%が喫煙者で、かなり喫煙率が高い。しかし、吸わない人は42%いるわけで、42%の意見を聞いた結果が禁煙コーナーを設けることにつながった。
ホールに禁煙コーナーを設置させる至ったタバコを吸わない人たちの意見は切実だった。
「隣でタバコを吸われると、その日はパチンコを打つのを止めたくなる」
「タバコの臭いが服に着くのが嫌なので、着替えの服を車の中に入れている」
もっと切実だったのは、髪の毛にタバコの臭いが付くことを嫌がった女性客の意見は涙ぐましいものだった。
「家から水を入れたペットボトルを持ってきて、トイレの個室で髪の毛を洗って帰っています」
男性でもそうだが、特に女性客はタバコの臭いが服に着くことを嫌がる。パチンコ店へ行っていることがバレるので「友達とカラオケに行った」などと言い訳するが、「じゃ、誰と行った」と問い詰められる。
禁煙コーナーの稼働が上がった理由は、店内移動だけでなく、他店からの客が増えているのが大きな要因だった。
日報で禁煙問題を取り上げると賛成派のコメントが圧倒的に多い。ユーザーが禁煙を求めているのにそれを「売り上げが下がるから」と頑なに無視しているようでは、業界は時代から取り残されて行くのだと思う。
ダーウィンの進化論でも言われているが、生き残るのは最も強い種ではなく、生態系に適応した種と言われている。これが転じて、ビジネスの社会でも時代の変化に対応できた企業が生き残る、といわれている。
パチンコ業界のメリットについて、ハンドルネーム凡人さんは次の理由を挙げる。
◎業界全体のイメージ刷新
◎喫煙しない若年層の取り込み
◎喫煙しない女性客の取り込み
◎タバコ関連設備費用の削減
◎各種設備の寿命延長
◎設備メンテナンス費用の削減
◎清掃作業やスタッフ費用の削減
◎タバコ出庫抑制で利益率向上
業界が懸念する売り上げダウンというデメリットより、メリットの方がはるかに大きい。
完全禁煙にしても喫煙ルームは設けるわけだから、むしろこれを逆手に取ってアピールすべきだ。
「タバコ吸えます!」
東京や大阪の一部の地域では路上喫煙すら禁止されている。ならば、喫煙ルームをパチンコ業界のアドバンテージとして、パチンコをしない人にも喫煙ルームを開放する。そう、ホールのトイレが手軽に使えるのと同じように。
喫煙ルームでは大いに吸ってもらったらいい。
そのためにも全面禁煙と喫煙ルーム設置を業界が先頭を立って実行してもらいたい。

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