なぜ、逆転の発想が生まれたのか?
「日電協の中で天井はやりません、という申し合わせをしています。例えば天井を1500ゲームとすると、1500ゲームまで何万円も突っ込んで追っかけて来る。そういった過剰にプレイヤーに目標を持たせる作り方は、射幸性を煽り、過剰に消費させることになるので、止めようということになった。減るボーナスという発想はある意味天井と一緒。自粛している天井を作るために減るボーナスを作った」と解き明かすのはスロット関係者。
例えばボーナスゲームは300枚で終了とすれば、通常は配当が15枚で、20回で終了する。
一方の減るボーナスは20回に1回当たるとすると、300枚終了するまでに600ゲーム掛かる。つまり、600ゲームという天井ができる。
減るボーナスは風営法ではそもそも想定していない。減るボーナスが規則にないから保通協にも通ってしまった。
天井があるから追っかける。さらにATによって自在に連チャンさせる。
その後の保通協試験では、減るボーナスを搭載した機械はことごとく試験に落ちている。
役物連続差動装置が未作動時(一般ゲーム)より、役物連続差動装置が作動時(ボーナス中)の方がメダルを獲得できる。入賞を増やすための役物連続作動装置なのに、ボーナス中にメダルが減るのは役物とはいえない。遊技の構成を害している、として不合格になっている。
純増5枚をセールスポイントに鳴り物入りでデビューを果たした。約半数近くのホールにも導入された。
市場の反応は、というと思ったほどでもなかったりする。
「5.9号機なのに純増5枚が可能になったけど、MYは低い。今までよりも爆発することもないので、前評判ほど稼働貢献することはあまり期待できない」(ホール関係者)
増えるボーナスと減るボーナスの組み合わせで先発した機種の亜流だが、前述のようにこの考え方は保通協では通用しなくなっている。
裏をかいて射幸心を煽ることはギャンブル依存症対策に対しても逆行することである。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。