遊技人口2000万人と言う目標を掲げても、ホールのオーナークラスでも、じゃあどうするの?となる。
現在の遊技人口は1000万人。それを2000万人にする、と言うことは、後、1000万人増やすということは小学生でも分かる。
数字を出すだけならば、子供だって出来る。
小学生が貯金をどうやって増やすか? それを例にするとこうなる。
小学5年生のブッチャー君は、現在郵便局の預金は3万2800円だ。お父さんが使っている高性能のスマホが欲しいが預金は足りない。
中学生になったらケータイを持たせてくれる約束だが、スマホが欲しいならば自分で買いなさいと教育されている。
欲しいスマホは10万円。あと2年で残りを貯めたいと思った。
ここまでは、今のパチンコ業界のレベルだ。
目標は誰でも掲げられる。問題はこの先の作業計画である。業界が遊技人口を2000万人にしたいのならば、1000万人の上積みをどうやるのか!
①上積み分の1000万人を全て低貸し客にする目標か?
②上積み分の1000万人を全て4円パチンコにする目標か?
③上積み分の1000万人の半分を1円、残り半分を4円にするのか?
④その他
そこを明確にしなければ、対処法も計画も立てられない。
2000万人は、ただの希望ではダメだ。現実と過去を見直した上で、達成可能かを見極め、達成可能な人数を算出するための根拠を調べ、その上で達成可能数字を導かなければならない。
以前も指摘したが、今のパチンコやスロット遊技は、業界人でさえも友人、知人、家族に勧められない。
勧められない理由は何か? これぐらいのことは、業界人は胸に手を当てれば分かる。ならば、業界人が友人、知人、家族にパチンコを勧められるようにするのが第一歩である。
店長の子供が18歳になった。店長が「お父さんが仕事としているパチンコをお前がやってみろ!」と堂々と言える遊びにしなくてはならない。
ホール業界人の本音はこんな具合だ。
パチンコで月に3万円負ける家族の姿は見たくない。でも他人が3万円負けるのは平気で見ていられる。あのお客様が今日3万円も負けたと泣くスタッフはいない。
お客様だから丁重におもてなしをするが、負けているお客様に「今日はこの辺で帰りなよ!」とは言えない。
お客様を家族だと思うくらいに心配しているホールスタッフや店長は何人いるか?
ホール業は、お客様の負けで成り立つ商売。いま、適正なのは低貸しくらいではないだろうか?
100歩譲って、友人、知人、家族に勧められるのは1パチや5スロ。つまり、4パチ、20スロは、おカネがかかり過ぎる遊技、ということだ。そのツケを今業界は払わされている。
確かに経済的余裕から4円で遊べるお客様はいるが、4円で遊べないお客様の方が圧倒的多数だ。この現実が変わらない限り、遊技人口が多少増えても、焼け石に水だ。
新規ユーザーが初めてパチンコやスロットを打つ時、低貸しか、高貸しかのどちらかだ。
これ以外の選択も検討して、パチンコ市場をどうするのかを業界全体で考えなければならない。
ブッチャー君の話に戻す。
ブッチャー君の1カ月の小遣いは1000円。1年間全額貯金をしても1万2000円。これでは到達目標に届かない。お年玉が毎年1万円。それを足しても届かない。繰り返しになるが、ここまでが今のパチンコ業界のレベルだ。
ブッチャー君は考えた。月々の小遣いを値上げしてもらおう!
お年玉は、年末におじいちゃんにワケを話して今年は増やしてもらう。
お父さんのクルマの洗車をしたら1000円もらおう。
洗濯物を干すまでやったら1回1000円もらおう。
そうすると、いつまでに10万円が貯まるか見えてくる。パチンコ業界全体でこうした作業が必要になる。
どうやったら遊技人口が増え、4円が復活するのか?
市場がゼロだった時、どうやったら市場が出来るのか?
次回はゼロから市場を作ったエアバックを例に話を進めます。
つづく

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