パチンコ日報

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豪雨災害の実家に有給で帰ることができず退社を決意

都内のホールに勤務するAさん(33)の役職は主任。このたびの西日本豪雨災害で実家の畑が水没するなどの大きな被害を受けた。専業農家の両親の気持ちも相当落ち込んでおり、すぐに田舎へ帰りたいと思い、2週間の有給休暇を会社に申し出た。

ところが、会社側の返事はNOだった。理由は本当に人手不足で、アルバイトの役目もAさんがこなしていた。

社員教育も担当し、ホールを回す中軸のAさんが2週間も抜けるのは、店が回らなくなることを意味するからだ。

会社は人手不足を理由に被災地へ帰すことを拒否したわけだが、会社によっては「すぐに田舎へ帰って実家の様子を見てこい。これはお見舞金だ。取っておけ」と言って送り出すぐらいのことをする。

Aさんは会社のために一生懸命働いてきたが、この一件で完全に気持ちが切れた。ボーナスも出たこともあって会社を辞める決意をした。

連日、テレビでは被災地の様子が報道されている。しかし、東京からすれば所詮地方のことは他人事なのか、とAさんは思った。

会社は将来性のある優秀な社員を失うことになった。

ここからは甚大な自然災害が起こった時の会社側の対応問題だ。

東京、大阪などの大都市に本社を構えるホール企業の総務部は、社員の出身地を把握しておいて、被災地になった社員に対しては、会社側から積極的に実家の心配をするぐらいのことをしてもいい。

地球の気候変動で想像できないようなゲリラ豪雨が日本列島を襲ってくるようになったが、今回の西日本豪雨で改めて思い知らされた。この先、大きな地震は起こらないと言われていた大阪では、6月に震度6弱の地震が起こったばかりだ。

そこで、有給休暇とは別に、災害救援休暇制度などを新設して実家の被災地へ送り出すぐらいのことをやってもいいのではないだろうか。

それでなくても社員の定着率が悪いパチンコ業界である。Aさんのホールは単店ではない。30店舗以上のチェーン店を構える中堅どころである。にもかかわらず、2週間の休みを与えることもできなかった。

ホール企業のホームページを見ると多くの場合、経営理念や社会貢献活動などのページがあるが、当該ホール企業のホームページには会社概要と店舗紹介があるだけで実にあっさりしている。

ボランティア休暇制度は一部の企業で採用されているが、災害救援休暇制度というのはまだどこにもない。ないのなら、業界が真っ先に創設することがイメージアップにもつながる。



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