その影響とはコーヒーのワゴン販売だ。ホールにワゴン販売を派遣している会社によると、各ホールの売り上がこの1年間で激減している、という。
各店舗の売り上げデータを分析したところ、コーヒーの売り上げに一番貢献していたのがMAX機コーナーだった。MAX機コーナーは常連同士のコミュニティーも生まれていて、大当たりで連チャンすれば、コーヒーを奢りあう慣習もあった。
そのため、1回の注文で4~5杯売れることは珍しくなかった。大勝ちすることもあるMAX機コーナーでは大盤振る舞いがあったが、1パチコーナーではあまり売れないのが現状である。
つまり、ホールの売り上げ貢献していたMAX機は、コーヒーワゴン販売の売り上げにも貢献していた。そのMAX機が撤去されて、コーヒーワゴンの売り上げがさっぱり揮わなくなっている、ということだ。
「1日100杯売っていたエース級をもってしてもダメです。ウチも赤字になるので撤退したホールさんが随分あります。中には、赤字分を補填するから、とワゴンを続けていたホールさんもあったのですが、それも数カ月で打ち切りになりました」(コーヒーワゴン会社関係者)
1杯300円もするコーヒーを買ってくれていたMAX機客がどこへ行ったのか? 残念ながらコーヒーワゴン会社にはそのデータはない。
コンビニコーヒーが100円で飲めるようになって、近くにコンビニがあるホールでは、ホールのゴミ箱にはコンビニコーヒーの容器が増えている。
コーヒーワゴンサービスの撤退が相次ぐ中、救世主として注目されているのが、ヨシムラコーヒー(神戸市)が提供する全自動ドリップ式のコーヒーマシンだ。

これ1台あれば、1杯ずつ挽きたて、淹れたての本格派ドリップコーヒーが味わえる。コンビニコーヒータイプのマシンでホール側に設置費用やレンタル料、豆の購入費など一切負担がないことが特徴だ。
コーヒー豆や関連商品の在庫がなくなると、同社から全品無料で配送される。コーヒーはレギュラーサイズで1杯200円。売り上げの手数料がホールに還付される仕組み。店内に設置している飲料水の自販機と同じ感覚だ。
操作方法は、ボタン操作一つで本格レギュラーコーヒーを提供できる。
ホールにとってありがたいのは、水道工事を必要としないこと。提供できるのはレギュラーコーヒーのホット、アイスの他、アメリカン、ヨーロピアンが選べる。製氷機も付いているのでアイスコーヒーも提供できる。
年末、ワゴンサービスが撤退後にコーヒーマシンを導入したホールでは、スタッフが注文を取ることで1日70杯以上を売り上げているケースもある。売り上げはそのままホールに利益貢献をもたらす。
従来は関西圏限定だったが、今回から全国対応できるようになった。
全自動コーヒーマシンの詳細はこちら。

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