これを受けてサミーは「3月31日が、もっといい日になるように、これからもサミーは新しい挑戦をし続けます」と意気込む。
巷では3月31日はサミー系のイベントが期待できる、とファンのみならずホール関係者からも記念日が増えることを歓迎する声が聞かれる。
業界的に一番有名なのが5月5日だ。5月5日といえば、ゴーゴー。そう、「ジャグラーの日」が認定されている。
「メーカーにはもっともっと記念日を申請して欲しい。ホールには一つでも記念日があるほうが、隠れイベントができる」(ホール関係者)の本音が漏れてくる。
記念日=イベントができる日という図式が業界関係者の頭には刷り込まれている。イベントが規制されればされるほど、記念日が渇望されるわけだ。
イベントで集客する手法は高射幸性営業の名残といっても過言ではない。そろそろ低射幸性時代に舵を切って行かなければならない時期に、いつまでも隠れイベントに頼っている場合ではないだろう。
射幸性に頼らない営業にいち早くシフトしたダイナムが出玉イベントしたなんて聞いたこともなければ、ライターを呼んだということも聞いたことがない。
射幸性をウリにする経営スタイルはいずれ成り立たなくなることを予見したダイナムは、高射幸性遊技機の比率を業界平均より抑え、逆に射幸性の低い1/100の遊技機を業界平均よりも20%多く設置してきた。
射幸性の低い機械を主体にした機種構成で営業が成り立てば、出玉規制も広告宣伝規制の影響も他ホールに比べれば軽微で済む、というものだ。
低射幸機でも営業が成り立つのは、いち早く取り入れているローコスト経営の賜物でもあろう。
ホール経営で一番コストがかかるのは機械代と人件費だが、機械代は店舗数と設置台数を増やすことで、機械メーカーに対してバイイングパワーを発揮することが可能になった。
一方の人件費は各台計数機を導入することで、少人数でホールを回すことができる。ダイナムの場合は出玉で煽る営業ではないから、一般的なホールが各台計数機を導入しても稼働が落ちると「やっぱり出玉演出ができない」と各台計数機を設置しながら、途中で戻すなんてこともしなくて済む。
一つでも記念日が欲しいという発想は、高射幸性営業から脱し切れていない表れでもある。
低射幸性時代が来ようとも、ダイナムという手本があるのだから、それに倣えばいいことだ。

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