ヒットの呼び水となったのは、マルホンが発売した「天龍」の三段クルーンが市場に受け入れられたことが挙げられる。液晶機では抽選はブラックボックス化されているが、三段クルーンは大当たり抽選をアナログで可視化している点が、パチンコの本来の姿に戻ったことともいえる。
「ライジンマン」は同社が発売した「GO GOピラミッド」の反省点を改良したもので、同機は釘の道筋で大当たりまでを見せていたが、一瞬で終わってしまうため、稼働貢献には結びつかなかった。それを三段クルーンにすることで、ハラハラドキドキ感が長い時間楽しめるようにした。

また、一発系はなかなかクルーンの中に飛び込みにくい、という難点があったが、7セグのデジタル抽選でアタッカーを開閉式にすることで、大量に玉がアタッカーから降り注ぐようにクルーンの中に飛び込んでくる新機軸を搭載した。77が揃うと7回も開放するので、拾った玉が大量になる。何個もの玉が上、中、下段のクルーンで抽選されて行くが、これによって下段のVまで行く確率も飛躍的にアップした。
下段V入賞で右打ちアタッカーが開き、2000個の出玉を獲得する。初当たり終了後イナズマルーレット(成功率51%)に成功すると、77が揃う雷神チャンスに入り、最大5回のアタッカーチャンスが訪れる。ここが天龍の7000個の1回交換とは違うところで、2000個で継続させて行くのがライジンマンの特徴でもある。
役モノ機はドツキなどのゴトをやられやすいが、ドツキを振動センサーが感知すると、ドツキでのV入賞は無効になる機能を搭載している。
液晶を搭載していないアナログ機でも、中身は電子部品でできていることが分かる。
本題はここからだ。
今、パチンコメーカー各社は電子部品が思うように調達できないために、生産台数を稼げない状況に陥っている。売れる機種は増産をかけたいが、肝心の電子部品が入ってこないことには増産できない。
国内の電子機器市場は堅調に推移している。身近なところでは任天堂の「Switch」やソニーの「PlayStation 4」の販売が好調で、部品を供給するメーカーに特需をもたらしている。
また、自動車産業においても、自動化の流れからマイコンや各種メモリー、チップの需要が拡大している。
電子部品はあらゆる産業で欠くことができない。依然として続く電子部品の争奪戦のために、パチンコ業界メーカーはビジネスチャンスを逸することにもなりかねない。

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