新機種発表の場にレディー・ガガ本人が登場すれば、芸能ニュースにはなっただろうが、パチンコをやらない人にとっては、レディー・ガガがパチンコになろうが、なるまいが無関心だ。
液晶機=版権の図式が出来上がって20年近くが経過した。ウィキペディアのタイアップされたパチンコ・パチスロ一覧を見ると夥しい数の版権モノが登場する。
ジャンルもアニメ、ゲーム、映画、海外ドラマ、韓国ドラマ、時代劇、クイズ番組、ミュージシャン、歌手、演歌歌手、グラビアアイドル、お笑いタレント、プロレス、ゴルフ、海外俳優、女優、著名人、とありとあらゆるものがパチンコになっていた。
むしろ、パチンコになっていないものを探す方が大変だ。
左様に版権はパチンコを作るうえで必要不可欠なものとなり、版権はビジネスとして成立した。となると、これから売り出す若手のタレントなども早い時期から青田買いで版権契約を結べば、安い契約料で抑えることができる。
版権を抑えてもそれがパチンコにならなければ、ビジネスとして成立しない。版権を抑えながら世に出ていない版権は意外と多いかも知れない。
8年ほど前に「オペラ座の怪人」の版権を名古屋のパチンコメーカーが取得した、という情報を聞いたことがあるが、何がどうなったのか分からいが未だに発売されていない。ネットで検索したらオンラインカジノのスロットに使われていた。
「版権契約を結んだ後、何年以内に出さなければ無効になる条項が含まれています。それだけでなく、出なかった場合は違約金も発生します。その負担金が凄いことになっている会社もあります」(週刊誌記者)
新台をリリースしても10万台売れる機械も出なくなってきた。1万台売れれば、御の字となれば、そうそう高い大型版権も使えない。
「ウチの会社も版権を相当抑えた。安いアニメ版権も取ったが、名前のないアニメはどうしようもない」(パチンコメーカー役員)
版権ビジネスそのものが販売台数の鈍化で曲がり角に差し掛かってきているのは、明白だ。だからパーツモデルを使った奇襲攻撃的なフェチ狙いのパチンコ台も登場してくるのだろう。
版権に多額のコストをかけても機械が売れる時代でもない。版権代はパチンコをやったことがない人たちを惹きつける役物開発に投資してもらいたいものだ。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。