まず、小型店舗の最大の強みは立地の良さである。通勤・通学客や、仕事帰りの会社員をターゲットにし、短時間で楽しめる環境を提供することが重要となる。具体的には、短時間でも満足感を得られるような機種構成を考えるべきである。
ただし、家賃が高い都市部において低貸し営業を中心に据えるのは採算が取りにくく、利益率の高い遊技機の導入や、収益性を確保するためには、低貸し営業に依存せず、適正な利益を確保できる営業戦略が求められる。
例えば、特定日に来店する客層の傾向を分析し、ニーズに合った機種の選定やイベントを実施することで、売上の最大化を図ることだ。
また、単なる低投資で長く遊べる環境を提供するだけでは家賃負担に耐えられないため、一定の単価を確保できるような遊技機の選択やサービスの提供が不可欠となる。
さらに、店舗の個性を明確に打ち出すことも不可欠である。例えば、最新の遊技機の選定にこだわり、ユーザーの需要に即した台を積極的に導入することが重要である。機種の選定においては、単なる話題性だけでなく、継続的に支持される台を見極めることが求められる。
しかし、現在のパチンコ店の主な客層は高齢者が中心であり、この層はいずれ減少していくことが避けられない。さらに、次代の年金生活者は十分な年金を受給できず、パチンコに費やせる余裕がない可能性が高い。
こうした将来的な客層の変化を考慮すると、単なる地域密着型の営業では限界がある。新たなターゲット層を獲得するためには、若年層や働き盛り世代に向けた施策を展開する必要がある。
例えば、店舗内の環境をよりカジュアルで入りやすいものにし、パチンコ初心者でも楽しめる仕組みを整えることが求められる。また、パチンコ以外の娯楽要素を取り入れることで、エンターテインメント施設としての魅力を強化するのも一案である。
もう一つの戦略として、デジタルマーケティングの活用が挙げられる。SNSを活用することは当然として、よりターゲット層に刺さるコンテンツを発信することが求められる。例えば、動画コンテンツの活用や、インフルエンサーとのコラボを行うことで、従来の情報発信とは異なる層にリーチできる可能性がある。
昼間の集客を強化するためにランチタイムサービスや、デイサービスとしての利用を提案するのも一つの手である。例えば、パチンコ以外の娯楽要素を取り入れた複合型の運営も検討する価値がある。
駅前型の小型パチンコ店が生き残るには、大型店と真っ向勝負するのではなく、小回りの利く独自の魅力を打ち出し、地域や特定のファン層に密着した経営を行うことが不可欠である。

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