このチェーンがセブン機や一発機、3回権利物全盛の時代に行っていた手法がある。それは、総設置台数の2割を羽根モノにすること。これは全店で行っていた。現在は羽根モノ自体が絶滅危惧種なので、実行されていない。
売り上げや粗利が上がるセブン機を入れた方が、店舗の成績が上がるのに、なぜ羽根モノを2割も入れるのか?
それは、客層の“中和”だった。殺伐とした店舗イメージを避けるためだった。
20年以上前といえば、大半のホールは、煙モクモク。CR機と現金セブン機が混在していた。ホールの客層が変わり出した時でもあった。
当時、表回りのスタッフは、羽根モノコーナーは「明らかに客層が違った」と話していた。
25年前、1000台のホールがグランドオープンした。チェーン店の旗艦店に、チューリップ台を250台設置した。土日のチューリップ台の稼働は8割を超えた。
年配者や女性も多く、雰囲気は非常に和やかだった。
両チェーンで特筆すべきは、女性客の比率で、競合店の1.5倍と言うデータが残っていた。それだけ、店舗の雰囲気は、客層への影響が大きいということである。
現在進行形の話がある。1000台規模を含めて複数店舗で、総台数の3割以上を禁煙化にして、成功を収めているチェーンがある。競合店の禁煙客をごっそり取り込んでいる。
禁煙コーナーが20~30台規模では中途半端、ということだ。この程度では、禁煙客は好きな台が選べないのは明白だ。
バラエティーコーナーが誕生した時は10台くらいだったが、規模が大きくなった方が効果が上がったのと同じことだ。
この手法が未来永劫通用するわけではないが、やる時は思い切り大胆にやらないと効果が薄い。
全面禁煙とは、ホールが新しい時代に向けて歩き出す第一歩に過ぎない。しかし、第一歩としては大きな一歩だ。
ある有力ホールの方針は、業界全体で禁煙化するなら大賛成。そのチェーンは、戦略的に禁煙化席数を決めていて、ホールにおける禁煙席の希少価値を最大に利用している。
簡単に言うと、禁煙化したら競合店から何人の顧客移動が見込めるか、までを計算している。
つまり、全面禁煙する前に、部分的に禁煙化する手法があると言うこと。それを大胆にやる。
また、そのホールの戦略の一つに、こんな手法を取ったことがある。
それは、禁煙化したコーナーの割数を上げたのであった。
禁煙化に失敗しているホールは、禁煙化しただけで、しかも規模が中途半端なことだ。最初は、割を上げて、お客様を固定化することが重要である。
ホールのイメージ戦略は、合わせ技で時間をかけて行う。
新規客獲得は、
①イメージを変える
②環境を変えて、実行に移す
③それをどうアピールするか
今やらずに誰がやる! お前がやらずに誰がやる!
つづく

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