4パチが揮わなくなって久しい。今や新台として4円コーナーへ導入する数週間だけ稼働した後、1パチへと移動していく。これでは一握りの稼働貢献機種以外は、40万円以上する機械代を回収もできずに、安い中古しか導入できないホールへと流れて行く。
業界の流れは完全に1円に移行しているにも関わらず、パチンコ産業が巨大すぎて、メーカーが1円市場に合わすことができなくなっているのが現状で、市場ニーズと機械代のギャップが高すぎる。
4円の新台を打ってくれる層は限られているにも関わらず、それでもホールは、稼働があるうちに回収モードに入るから、4円客がどんどん消えて行っている。
「デフレに勝者なし」。これは流通業界の教訓である。スーパーが値下げ競争を始めると、最初は賑わうが、ライバル店がさらに値下げ攻勢をかけてきて、客はそちらに流れる。こうした客は「バーゲンハンター」と呼ばれ、固定客になることもなく、安売り店を探し回って歩き、その客は店に利益貢献もしてくれない。低価格追求だけでは商売は長続きしない。
これをパチンコに置き換えると、1円で稼働が取れなくなったホールは、さらに50銭パチンコ、20銭パチンコと貸し玉料金を落とす。こうなるとゲームセンター以下の売り上げで、人件費どころか光熱費も出ない営業に陥ってしまう。
また、イベントだけを狙う開店プロともダブる。
低玉貸し営業の流れを止めることができないのなら、メーカーはそれに見合った価格の新台を販売しなければ、業界は共倒れになってしまう。メーカーはホールが新台を買ってくれるから、ホールは客が新台を打ってくれるから買うわけだ。
そのサイクルの中ですでに4円の新台を打ってくれる客は極端に少なくなり、ホールも新台を買う台数がどんどん減っている。
メーカーもいつまでも強気な商売ができる状態ではないことは、とっくに気づいている。しかし、液晶一辺倒だったために、機械づくりを根本から変えることは急にはできないが、液晶を使わない安い機械を出すメーカーも出てきていることが一筋の希望の光だ。
「お客さんの負担をまず少なくすることが、客離れの歯止めをかけることになります。デフレの流れは、抗うのではなく、合わせる考えでなければ業界は縮小するだけです。まだ、1000万人のファンがいるうちなら間に合う」(同)と警鐘を鳴らす。
4パチ等価で儲かった時代はとっくに終焉を迎えているのに、等価仕様の機械づくりも機械代と併せて見直さなければならない。
最後にメーカーさんへ機械づくりのヒントを一つ。
「パチンコでゲーセンのコイン落としのような機械が出たら面白い」という意見があった。

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