パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

稼働重視を忘れたホール経営者たち


パチンコ業界は、
①物を造る側
②物を造らない側
この両者が存在する。これが合わさってのパチンコ業界だ。

①は、勿論遊技機を生産する側だ。生産する側は、何を売っているのか? 言うまでもなく、遊技機を売って会社を運営している。

②は、ホールのことを指す。ホールとは何を売っているのか? ホールは、形の無い物を売っている。形の無い物を売る意識があるか、ないかで結果は大きく変わる。

私はパチンコ日報の前身であるパチンコ業界ウオッチャーブログ時代から、500本弱の寄稿をしてきた。

2年以上前に、こんな寄稿をしている。


この時から今日までのわずかな期間で、ホールが約1500店も減少している。
この2年で何か変わったか?
規制が厳しくなった?

メーカーがホールと手を組まないと、手遅れになる、ということ。川上と川中や川下の連携を業界を挙げて考えなければならない。

さて、本題。

形の無い物をどうやって売るか。

約20年前に比べると、ホールの数は半分になった。閉店したホールの中には、私が知っているホールも含まれている。

そのホールが閉店するまでの足取りを検証をすると、いくつかの答えが見えてくる。

❶他の余暇産業に負けた

❷お客様がパチンコやスロットにお金や時間を配分しなくなった

❸パチンコやスロットの消費金額にお客様が追いつけなくなった

❹1円パチンコ、5円スロットに慣れてしまった

❺ホール自身のノウハウが陳腐化した

などの理由が挙げられる。

特に❺のホールのノウハウだが、閉店したホールに共通するのは、手遅れになるまであまり対策を取らないで、気がついたら余命宣告を受けた状態だった。

現実を俯瞰すると、余命5年あまりのホールが増えているのが分かる。何故、自店が手遅れ状態になるまで気づかないのか? それば、ホールの特殊性にある。

小売業や製造業は、売り上げや販売数に対して利益がついてくるものだが、ホール業は、売り上げが減少しても、魔法で粗利を上げられてしまうからだ。

端的に書くと「簡単に抜ける!」魔法の杖があるからだ。その魔法が実に簡単だ。簡単だから、難しいことへ目が向かない。

この『抜く』と言う言葉が曲者で、経営判断を鈍らせ退場するホールが後を絶たない。

私がよく知っている東京のホールオーナーは、幹部社員から「ボンボン」と言われている。

多角経営に成功して高級車に乗っている。しかし、この10年でホールを3つ閉鎖している。好調だった2ホールの4パチをダメにしている。さらに、1店舗は1パチが主体になるのは120%間違いないくらい4パチがダメになった。

このホールは完全に4パチ復活のタイミングを逃してしまい、復活させる気もない調整だ。5年前は2万3千発あった4パチ稼働が今は1万発を切って6千発レベルに。1パチと20スロが好調だから、危機感がないし、4パチを復活させる気もない。

オーナーがボンボンだから、現場に危機感なくなっている。いずれmぴ1店舗閉店するのは確定レベルだ。

このチェーンの幹部が友人だが、彼は大変な危機感を持っている。しかし、1人でもがいても所詮無理である。孤立奮闘状態が続いている。

このようなパターンで、閉店に追い込まれたホールが本当に多い。その大半が、ギリギリまで自分達が置かれている立場を理解していないから困る。

オーナーの中には行けるところまで行ったら店じまい、なんて感覚の人もいる。

昨年、コーチングを頼まれたホールの中で3ホールが閉店を決断した。全てのオーナーは、もっと早く気が付けばなんとかなったかな?と後から悔やむのが定番だ。

そして、これらのオーナーに共通するのは、粗利重視だったこと。時代は粗利重視から稼働重視になっているにも関わらず…。

30年前から稼働重視で成長してきた中堅チェーンは、今、絶好調だ。競合する全国大手が完敗して、何回もリニューアルしても追い越せない。

実は、私、そのチェーンのノウハウを全部知っている。在籍して何店も店長をやってましたから。

そこは、稼働があるからこそ利益が上がるとの理念を40年以上曲げていない。とにかく稼働が重要、と捉えている。

昔は粗利を達成しても稼働が1%でも落ちたら、社長から大目玉。今は、その方針が周知徹底され、稼働も売上げも、利益も、同じように重要視している。

当時、私は正月営業で元日に予定粗利の2倍を取ってしまったことがあった。そんなに閉めないのに、TSが辛くなり出なかった。二日の朝、いきなり大目玉の電話がかかって来た。

「14.5割」の命令。当時は40玉交換だから、1月2日に14.5割は破格の数字だ。場所が駅前で、近くに有名なスポットがあるから、毎年三が日期間は、開店後30分で満席。平均稼働5万発以上だった。

3日にいきなり割を下げたらお客様に悪印象を与えるから、徐々に割を下げた。すると、過去最高の正月営業稼働を達成した。

正月営業の予定粗利が取れないのに、稼働の良さで褒められた記憶がある。

一度稼働を飛ばすと、取り返しがきかないのが現在である。競合店がある激戦区であればなおさらだ。

形の無い物を売るホールの商売。稼働を重要視しなければならない理由はそこにある。お客様の目に見えない満足感が頼りなのに、それが分かってないから、適正粗利以上の利益を取ってしまう。それがダメダメだ。

大手の一部が、稼働重視の店にやられている理由の一つにこんなことがある。

それは一律調整の弊害だ。同一機種を全台、スタートやベースやTY等全て同じ調整。
この手法は、集客出来ている時なら問題はないが、集客が芳しくないとキツイ。

無駄出しはしないで出す。このタイミングが一律調整だと意識しない。

ランニングコストを見直し、これから5年間は贅沢しないでホール運営して、お客様の満足度を上げるべきホールは、あなたのホールかも知れない。



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