どういうことか?
「自由な販売方法になれば、売れない機械は、売れない。そうなるとメーカーは開発費や人件費が出なくなる。結果的には、メーカーは機械代を今よりも10万円以上は上げることになる。機械代が50万円以上になる。年間に販売する新機種の数も少なくなる。これはホールさんにとっても不幸なことではないでしょうか」という理論だ。
全日遊連は8月に納品されるサンセイの牙狼と京楽のAKBの販売方法に対して、当該メーカーの社長宛に6月26日付で次のような要請文を送っている。
「安易に中小ホールを切り捨てるような大量導入優先販売や機歴重視販売といった4団体合意の精神に反する販売方法を行うことなく、当該機種が少しでも多くのホールに導入され、より多くのホールに導入され、より多くのファンに楽しんでいただくことは、公平な環境づくりにご協力いただきますよう、各営業担当者及び販売代理店に対し、周知徹底をお願いします」
このメーカー関係者によると、ホールからは不評な機歴販売も大手ホールの一部は「必要悪」というように捉えているようだ。
大手ともなると購入台数が半端ではない。そのために、大幅な台数値引きも適応される。それは商道徳としては当たり前のこと。どんな業種でも沢山買ってくれる客の方が値引き率は高くなる。
全日遊連の要請文には、中小ホールの悲哀がにじみ出ている。
「今ある機械を長く使うということは、まず、等価交換営業が崩壊します。何故なら、等価のお客さんの方が新台を好む傾向が強いからです。それに販売する機種が減り、新台が売れなくなれば、1円コーナーへ中古台が流れなくなります。1円のビジネスモデルも崩壊することになります。今の販売方法でやっていくしかないことは、ホール組合のトップも分かりきっていることで、ガス抜きのためにパフォーマンスでやっているだけでしょう」
メーカーの理論で縛りをなくすことは、メーカーにとっても、ホールにとってもマイナスになることをいいたいようだが、1円を人質に取られたのでは、反論もしにくい。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。コメントがエントリーになる場合もあります。