そんな評価があったマレーシア航空は、今や呪われた航空会社のレッテルを貼られてしまいそうだ。
ことし3月8日、マレーシアのクアラルンプール空港から北京へ飛び立ったマレーシア航空の370便がインド洋上で消息を絶ち、未だにどこへ墜落したかもわからず、行方不明の状態が続いている。
その記憶も冷めやらないうちに、今度は7月17日、オランダのアムステルダムからクアラルンプールへ向かっていたマレーシア航空の17便が、内戦状態が続くウクライナ上空で墜落した。一説には親ロシア派が軍用機と誤認して、地対空ミサイルで撃墜した、ともいわれている。
今月、ホール関係者が新婚旅行で、マレーシア航空を使って、成田からくクアラルンプール経由でヨーロッパへ行くことになっていた。
それで新郎側の祖父母が「キャンセル費用も全部出すからマレーシア航空に乗るのだけは止めてくれ」と懇願した。
会社側からは、新婚旅行で10日間の休みをもらっていた。なかなか10日間も休みを取るのもスケジュール調整が難しかったので、最初は難色を示していたが、祖父母の強い要望を受け入れることにした。
マレーシア航空でヨーロッパへ新婚旅行へ行くのは、中止にしたが、せっかくの10日間の休みなので、親族を連れて国内の温泉旅行へ行くことにした。
その費用も祖父母持ち。
おじいちゃんは北関東へ住んでいて、昔から大のパチンコ好きだった。ある日偶然、30パイの沖縄仕様のコインを拾った。その地区には30パイのスロットは普及していなかったので、おじいちゃんはでかいコインがあること自体に驚き、それ以来、お守りのようにそのコインを持っていた。
おじいちゃんは、手にも馴染みやすいデカコインで一度は打ってみたいと思うようになっていた。やがて、デカコインの本場が沖縄だということを知ることになる。
そこで、急きょ持ち上がったの国内の温泉旅行から、おじいちゃんのリクエストで沖縄へ行くことになった。おじいちゃんの念願が叶うことになる。
マレーシア航空が撃墜されていなかったら、おじいちゃんは沖縄で30パイのスロットを打つこともなかった、という落ちのない話である。

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