パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

代ゼミショックはパチンコメーカーには対岸の火事ではない

3大予備校の一角を占める代々木ゼミナールが、7割に当たる20校舎を閉鎖する、というニュースは誰しもが驚いたことだろう。



大幅縮小に追い込まれた理由については、各所で触れられているが、90年代は40万人もいた浪人生が、少子化で大学全入時代を迎え、5万人まで減ったことが大きい。



それだけでなく、東大合格者の2013年度の実績では、代ゼミの369人に対して、駿台予備校は1257人、河合塾は1101人と大きく水を開けられていた。



本題とは全く関係のない話だが、90年代に代ゼミの寮で同室だった2人が、大学を卒業して、現在は2人ともパチンコ業界で働いているケースもある。ホールと販社、と業種は違えども今でも親交がある。



代ゼミの大幅縮小のニュースをわが身に置き換えて、将来の身を案じているパチンコメーカー関係者がいる。



その関係者の会社は規模の上では下位グループに属している。



大手予備校でもそこまで、縮小するのだから、弱小メーカーなんてひとたまりもなく倒産してしまう。



「パチンコメーカーは日工組という組合に加盟しているので、それだけでも価値があります。将来的には大手に吸収されるのかも知れませんが、合併後は看板が欲しいだけですから、われわれの身の保証はない。恐らく、リストラ対象になるでしょう」



代ゼミ縮小のニュースは、決して対岸の火事ではない、と切実に感じるようになった。もっとも、これはパチンコ業界に限った話ではなく、少子化は全業種に影響を及ぼす。



弱小メーカーの社長の機械作りの考え方は明確だ。



「うちの社長は大手が作らない奇抜な台を作らなければいけない、と常々いっています。しかも、安ければいいというものでもない。昔のお客さんの中にはハネモノの復活を希望する声もありますが、新規のお客さんはそういう機械は好まない。液晶を踏襲して、奇抜な機械を作らなければいけない」



パチンコも下位メーカとなる年間の販売台数も少ないが、それ以上にスロットメーカーは厳しい。大手は資本力、開発力、販売力にものをいわせるので、弱小との格差は広がるばかり。



3000台を見込んでも実績は300台。これでは開発費も出ない。人材は流出して、ますますいい機械は作れなくなる。



メーカーで働く人も決して安泰とはいえない。



それに危機感を持った弱小メーカーの関係者は、どう動くのか。続報が入り次第お伝えする。





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立体的に動くギミック競争がもたらす結末とは

大手メーカーの関係者の本音である。



「業界が等価に舵を切って、もう何年も経つ。機械も含めてもはや40個に戻ることはない。今、残っているのは、等価に慣れたお客さんだけだ。ホールからの要望で甘い機械を出したにも関わらず、結局、ホールは粗利を取りに走る。ホールの本音は売り上げの上がるMAX機を求めている」



パチンコユーザーが減少する理由は、まさにホール側にある、といわんばかりだ。要は、メーカーは色々なスペックの機械を発売しても、行き着くところは売り上げが上がる機械=荒い機械で、売り上げの上がらない甘デジも、釘を閉めて使うために、甘デジ本来の使い方をしていない、ということだ。





6月に開催された全日遊連の通常総会で阿部新理事長体制に替わり、2014年度の事業計画ではイの一番にファンの回復と拡大を掲げている。



さらに、阿部理事長は就任後の7月に行われた初の記者会見では、ファン拡大に向け、一歩踏み込んで次のように述べている。



「日工組、日遊協とともに、遊技機の在り方を考えたい。遊べる機械をメーカーは作っても売れない。ホールはメーカーが作らない、と相手を非難するような状況がつづいている。メーカーはホールが求めたものを作る、ホールはメーカーに作ってもらったものを適正に使うことが大事だ」



阿部理事長のいわんとするところは、メーカー関係者の本音をなぞるもので、機械を使う側のホールにファン減少の原因があることを認めるようなものだ。



ホールが遊べる機械を要求してメーカーに作ってもらった以上、ホールは1台でも導入しなければファン増加の糸口にはならないことを示唆している。



遊べる機械が必要なことは誰だって分かっているのだが、メーカーも売れる機械を作りたい。



それが過熱することになりそうなのが、金牙狼の出現だった。他メーカーも金牙狼の立体的に動くギミックには度肝を抜かれ「やられた!」と地団太を踏んだ。



「今のお客さんは派手な機械でなければ飛びつかない。ベルバラは超一級のコンテンツだったが筐体にもおカネをかけなければ、売れない現実がそこにある。エヴァがガンダムも巨大なフィギアを付けるだけでは一気に時代遅れになった。これからは、金牙狼以上に客に向かって立体的に動く巨大ギミック開発になっていく」(大手メーカー関係者)



この動きのあるギミック競争も本来のパチンコの楽しさとは違う方向性に進んでいっているようで仕方ない。



当たらないロングリーチを補佐するための演出にしか思えない。



「メーカーは遊びで機械を出しているのではない。機械代が高いと文句をいうまえに、機械を活かすために熱心に研究しているホールだけが、生き残っていく。釘調整が下手過ぎる。新台を入れるばかりで、遊ばせる駆け引きができるホールが少なすぎる」(同)



遊べる機械と売れる機械にはギャップがありすぎる。そういえば、京楽はAKBをリリースした時に甘く使うようにホール側に要請していた。





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換金税は取れるのか、取れないのか

自民党の風営法改正議連は、パチンコ業界から新たな税金を取りたい、と虎視眈々と狙っている。



そこで、この議連はこれまでにも監督官庁である警察庁の担当者を何度か呼びつけている。その時の模様を報じたのが8月25日付の朝日新聞だ。



以下抜粋



パチンコで換金、警察庁「存ぜぬ」 課税狙う議員は反発





「パチンコで換金が行われているなど、まったく存じあげないことでございまして」と警察庁の担当官。「建前論はやめましょう」。うんざり顔の議員ら。



高村正彦・副総裁、野田聖子・総務会長、野田毅・税調会長ら大物議員が発起人に名を連ねる自民党の「時代に適した風営法を求める会」で、そんな堂々巡りが続いている。




これは7月23日の時のやり取りが記事になったものと思われる。



議連はこの場で3店方式について「ただちに違法とはいえない」という見解を貫いてきた警察庁に対して「ただちにとはどういうことなのか」と厳しい追及もした模様だ。



議連と警察庁の激しい応酬の中で、警察庁が開き直るがのごとく、出た言葉が換金を「まったく存じ上げない」ということになったようだ。



議連としては換金がグレーゾーンでは困る。



グレーのものを白いものに変える=時代の流れに合った国民が求めるものを新たな法律を作って対応するのが国会議員の役割でもある。



いかに、法律を作るのが国会議員の仕事とはいえ、換金を合法化してパチンコ税だか換金税だかを取るには、かなりハードルは高い。カジノのオペレーターのように数が少なければ、厳しい審査を経たものだけが勝ち得ることができるが、パチンコ業界の場合は、玉石混交で、ど田舎ともなると3店方式ですら守られていないケースもある。



しかし、換金税の線を議連が諦めているわけではない。



「東京は換金賞品に金を使っている。本来古物商は商品を買い取る場合、盗品かもしれないので、本人確認のために身分証明書の提示を求めるが、TUCはそんなことはしていない。非常にチェック体制が甘い。何とかしてパチンコで生活している人から税金を取りたいが、いい方法はないか?」と自民党関係者から意見を求められた業界関係者もいる。



では、議連の動きをホール組合の関係者はどのように見ているのか?



「税の公平性からしても、勝ったお客さんからだけ税金を取るのはおかしな話。今回ばかりは無理でしょう。それより外形標準課税で取ったらいい話し」



税の公平性からすると、これは本当に問題なのだろうか?



「パチンコに勝つということは、投資額に対してプラスになっているのですから、課税対象となります。パチンコに勝った人から換金税を取ることは何ら問題ありません」(税理士)という意見もあり、パチンコ税に対する見解は二分する。



話が面倒なことになると「換金は承知していません」と逃げるが勝ちか。





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会社が倒産。客から従業員になったケース

話は3~4年前頃まで遡る。



50代半ばのAさんは、とあるホールの常連さんだった。土日には必ずといっていいほど顔を出した。



ところが、ある日を境にピタリと店に来なくなった。



1年ほどして、そのホールの店長がAさんとバッタリと遭遇した。その遭遇した場所はハローワークだった。



店長は求人票を出しに行っていたのだが、Aさんは求職のためにハローワークを訪れていた。



求職活動していたAさんは、問わず語りに店長に身の上を話し始めた。



「長年勤めていた会社が倒産して、職を失った。この年だから就職先もない。お金の切れ目が縁の切れ目。困っている時に助け合うのが本当の夫婦だが、女房からは三行半。半年前に離婚して、子供ともども一家離散。こんな状況だから大好きなパチンコも打てなくなっていた。このまま就職先がなかったら生活保護の申請も考えたが、ほとほと生きていくのも嫌になっていた」



Aさんの住んでいる場所は地方なので、中高年の再就職は厳しい。



窮状を聞いて店長は思わず「それなら、うちで働きませんか。2階に寮もあるし、賄いも付いている。衣食住には困りません」と声をかけた。



会社が倒産して1年あまり。失業保険も切れ、貯蓄も底を尽いていた。地獄で仏を見る思いがした。



50代半ばで、初めてパチンコ店で働くようになって2年。この年で玉箱を運ぶのは決して楽な作業ではない。腰痛持ちのAさんには堪える作業だ。ぎっくり腰も患ったことがあるので、慎重に作業している。



でも、Aさんは中高年でも雇ってくれたパチンコ店に感謝している。客から従業員に立場は代わった。常連客の目もあるが恥も捨てた。



中高年でも雇ってくれる業種といえば、工事現場などのガードマンぐらいしかない。夏は炎天下の中で暑さに耐え、冬は凍てつく寒さの中で、1日立ち仕事だ。



それに比べれば、冷暖房完備ではるかに楽な環境である。



Aさんの真面目な働き振りから、今では店長を補佐するために、釘の勉強も始めている。



手先が器用なAさんは、釘のセンスもある。年齢的に店長は難しいかも知れないが、全台の釘を任せてもらえるように新たな目標も生まれた。



人間、目標ができるとやる気も生まれる。



このように弱者を救済してきたのが、パチンコ業界の歴史だ。







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パチンコにも求められる100円ショップの経営感覚

100円ショップの利益は、100円のものを売って35円の利益が平均だ、という。平均というからには仕入値が80円以上するものもあれば、倒産品のアクセサリーが1個当たり8円で入ってくることもある。



いずれにしても1個売っても35円の利益にしかならない。



ということは100円ショップは、来店客数と1人当たりの客単価が命である。



ダイソーのような大型店は種類がとにかく豊富で、あれも、これもとついつい必要でないものまで買ってしまうわけだが、これが個人商店だと店の規模も小さく、ついで買いもそんなに起こらない。



個人商店で小規模店(3000アイテム)ながら、この商売を始めて5年になるオーナーは、「日銭が入ってくる現金商売が魅力で100円ショップを始めた」とこの商売を始めた理由を語る。



以前はケータイショップを展開していたが「1台5~6万円もするケータイを500~600台仕入れて、現金が入るのは2カ月後。売り上げも大きかったが資金繰りも大変だった。今は1店舗分で仕入れ金額は100万円を超えることがないので、気が楽だ」と打ち明ける。



こじんまりした店で、お世辞にもお客さんの数は多くないが、それでも5年も続いている。ということは赤字を出さずにやってこれている、ということだろう。



仕入れ業者からは1円、2円単位の値上げの案内が来る。100円ショップを始めて、1円単位の重みが分かるようになった。



このオーナーは親戚が空調設備工事をやっていて、今でも手伝っていた。取引先は大半がパチンコ店だった。



「空調の仕事では1000円単位の端数は簡単に負けていたが、100均業界では1円単位までもらうになった」



100円ショップの魅力の一つが、店舗同士での価格競争がないこと。また、客もねぎることがないこと。ま、利益が薄いのだから当然といえば当然だ。



「値引きしなくてもいい商売は楽ですよ。値引きするから皆、しんどくなる」



パチンコとはまったく関係のないような話に思うかもしれないがここからが本題だ。



1円パチンコを通り越して、50銭パチンコもぼちぼち登場してきている。ここに目をつけているのがご当局である。



端玉が出た時に、端玉景品のお菓子などでお客さんに返しているホールが大半だが、50銭という通貨もなければ、50銭の景品もない。



ここに突っ込みをいれてくる可能性もある。



50銭通貨がないというのは、ご当局の言いがかり的側面もあるが、せめて端玉景品は玉1個分のあめ玉1個でも返さないと何をいわれるか分からないご時世になってきている。



1円パチンコが主流になりつつあるが、パチンコ経営にも100円ショップのように、1円単位の経営感覚が求められる。







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