祭りに合わせて大手スーパーでもフランクフルトの販売を始めた。そのフランクフルトは焼き鳥などで使われる先が尖った竹串が使われていた。
スーパーで買ったフランクフルトを食べていた小学生が、舌に串を刺してしまった。幸い大事には至らなかったが、閉店間際にスーパーに注意するために、副店長を尋ねようとした。その時、顔見知りの商工会の人に出くわし、子供が竹串で舌を刺してね、という話に偶然なった。
竹串で舌を刺してしまった子供は複数いたことが判明した。
対応に出た副店長に「子供が食べるフランクフルトに竹串を使うのは危険だ。危なくないものに変えるべきだ」と忠告した。
最初、副店長はクレームの意味が理解できなかった。
そこで、アメリカンドックの例を出して、説明した。
アメリカンドッグは太くて、先が丸い串に刺されている。それは頭からかぶりついても危なくないように丸串が使われている。
一方の、焼き鳥などに使われる先の尖った竹串は、横からかぶりつくので先が尖っていても危なくない。
副店長はその説明を聞いて、初めて串の違いに気づいた。
フランクフルトも子供が食べるので、頭からかぶりついてしまい、串が口の中で刺さる、という事故が起きてしまったのだ。
スーパー側に子供も食べるので、危険がないように想像力を働かせたら先の尖った竹串など、最初から使ったりしない。
これに似た事故がゼリーのようにカラフルな新タイプの洗剤だ。お菓子と間違って子供が誤飲するケースが複数報告されている。
これも対してメーカーは「色を変えても誤飲は怒る」と反論していたが、メーカーの想像力が足りない結果が生んだ事故といえる。
大手百貨店の部長はパチンコ好きだったが、最近パチンコを止めた。その理由がお客との会話を禁止するホールだったからだ。
今時そんなホールがある方が時代遅れだ。
「デパートはスーパーよりも同じ品物でも高いわけですが、なぜ、それでもお客様がご来店されるか分かりますか? それは、スーパーにはない夢を買えるからです。それとお年寄りのお客様は従業員との会話を求めてやってきます。売り上げにはつながらない会話です。独り身のお年寄りの方は特に誰かと話をしたくなるものです。そういうことを日々体感しているので、お客様との会話を禁止するホールがあることに驚き、パチンコを止める気になりました」(百貨店部長)
ホールで出玉を求めるお客さんは勝ち負けにこだわるが、それ以外のお客さんもホールにはたくさんいる。
想像力を働かせたら、そういうお客さんが何を求めているかは分かるはずだ。

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