パチンコ日報

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会社が倒産。客から従業員になったケース

話は3~4年前頃まで遡る。



50代半ばのAさんは、とあるホールの常連さんだった。土日には必ずといっていいほど顔を出した。



ところが、ある日を境にピタリと店に来なくなった。



1年ほどして、そのホールの店長がAさんとバッタリと遭遇した。その遭遇した場所はハローワークだった。



店長は求人票を出しに行っていたのだが、Aさんは求職のためにハローワークを訪れていた。



求職活動していたAさんは、問わず語りに店長に身の上を話し始めた。



「長年勤めていた会社が倒産して、職を失った。この年だから就職先もない。お金の切れ目が縁の切れ目。困っている時に助け合うのが本当の夫婦だが、女房からは三行半。半年前に離婚して、子供ともども一家離散。こんな状況だから大好きなパチンコも打てなくなっていた。このまま就職先がなかったら生活保護の申請も考えたが、ほとほと生きていくのも嫌になっていた」



Aさんの住んでいる場所は地方なので、中高年の再就職は厳しい。



窮状を聞いて店長は思わず「それなら、うちで働きませんか。2階に寮もあるし、賄いも付いている。衣食住には困りません」と声をかけた。



会社が倒産して1年あまり。失業保険も切れ、貯蓄も底を尽いていた。地獄で仏を見る思いがした。



50代半ばで、初めてパチンコ店で働くようになって2年。この年で玉箱を運ぶのは決して楽な作業ではない。腰痛持ちのAさんには堪える作業だ。ぎっくり腰も患ったことがあるので、慎重に作業している。



でも、Aさんは中高年でも雇ってくれたパチンコ店に感謝している。客から従業員に立場は代わった。常連客の目もあるが恥も捨てた。



中高年でも雇ってくれる業種といえば、工事現場などのガードマンぐらいしかない。夏は炎天下の中で暑さに耐え、冬は凍てつく寒さの中で、1日立ち仕事だ。



それに比べれば、冷暖房完備ではるかに楽な環境である。



Aさんの真面目な働き振りから、今では店長を補佐するために、釘の勉強も始めている。



手先が器用なAさんは、釘のセンスもある。年齢的に店長は難しいかも知れないが、全台の釘を任せてもらえるように新たな目標も生まれた。



人間、目標ができるとやる気も生まれる。



このように弱者を救済してきたのが、パチンコ業界の歴史だ。







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