6月24日の通常総会で新理事長に阿部恭久氏が就任した全日遊連。新体制の中で、同じく機械対策委員長に就任した伊坂重憲副理事長がさっそく動いた。
8月に納品されるサンセイの牙狼と京楽のAKBの販売方法に対して、当該メーカーの社長宛に6月26日付で要請文を通知した。
以下は抜粋したもの。
前略、
中略
安易に中小ホールを切り捨てるような大量導入優先販売や機歴重視販売といった4団体合意の精神に反する販売方法を行うことなく、当該機種が少しでも多くのホールに導入され、より多くのホールに導入され、より多くのファンに楽しんでいただくことは、公平な環境づくりにご協力いただきますよう、各営業担当者及び販売代理店に対し、周知徹底をお願いします。
この文書から当該機種が中小ホールには極めて入りにくい状況を生んでいることが伺える。この要請を当該メーカーの社長がどのように受け止めているのか知る由もないが、メーカーにすれば、沢山買ってくれるホールを優先することは当たり前といえば、当たり前のことだ。
その沢山買ってくれていた大手が、機械代を削減し始めた。メーカーにすれば、これは大問題だった。大手が買わなくなれば、中小も買わなくなるからだ。
大手が沢山買って、それを中古で売却するから中古市場そのものが成り立っていたわけだが、新台を買わなくなれば、中古市場も硬直化し、縮小してしまう。
メーカーは大手に対して優遇措置を取ってでも新台を買ってもらわなければならない。それがいわゆる大手価格というものの存在だ。
メーカーが買ってもらいたい相手に対しては、ホールが有利になる好条件を出すことになるわけだが、そうなるとホールの方が強くなる。
さらに大手価格を提示しないと、購入台数を「減らす」と交渉材料の切り札を出すことになる。
こうなると余計大手が大きくなる。
「メーカーは中小を育てる気はないですよ。中堅、大手だけが残った8000、6000軒数でシミュレーションしていますからね。われわれ販社だってメーカーからの割り当てがなければ、潰れてしまいます。ホールが買いたくない台をいかにして買ってもらうかが、われわれの生命線です」(販社役員)
中小ホールでも中古でお客さんを付けているところは、別だが、大手に入って、中小に新台が入らなければ、魅力のない店のレッテルを貼られ、ますます客足は遠のく。
中小も生き残れるためには、今こそ全日遊連の出番だ。
昔の自主規制のいくつかを復活させることもその一つだろう。
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大手しか見ていないメーカー
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