ホール現場で働いている一般社員は名刺を持っていないケースが少なくない。
理由は名刺を渡すシチュエーションがないからだ。
ホール現場で名刺が必要になってくるのは、業者対応するようになる役職者からで、それまでは必要がない、というのがホール側の論理だ。
さらに、大卒の新卒を採用しているホールでは、早い人なら半年ぐらいで昇格する人がいるので、肩書のない名刺が無駄になる、という理由もある。
一般社員が名刺を持っていないのは、ホール以外でもある。
コンサルは、大手スーパーの件を引き合いに出して説明した。
寝具売り場で買い物をしたときに、ちょっとした問題が起こった。対応していた社員に名刺を求めると名刺を持たされていなかった。売り場のマネージャーにならないと名刺を持たされていないことが分かった。
この時、寝具売り場のマネージャーが不在だったため、クレーム対応に出てきたのは文房具売り場のマネージャーだった。
このスーパーでは、大卒でマネージャーになるのに、平均で10年。この間このスーパーでは一般社員は名刺を持たされてない、という話をそのオーナーにしたところ、「じゃ、うちもやっぱり持たさなくていいか」となった。
悪い事例として紹介したのに逆効果となりかけたが、新入社員でも正社員になった時に名刺は持たせる、というのがそのコンサルの持論だった。
一般社員から名刺を作っている方が、パチンコ業界では少数派だ。
「店によって主任、副店長から名刺を持たせています。一般社員でもお客様対応で必要な社員には名刺を作っています」(地方大手)
社員教育を徹底しているホールは一般社員でも作っているケースがある。
「4~5年前から一般社員にも名刺を渡しています。これは社員としての意識と自覚を持ってもらうためです」(地方中小)
「自分が名刺を持たされてうれしかったので、一般社員にも名刺を作っています。そこには共有のメアドではなく、個人のメアドも印刷しています。アルバイトと社員は違うんだ、という自覚も芽生えてきます。使うことはなくても、そこへかけるコストは安いものです」(都会中小)
今はパソコンのソフトで自社で名刺を作ることも簡単にできる。10枚、20枚と必要に応じて印刷できる。プライベートの時にも名刺交換する場面はある。この時に名刺がない方が寂しいし、社会常識としておかしい。
社員になったら名刺を持つことは当たり前のことだ。

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