日本にカジノが建設されることが、正式に決まった。
かつてはパチンコ業界で給与をもらっていた者として、ちょっと書かせていただく。
パチンコ日報で以前も書いたが、昔から賭け事が好きで、ラスベガスのカジノホテルでVIP扱いを受けたことがある。
好きになったのは、高校生の時だ。学校では品行方正。補導非行歴はないが、ホールへ通っていた。一般機から始めて、羽根モノ~セブン機と進んだ。
ある日、マイホールに西陣のターボXとターボLが導入された。当時のセブン機にはストップボタンが付いていた。
好奇心旺盛の高校生。ストップボタンの押し方を研究した。すると、ターボXとターボL、三共のフィーバーの攻略法を発見した。
授業が終わり、武蔵小金井駅に着くのは16時。隣の長崎屋で着替えて16時半にはホールへ。
毎月40万~50万円は稼いだ。
ある日、セブン機のストップボタンを押しても止まらない。攻略を恐れてホールが配線を切っていた。各地のホールで同様の処置が取られたが、その間はサラリーマンの年収以上に稼がせてもらった。
それまでは、羽根モノの3000個終了で満足していた。40玉交換だから7500円。これで十分だった。それがセブンの登場で打ち止めは1万5000円から2万5000円になった。もう羽根モノなんかやっていられない。
これで私の人生が変わった。
これと同じことが、日本のカジノ解禁で起きるのは間違いない。
日本人の大半は、バカラやポーカー、ブラックジャック、ルーレットで遊んだ経験がない。テーブル式のポーカーはゲームセンターにあるから、入りやすいが、やったことがないゲームは、最初は少額レートで遊ぶ。
それが段々慣れてくると、掛け金が上がってくる。
カジノ初心者なら最初は、1万円で一晩中遊べたりする。でも、慣れてきたら、物足りなくなる。
まさに私がそうだった。カジノ初心者の私がラスベガスのフラミンゴヒルトンでVIPになるまで時間はかからなかった。
最初、ルーレットは1投10ドルで遊んでいたが、それが100ドルになり300ドルになる。10ドルなんてバカバカしくなり物足らなくなる。
このように段々レートが上がり、破滅の道へ進んだり、ギャンブル依存症になる。
幸い私はカジノの戦績は、大幅なプラス。特にルーレットは得意。ディーラーの癖や玉の投げる加減、盤面の回転スピードから、球が落ちる場所が大体分かるようになった。
そんな掛け方をしていると、ある日カジノのピットボスから声が掛かった。
VIPカードを貰った。登録しそのカードがあれば、カジノホテル内の宿泊、ルームサービス、レストランの飲食、観劇は全部タダになる。現地でナンパした日本人観光客の食事代もタダ。
こうなると天狗になる。連れの分までタダである。
やがて航空チケットがサービスになり、プロボクシングのチケットまで手配してくれる。世界的に有名なオスカー・デ・ラ・ホーヤのチケットは超プラチナチケット。これを目的にわざわざラスベガスまで行った。
ラスベガスのマッカラン国際空港には、カジノホテルからリムジンが迎えに来てくれる。もう、一丁前の成金気分だ。
フラミンゴヒルトンからベネチアンへ引き抜かれたカジノホストのアンディと仲良くなり、カジノの裏話も聞いた。彼は、顧客管理の極意を持っていた。
そんなレベルのカジノが日本で営業を開始したら、ホールの太客は、カジノに相当数流れると思う。
日本のカジノについて有識者やコメンテーターは、パチンコ客はそんなに流れないとか、6000円の入場料を払わないとか言うが、甘い、甘い!確かに低貸しのお客様は6000円も払わないと思う。でも、1パチ客なのに金持ちが相当いる。
貧相な爺さんが富裕層だったりする。パチンコ屋で金持ちは見たことないぞ!と思うあなた、甘い、甘い!
いつもジャグラー打っている年配客は25年来の顔見知りだが、駐車場経営で月に150万円の不労収入がある。
海好きの50代の男性は、大型小売店とファミレスに土地を貸していて、月々の地代は350万円も入る。
ホールには、こんなお客様が結構いる。働かなくても毎月賃料が入るから、暇を持て余している。だからホールに通う。
大都市にカジノがオープンしたら、こんなお客様達が、カジノに沢山のおカネを落とすと思われる。
カジノで使う金額は、最初は少額でもやがてデカくなる。
私がカジノに通ってた時は、日本のスロットなんか出来なかった。
一回のスタートが3ドルのスロットは、よく1000ドル以上当たることがある。トータルの出玉率はパチンコよりカジノのスロットの方が上かも知れない。
外資系カジノは、あらゆる手段でホールの太客を奪いに来る。パチンコやパチスロでは物足りなくなるように仕向けてくる。そして掛け金を徐々に上げてくる
日本に最初に出来る3カ所のカジノは間違いなく成功すると思う。
第一の理由は、近くに競合がない。
第二の理由は、日本人の入場回数の規制が甘いから。入場回数が月に10回もあったら十分。10回も通ったら、それこそ間違いなくカジノ依存症だ。
第三の理由は、入場料6000円なんかカジノをやる客やカジノに慣れた客からすれば必要経費のレベルだ。
カジノから半径50kmのホールは影響を受けると思う。なぜなら、前述したようにカジノのVIPへのサービスはホールにはできないサービスだらけ。
私がフラミンゴヒルトンのVIPになってから、他のカジノホテルからも連絡がくるようになった。
フラミンゴヒルトンの近くにPARISが新規でオープンした時は、招待状が届いた。最初は不思議に思ったが、フラミンゴヒルトンとPARISは同系列だった。
こうやって、お客の心を揺さぶり、こっちを良い気分にさせて酔わせる。
だから、ホールは将来のビジョンを明確にし、戦略を構築して行かなければならない。
カジノが出来る前に、ちゃんとした戦略を立てないと、太客は確実に奪われて行く。
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