2017年3月期決算では売上高1111億8700万円(前年同期比21.2%増)、営業利益286億
900万円(同69.3%増)、経常利益270億3600万円(同21.0%増)、純利益186億2900万円(同19.0%増)で増収増益となった。主力タイトルを含め実績のあるタイトルが堅調に売れたことが業績を向上させていたが、わずか半年余りで遊技機市場の環境が激変していることを物語っている。
赤字に転落した原因として、今年10月から適用された5.9号機規制や高射幸性遊技機への指導強化などによって、ホールのスロット購買意欲が減退していることなどを挙げている。
3月期決算では同社とセガサミーだけが増収増益組だっただけに、優良メーカーの赤字転落は、他メーカーの戦々恐々ぶりが目に浮かぶ。
新基準機はどうしても旧基準機に比べると出玉性能が劣るために、ホールの購買意欲が読み切れない。劣った出玉性能をどうゲーム性でリカバリーできるかは、各メーカーの技術にかかっている。加えて、市場に投入してみなければ、スペックだけでは稼働を推し量ることもできない。
各メーカーもどうすればヒット機が生まれるか暗中模索しているが、ネックになるのは遊技機規則だ。セブン機主体の規則になっているので、メーカーはセブン機の開発が中心になる。
一方、ユーザーはデジタルを回して画面上の「当り、外れ判定」を絵合わせで行うだけのセブン機自体に辟易している。
「今のパチンコにゲーム性は皆無。ギャンブルだからやっているだけ」(無情さん)
「セブン機が主体となって30年以上が経過した。この間に本当のパチンコ好きの開発者がいなくなっていった。それによって、機械技術や映像技術ではなく、パチンコ特有の技術や知識がのちの世代に引き継がれないままになった。結果、今の台開発者や中間の責任者等はパチンコのパの字も知らず、ただ日々の生活のため仕事としての役割を担っているだけなので面白い発想など出てこない」(長文失礼さん)
セブン機主体になるのは検査する側の逃げでもある。マイコン制御で結果を表示するのだから、保通協にしても検査がしやすい。これがアナログになれば検査も大変な労力を要する。
セブン機一辺倒がパチンコ離れの一因になっているにも関わらず、メーカーも遊技機規則でセブン機しか作れない、と半ば諦めている。このギャップを埋めないことにはスリープユーザーも戻ってこない。
メーカーがセブン機しか作れない、と諦めたら業界も終わってしまう。セブン機以外のゲーム性のあるパチンコを作るのがメーカーの役目でもある。

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