1998年に設立した同社は、大型旅客機の空席を安く確保することで原価を抑え、海外旅行の低価格販売で業績を伸ばしてきた。しかし2012年ごろから格安航空会社が台頭し、価格競争が激化。航空会社も航空機を小型化するなどして空席を減らし、安い航空券の確保も困難になった。こうした“逆境”の中、2013年4月以降は赤字が目立ち始め、2014年9月期には債務超過に陥った。
社長は格安航空会社との競争に負けてしまったが、最後まで格安にこだわり続けた結果が招いた倒産劇ともいえる。
「我が社は絶対、安売りはしない。値上げで倒産した会社を聞いたことがない。値下げして倒産した、お客様をたくさん見ている」と話すのは物流アウトソーシングの関通の達城久裕社長だ。ネットショップの発送代行という新たな分野を開拓して成長している会社だ。小規模のネットショップなどをターゲットにしているので大手は手を出さない。従って価格競争に巻き込まれることもない。
安売りといえばパチンコ業界では1パチがそれに該当する。せっかく築き上げた1玉4円の貸し玉料金を自らが放棄せざるを得ない状態になって久しい。1円が主流になり疲弊していくホールを見てきているメーカーとしては、絶対値下げなどしない覚悟がある。
20万円が相場だった機械が30万円、40万円、とステップアップして、ついに40万円の壁も打ち破り50万円台へと突入した。こうして積み上げてきた価格をあっさり捨てることは絶対に上位メーカーはやらない。
会社の規模が小さい下位メーカーなら安い機械を出してくるかも知れないが、上位メーカーは組織が大きいだけに値下げなど微塵も考えていない。
値下げして倒産した会社はごまんとあるが値上げして倒産した会社はないと言われるように、値下げしない判断はある意味正しい。ただし、ホールは疲弊している中で高い機械は買えなくなっている。それはそのまま新台の販売台数に表れている。お客さんがいなくなれば、いつまでも高値を維持できない、というものだ。
そうなれば、メーカーも体力勝負となり早晩メーカーの淘汰も始まる。今のメーカー全社がパチンコ業界で飯を食えることもなくなる。
一方のユーザーは1円から4円にはもう戻れない。4円=新台を打つ客がいない中で、機械代だけが4円時代のままというのも業界の産業構造として歪だ。このままでは崩壊するのも時間の問題だろう。
40万円、50万円でもいいから4円が復活するように機械を出してくれたらホールも文句はない。ホールの使い方が悪い、では堂々巡りになるので釘調整ができなくて、それでいて適正利益が取れて4円客が戻る機械だ。
4円で1000円で30分遊べれば文句はない?

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。