
今年から新たに原田メソッドを取り入れるようになったのが、日本相撲協会。大麻問題に端を発し、野球賭博、八百長疑惑で大相撲の存続自体も危ぶまれる中、子供たちが「オレも相撲取りになりた」と思えるような教育をすることになった。
原田メソッドを導入しているのは勝つことが求められるプロゴルファー、プロ野球のスポーツから芸能人、病院、コールセンター、車検業界、居酒屋とあらゆるジャンルの業界が注目している。
たとえば、昔の工業高校では自動車整備士は憧れの職種だったが、油まみれで華やかさに欠け、カッコ悪い業種になっている。
特に人が集まりにくい業界は教育によって自分の仕事のプライドを高め、子供にも誇れる仕事にする狙いがある。原田メソッドを取り入れることでそういうことが可能になってくる。
で、今回、B社の研修では成功を生むための3大ツール(目標・目的設定用紙、ルーティーンチェック表、日誌)を取り入れ、成果を出すための朝礼研修を行った。
朝礼でテンションを高めることは大事なことだが、それ以上にモチベーションを長続きさせることの方がより重要である。
朝礼研修の中でも、度々出てくる言葉が「ストローク」である。これは人をやる気、元気にする関わりのことで、「心の栄養」(=ストローク)」と呼ぶ。
例えば「こんにちは」と声を掛けて相手を元気づけることがストロークの一種で、元気のない人にストロークを与えて、元気のない人を元気に引き上げ、職場をピリッとさせて、結果が出せる職場にすることが、この朝礼研修の目的でもある。
原田式朝礼では、実施する前に確認するチェック項目がある。
1 朝礼を実施する場所がきれいに清掃されているか(場を清める)
2 朝礼に集まる際に元気なあいさつが交わされているか
3 身だしなみは基準が守られているか
4 朝礼が開始予定時刻通りにスタートできているか
朝礼実施中のチェック項目もある。
1 笑顔
2 はっきりと話す(語尾は短く切る)
3 全体に聞こえる声の大きさで話す
4 態度、姿勢(前向きな気持ちで朝礼に臨んでいるか)
これらの項目を念頭にB社の朝礼プログラムを社員で考えた。その結果生まれた朝礼がこれだ。

1 理念の唱和
2 きのうのよかったこと発表
3 B社体操
4 達成目標発表
5 行動宣言の発表
これを朝礼の参加者全員が発表する。
この中で達成目標とは、店舗として情熱リーグで1位になることを決めている。
その日のことをイメージして「平成24年7月28日、私は情熱リーグで1位になって、胴上げしてもらって泣いています。次の日はご褒美でディズニーランドへ行って最高の仲間作りができています」と声を出して発表する。
これがスポーツ選手が行っているイメージトレーニングである。
行動宣言とはその日に行うことを発表する。
例えば「お客様とのコミュニケーションを大切にするためにプラスアルファーの接客を心がけ、店のトップセールスマンを目指します」。
これらを笑顔でハキハキとやる。
この日は実際に朝礼を行って6人の講師陣が採点すると共に、改善点を述べた。
成果を出すためには朝礼から決して手を抜いてはいけないことが伝わってくる。
つづく

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