昭和天皇が崩御した昭和64年1月7日。この時は日本中で追悼一色になりました。
この時、大手流通は全国の店舗から、セール用の店内ディスプレイの紅白幕を全て撤去したそうです。
すると一部のお客様からこんな苦情が寄せられました。
「スーパーと天皇の死亡は関係ないだろう」とか「客商売なのだから普段通りにしろ」。
日本人の中にも天皇の存在を否定する勢力もあるので、それは予想の範囲でもありました。
また、こんな話もあります。
昭和20年8月6日、午前8時15分、広島市に原爆が投下され、3日後の8月9日午前11時2分、長崎に投下されました。
中国地方や九州地方の国民の中には、この日が家族の命日にあたる人は大勢います。
この地区にある店舗では昔、原爆記念日は、店内の売り方や掲示物に細心の注意をはらっていたそうです。
戦後67年も経つと、店舗にはテナントなども入り、そうした意識もすっかり薄いるそうです。ある従業員は赤系のネクタイを締め、ピンクのYシャツを来てくる。テナントの女性従業員は、赤いマニキュアを塗ったり…
それがすべて悪いとは言いません。今はそこまで注意を払う時代でも無いですからね。でも高齢者の中にはそれを悲しむ人もいる。
原爆記念日は風化していますが、今年の3.11は1周年ということで特別な日であることには違いありません。
ではこの大手流通が3.11にどんな事をするのか?
昨年のパチンコ業界のように叩かれた業界ではありませんから、特別な事はしません。
ただ検討中の事柄もいくつかあります。
1 従業員の服装について
これは、社内通知を出す事で検討に入っています。
2 店内のディスプレイや装飾関係について
3 テナントとの関係
例えば、無料抽選会。大当りが出ると鐘を「チリン♪チリ~ン♪」と鳴らすあれを、どうするのか。
パチンコ業界だけでなく、流通業界でもそれなりの苦労があるのです。
話を聞いた幹部がそっと胸の内を明かしてくれました。
「我々は本社の決めた通りにするだけ。指示通りにすると言う事が我々の仕事でもある。それで何かあれば、本社の責任です。僕達に裁量権はありません。でも個人的には、従業員の服装や、店内装飾については、いろいろと考える面がある。私達の仕事は、社会的に意味がある仕事をしている。震災の時には、大きな役割を果たしました。だから3月11日は通常通り営業をするだけ」
逆に私はパチンコ業界は3.11に何かするのか、と聞かれました。
それに対してホール5団体が終日ネオンを消灯することを決議していることを伝えました。
幹部は最近はパチンコ店には行ったことがないようで、未だに「ジャンジャンバリバリ」とマイク放送で煽っているのか、と思っていたようです。
ただ、この一言は胸に突き刺さりました。
「あれだけ叩かれた業界ですから、もっと明確な意思表示の何かがあるかと思いました」
今回の私の提案の反響を話すと「きっと実施されるホール企業さんや店長さん達は大変でしょう。批判を恐れず、慎重に実施して欲しい。また、その行為で胸を張れる日が来る事を祈っています」とエールを送ってくれました。
業種によって悩みや対応も様々です。この話が皆様のご参考になれば幸いです。
追記
日報FAN様
はじめまして。元店長です。
毎々コメントを頂戴している事に感謝申し上げます。3月2日のコメントを拝読致しました。とても感動をしています。
日報FAN様と勤務先の役員様に心から感謝を申し上げたいです。つきましては、ご迷惑でなければ、ぜひ貴店で一緒に黙祷を捧げたいと思いました。
行ける距離には限りはありますが、遠方でも日報FAN様にお会いしたいと思いました。
ご無理なのは承知の上ですが、可能ならば当日お会いできますでしょうか?
上司の方々の許可も必要だと思いますので、早急にご連絡は必要ありません。
できましたら、パチンコ日報のメールアドレス tetorayade@hcn.zaq.ne.jp
までご連絡を頂戴出来れば幸いです。今後も宜しくお願い申し上げます。

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