同氏が担当する店舗は地元で35年以上に亘って娯楽場として親しまれてきた。他店が等価営業に走る中、非等価を続けてきた。無理な拡大路線も走っていないので、無借金経営を続けている。
「いつ行っても安くて、美味い店をもう一度作る。リッチな料理を食べたい人は4円等価の店へ行っていただければいい。私が目指すのは庶民の大衆食堂、大衆居酒屋になりうるホール。高級クラブではない。パチンコは庶民の大衆娯楽でなければならない。庶民を泣かせちゃダメ。必ずしっぺ返しが来る」(同)
具体的なイメージとしては2時間遊んで1000~2000円。そんな営業ができるのは無借金経営だからだ。等価ではないので、回る。回るからお客さんもストレスを感じない。機械代は中古機でコストを下げているが、必要な新台は買うべき時は買う。
業界では50銭パチンコは儲からない、というのが一般的な認識だ。玉利2銭ぐらいが一般的で1日、1万発稼働しても200円、2万発稼働しても400円の台粗利にしかならない。1カ月1万円の台粗利が関の山だ。
そんな50銭パチンコを70台で、月間160万円の利益を出している。利益が出ない50銭コーナーで、利益が出せるのは、市場のニーズであるストレスがないように回しているからだ。
低玉貸しになればなるほど、どこのホールも利益を取ろうとして回らないスタートに調整している。1円でも遊べないと言われる原因でもある。
回せる大きな要因は割数だ。換金差益により、玉利3.5銭~4銭を確保している。さすがに16割営業ではないが、それに近い。
お客さんにとっての最大のサービスとは時代は変われども出玉であることは普遍だ。業界が遊技人口を戻したいのであればば、14~16割営業でまず、玉を出すことだ。
玉を出す営業は等価や高価交換営業ではできない。客の志向は等価だがこのギャップをどう埋めるかにかかっているが、それは各ホールで地道な努力しかない。
勝てないホールより、勝てるけど大儲けはできないホールを慣れてもらうしかない。

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