パチンコ日報

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1円と4円の交換率ジレンマ

警察庁から一物一価の徹底の指導が強化されたのは2011年10月6日。「ぱちんこ営業における適切な賞品提供の徹底について」と題する通達が業界に流れた。

それまでパチンコとスロット、4パチと1パチでそれぞれ別々の交換率を設けて営業していた。それに伴い特殊景品が一物二価、一物三価、一物四価、二物二価などバラバラだったために、指導が入った。業界は等価で業績を伸ばしてきたスロットの交換率に合わせるがために、パチンコも等価を選んだ経緯がある。

この一物一価の徹底がボディーブローのように効いてきた。当時はまだMAX機が残っていたため、パチンコの粗利を押し上げていたが、2016年末を持って撤去されると共に、4円コーナーの過疎化が進んだ。

「4円の等価を支持する人もいますが、4円等価は営業的には厳しい。30~33玉交換で稼働をキープしているホールもある。4円は等価は止めたいが、1円は等価支持のお客さんばかりなので、等価を止めるわけにはいかない」(ホール関係者)というように、パチンコの交換率を巡ってジレンマに陥っている。

今やホールの屋台骨を支えているのは1パチ、5スロの低貸し営業である。1パチユーザーは4円よりも換金額が少ない分、もはや等価でなければ打ってもらえない。それでなくても、スタートの回転数は抑えられているところへ持ってきて換金率が悪くなれば、1パチユーザーさえも飛んでしまう恐れがある。

「自分たちが蒔いたタネですからしかたないにしても、4円を40玉交換で復活させる、というのも非現実的というレポートも上がってきています。これで消費税が10%になれば4円の復活は完全に断たれると思います」(同)

では、1パチも4パチも両立する方法とは何か?

「一物二価、一物三価を認めてもらうことが業界復活のカギになるんじゃないでしょうか。できないと分かっていてその方法しかない」(同)

業界と警察庁の信頼関係があれば、こうした陳情も聞いてくれるかもしれないが、決して良好な関係とはいえない。スロットの高射幸性機の撤去も自分たちで期限を決めながらそれを延期するようでは、お願い事も聞いてはもらえない、というものだ。

一物二価がダメなら最後に行き当たるのは遊技機開発となる。
「4円で遊ぼうと思うような機械を出してもらうしかありません。1種2種の混合機でギャンブル性を持たせる。4円の復活が業界復活のカギになる」(同)

それこそ、射幸性を煽る事なんてご法度である。4円を捨てて稼働のいい1円にシフトするしかないのか?



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