あるホール関係者がスロットコーナーの人件費削減のためにクレジットを1000枚ぐらいに上げることを望んでいる。
「1000枚ぐらいなら途中でメダルを補給する手間が省けます。技術的には簡単なことなのにどうしてクレジットの上限を上げてくれないのか」(ホール関係者)
人件費削減なら自動補給があるが、そこまで設備投資する考えはないようだ。
スロットにクレジットが認められたのは30年前、1988年の2号機の時代にまで遡る。クレジットが認められた経緯は、パチンコは上皿に玉を入れれば自動で発射できる。それに倣ってスロットも自動で打てるようにクレジットを付けることを日電協が警察庁に陳情した。クレジットが50枚に落ち着いたのは、パチンコの上皿が1000円分の玉が入るということで、1000円分の50枚になったようだ。
その後日電協は50枚分では足りないのでクレジットを250枚(5000円分)まで引き上げる陳情を試みたこともあるようだが、NGに終わっている。
スロットのクレジットにはそんな歴史がある中で、1000枚(2万円分)とはかなり無理な要求のように思える。
「メダルの補給の手間を省くという理由は弱すぎる。手間を省きたいのなら自動補給を使えということにも成りかねない。それよりもクレジットを1000枚に上げることでゴトの方が心配だ」(スロット関係者)
一時期クレマンゴトが業界を震撼させたことがあった。クレマンのゴト器具は簡単に作れて、体感機や電波ゴトよりも簡単にメダルを搾取することができたので、一気に広まった。
クレジットが1000枚となればゴト師もクレマン以外でクレジットを一瞬にして上げる道具を開発してきそうだ。1回やられて
2万円は大変な額だ。
パチンコのアナログ役物機も油玉などを使い、振動センサーをかいくぐりながらゴトを仕掛けてきているのが現状だ。
省力化とゴト被害を天秤にかけた場合、業界人ならゴト被害の方を心配する声の方が大きい気がする。メダル自動補給も草創期はゴト対策が万全でなかったために、抜かれっぱなしになった苦い経験がある。
ゴト師を警戒するために、あえて手補給にしているホールも少なくない。
はてさて、クレジット1000枚を望む声や如何に。

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