東南アジア系の外国人客が大当たりして、玉を交換してレシートを景品カウンターへ持ってきた。カウンター係はいつもの感覚で特殊景品を手渡した。
すると、
「NO! Change money」と現金に交換することを要求してきた。
カウンター係は英語で説明することができない。店長も不在。咄嗟の判断で機転を利かせ店内放送を使って「どなたか、英語が話せるお客様はいらっしゃいませんか? いらっしゃいましたら至急カウンターまでお越しください」と呼びだした。
手を挙げてくれたのは常連客だった。
事情を説明して換金の方法を英語で説明してもらった。それで常連客には景品交換所まで案内してもらい、事なきを得た。
店長にこの件を報告すると会社でも問題となった。しかし、ホールができるのは、特殊景品を渡すところまで。換金所を教えることなどご法度である。ホールが直接換金の方法を説明することはできない。
今回は第三者の常連客が説明したので大事にはならないだろうが、2020年の東京オリンピックに向け、外国人客はまだまだ増えるので同じ問題が今後も発生する。
パチンコのやり方を紹介する英語版のYouTubeでは、出玉を一般景品を交換できるところまでは紹介しているが、中には、出玉を換金ができることをはっきり謳っているサイトもあるらしい。今後は換金ができることを知ってパチンコをする外国人客は増えるかも知れない。
そこでホールが考えたのが組合で統一見解を出してもらうこと。
組合に統一見解を求めたところで、答えは分かっている。教えられるのは、一般景品との交換までで、特殊景品の交換方法まではNGだろう。逆に外国人には換金ができない、と理解してもらう方が良いかも知れない。でも、それではダブルスタンダードになってしまう。
では、どうすれば外国人に換金方法を教えることができるか? ホールの出した答えがこれだ。
外国人向けの「パチンコお助けダイアル」という第三者機関を作る。そこに電話すると英語、中国語、韓国語が話せる常駐スタッフがいて、パチンコに関する困りごと親切丁寧に答えてくれる。
もちろん、換金方法も教えないとパチンコはクロージングしない。
遊んで終わりのゲームと違って、ゲームの成果により景品がもらえるのがパチンコの最大のアドバンテージなのだから。

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