パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ホールバイトは働きたくなる職場環境のアピールがポイント

パチンコホールの時給の高さが薄れつつあるが、ついに牛丼チェーンのすき家にまで肩を並べられてしまった。

昼間は時給1100円、深夜帯ともなると1375円である。



ホールでバイトしていたA君は「タバコの煙を吸わなくても済むので」という理由でバイト先をすき家に変更した。

ホールでバイトする理由は時給の高さだった。一般的なアルバイトが800円の時代でも1000円以上の時給を支給していた。現にパチンコホールでバイトを始めた人にインタビューしてみると、大半が時給の高さを挙げている。

時給の高さのアドバンテージも過去のものになろうとしている。一例だが、千葉に進出した九州の法人は1店舗だけで2000万円の採用費をかけた、というのだから驚きだ。

こういう状況からも、ますますパチンコ業界はバイトでさえも採りにくくなっていく傾向にある。特に年末のグランドオープンを控えてバイトが思ったほど集まらないケースでは、最初は時給1200円だったものを、1500円まで上げたにも関わらず、それでも集めることができなかった、ということも往々にある。

時給を1500円まで上げてもナゼ、バイトは集まらないのか?

「グランドオープンで時給を高くすれば、人が採れるというものではありません。むしろ、時給が高いと逆に仕事がハードではないか?と若者は警戒します。グランドオープンは一から人間関係が構築できる職場なので、若者には好まれる傾向にあります。そもそもパチンコ店は仕事内容で選ばれる業種ではありません。そのホールで働きたくなる魅力をしっかり出した方が選ばれます」(採用支援アドバイザー)

最近の若者はパチンコ店に入ったことがないので、仕事の内容がイメージできない。パーソナルシステム導入と書いていても、それを「どんな福利厚生のサービスなんですか?」聞いて来るほどだ。

店長としては最低でも週5日は出勤可能なアルバイトを欲しがる。

店長目線で求人広告を出しても電話すら掛かってこない。行ったこともないホールで働く不安を和らげるためにも、体験入店1日でもOKと出す方が、ハードルが低くなる。1日働いてよければ続けてもらう。

若者は圧倒的にパチンコをやったことのない人の方が多い時代では、イメージを掴んでもらうためにもこうした広告を打つ方が効果的ともいえる。

また、女性スタッフを採用する場面では、安心して働ける職場であることをアピールすることだ。遅番からの帰宅時間でも駐車場には警備員が常駐しているなどと具体的に表記することで安心感がぐっと増す。さらに女性は店がきれいだとか、ユニフォームがカワイイことも職場選びのポイントになる。

ホールの売り上げが下がれば、高い時給を払うことも困難になってくる。



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地方が活性化する機械作りのために必要なこととは

日本海側にある某県のホール企業はこの12年間あまりの間に6人のコンサルを使った。最後は大手コンサルに依頼したものの、1年で結果を出すことができなかった。

オーナーはこう嘆く。

「大手コンサルも結局は新台入れ替え。新台入れ替えの経費だけが多くなって、利益はコンサルを入れる前の半分に以下になった。この地区で立て直しができるコンサルはいない。一番店を40店舗も作った、と豪語していた個人のコンサルも一昔前のやり方で通用しなかった。稼働を上げられる自信があれば積極的に受けるが、疑問符が付くところは条件を下げて受ける。社員にはセミナーも一杯受けさせたが、どうしようもない地区は何の役にも立たない」

新台入れ替え以外に方策がないことに加え、各コンサルは異口同音に「他店から客を引っ張ってくる」というやり方にもオーナーは不満があった。

他店の客を取り込むために会員システムを導入し、1カ月間の会員目標を立てて実行したが、効果らしいものはなかった。

全面リニューアルによるグランドオープンで割数を上げる。昔やった手段も今は1年後には元に戻る。

オーナーが知りたいのは他店から客を奪うのではなく、パチンコをやったことのない新規客を増やす方法だ。しかし、業界コンサルはそのノウハウは持ち合わせていない。

なぜ新規客にこだわるか? それはこの地区がパチンコ版限界集落だからだ。限界集落ならどんな商売だって成り立たないが、限界集落を活性化させる方法は、町が空き家や農地を格安で貸し出し、仕事も斡旋して若者を移住させているケースがある。

これがホールに客を呼び戻すことと相通じるところがある。

「店の建物も古い、置いている台も古い、おまけにお客さんは年寄りばかりでは、若者は来ない。過疎の町を活性化させるのは自治体の仕事だが、パチンコの場合はやはり、メーカーの仕事。まずは、新規客が増える魅力的な機械を作ってもらうことが大前提になる。メーカーは流行っている店ばかりに目が向いて、寂れた地区のホールへ目を向けようとしない。地方のホールを減らさないために、限界集落に応じた台を研究して欲しい」と訴える。

日報でも何度か書いているが、1970年代倒産の危機にあったマツダが、工場の従業員を全国のディーラーへ出向させた話がある。車を売るだけでなく、客からどんな車が欲しいかを徹底的にリサーチした情報を20代の若手技術者らが中心となって具現化したのが、80年6月に発売して爆発的なヒットとなる5代目ファミリアハッチバックだった。電動サンルーフが付いた赤のXGは陸サーファーの若者らに絶大な支持を受けた。

今こそ、メーカーがすべきことは地方のホールへ出向して、直接お客から意見を吸い上げ、地方のホールが活性化できる機械作りだ。

地方からパチンコを衰退させないためにも。



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プライベートブランド機はベタピン営業はない?

ハンドルネーム「ヨッシー」さんからプライベートブランド機に関する考察だ。

以下本文

今のホールはどこの店も金太郎飴で同じような機種構成のラインナップとなっている。

お客さんがなぜその店に打ちにいくのかとなれば、
・勝った経験がある
・少しは出している
・家や職場から近い
・駐車場で車が停めやすい
・店内音がうるさくないや空気が他よりいい
などの理由が挙げられる。

どうしてもその店でなければならない、というほどのインパクトのある独自性は見当たらない。

これまでダイナムの独壇場だったプライベートブランド機の導入が、他法人でもスタートした。

昨年、安田屋がJPSと協力開発したパチスロの「YASUDA7」に続き、熊本の岩下兄弟と東京のジョイパックレジャーがそれぞれプライベート機を導入。さらに千葉のパールショップともえグループはバルテックとの協力開発で「トモラー」の導入に踏み切った。

以前にも全日遊連がプライベート機にチャレンジしたことがあったが、爆裂機全盛の時代背景もあってかあまり注目を集めることはなかったが、一挙にプライベートブランド機の動きが活発化の様相を呈してきた。

しかし、射幸性を抑制する規則改正や自主規制が強化されギャブル性で煽るような営業ではお客さんを引き付けることができなくなった今、その店にいく来店動機は、他店に無いものでサービスをアピールすることが必要になってくる。

その店にしか置いていない台でお客さんがマッタリとプレイすることができるとなればそれがその店の独自性となる。

近隣の競合店に絶対に設置されることがないということは店にとっての強みであり嬉しいことだ。

また、客目線からしてもプライベートブランド機は、その店の言わば“顔”であって広告塔でもある。リールには会社のロゴマークも使われているケースもあり、他の台より高設定が入っている可能性が高いと期待する。

こういうスケベ心と期待感が生まれてくるのも当然だ。

広告塔であるホールのオリジナル台をベタピンで放置するような営業を続けると、そのホールの評価に直結することとなるので、あまりエグイことはできない、と思うのが一般的な心理だ。

何れにしても今後は他店との違いを明確にし、より独自性あるサービス(この場合プライベートブランド機)をお客様にアピールして競合店に打ち勝つ!

これは絶対に必要です。

釘調整の問題を含めこれまでの負の部分を“赤信号みんなで渡れば怖くない”との護送船団発想から脱却。その店に必ず行かないといけない!とか、その店でしか打つことができない台がある!というようにお客様にご来店頂くその動機づけの一つとして、プライベートブランドが活躍することを期待したい。




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地域の輪を広げるコミュニティペーパーの役割

ホールの地域社会への貢献活動の一つの形としてコミュニティペーパーが注目されている。岡山・倉敷市に本社を置くサンエイグループが発行している「むちゅう」は、2015年春から季刊誌で創刊され現在13号を数える。

誌面は同社が営業展開する岡山・山口・滋賀県の地域情報や芸能人インタビュー、地元店舗のクーポンページなどで構成されている。

「むちゅう」を発刊するようになった経緯を経営戦略室の西里実室長は次のように語る。

「丁度、広告宣伝規制が厳しくなった時期でもありました。他のフリーペーパーも見ましたが、自社の情報が多い。パチンコ情報の代替手段とも考えられましたが、それだけでは長く続かない。地域の方々とのコミュニケーション、つながりを求めるためには自分たちの色を消した方が、地域社会に貢献できる、と考えました」

地域との結びつきを特に意識しているのが、地元店舗のクーポンページだ。同社の社員が地域の店舗へ足を運び、クーポン店舗を開拓して行く。クーポン券が地域との関りを持つためのとっかかりにもなっている。

創刊して3年も経つとクーポン券も徐々に定着してきた。



ジャンボ水島店が担当しているお弁当屋さんでは、100円引きのクーポン券が月に650枚ほどコンスタントに使われている。あまりにもの使用量にお店の負担になっていないか、と危惧。西里室長が菓子折りを持って挨拶に行ったが心配無用。嬉しい悲鳴だった。

サンエイ倉敷本店と同一敷地内にあるTSUTAYAでも旧作DVD・ブルーレイが1枚無料になるクーポン券が毎月200枚ほど使われている。

「地域情報が載っているから手に取ってもらえる。そして、クーポンも使っていただける。地域の輪が広がればいいですね」

クーポン券を使って1人でも足を運べば、売り上げに貢献して、win winの関係を構築することになる。




アンケートはがきから読み取れるのは、「むちゅう」の入手先として、ホール以外ではクーポーン券の協賛店舗、というのもある。パチンコをしない人にもサンエーいグループの存在を知ってもらうことにも役立っている。

「むちゅう」は岡山県立図書館からもコミュニティペーパーとしてお墨付きをもらっている。1年ほど前、館長名で地域のコミュニティペーパーを展示するコーナーに展示したい旨の手紙が届いた。

創刊号のバックナンバーから保管用と貸し出し用に2冊ずつ送るようになった。

特集のテーマは地元でも知っているようで知らないような情報を取り上げる。最新号では岡山市の池田動物園を取り上げた。同園は天皇陛下の姉で、昭和天皇第四皇女の池田厚子さん(86)が園長を務める。開業65年を迎えるが、入場者の低迷で累積赤字は2億円に達し、存続の危機に立たされている、との新聞報道があった。



特集記事では古き良き動物園の良さを伝えながら、送客の援護射撃をする内容となっている。

「宇部のときわ公園を取り上げた時も、すごく喜んでいただいて、園内で配るので200部欲しいという声を頂きました。コミュニティペーパーは成果が数字になって表れるものではないが、地域とのつながりを大切にしている会社と認識していただければ十分です。取材を通じて色々な広がりができることがコミュニティペーパーの魅力です。これからも地域の輪を広げていきたい」(西里室長)

サンエイグループは吉田社長自らが総付け景品のティッシュBOXを配るほど、お客さんとの距離が近い営業を続けている。業界は右肩下がりの業績が続いている中、業績を維持しているが、それだけでも大変なことである。

今日も稼働維持をテーマに薄利営業を続ける。


※フリーペーパー、コミュニティペーパーに関してパチンコ日報でも承っています。
問い合わせはこちらから。



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じゃじゃ馬を乗りこなす技術がなければ名馬も駄馬に

出過ぎでビビる店長と、
出過ぎで喜ぶオーナーの温度差。

全国に点在するホール企業のDNAは、オーナーの性格が反映されています。

昔から一発台や3回権利モノが得意なホールチェーンが全国各地で頑張っています。
そんなホールのオーナー自身は確たるものとして、パチンコとは何かと言う持論を持っています。そんなオーナーの方針がホール企業のDNAとして何十年も脈々と続く。

一発台も3回権利モノも、設置する基本は、釘技術がしっかりあり、傾斜角度も丁寧に調整出来るかです。
でも、これらの調整をしっかりやっても失敗することはあるものです。

失敗とは、出過ぎと出なさ過ぎ。

そして出来るオーナーは、出過ぎでは怒らず次回へ繋げと檄を飛ばし、出ないと激怒するのです。

それくらいの覚悟がないと、ライジンマンや今日もカツ丼を導入してはなりません。

パチンコの本来の楽しさは、まったりと玉を追う。

これなんですね。
言うなれば、ピタゴラスイッチ的な感覚。

まったりと玉を打てて、万が一Vに玉が入る瞬間があれば熱くなれる。

これがアナログパチンコの良さ。
ずっとハラハラでは疲れてやがて打つのも嫌に。

初代ゼロタイガーのスペックを覚えている業界人は少なくなりましたね。

当時は無制限(ノーパンク)制なんてなくて定量制。
3000発や4000発打ち止め制が大半でした。

そして初代ゼロタイガーは、Vに1回入ったら、羽が可動を始め、その間にVにまた入ればまた次の羽の可動カウントがスタートするから、
運が良いと一気に打ち止めになります。

200円分の玉でVに入ったとすると、一気に打ち止め終了! そんなことが結構ありました。

その後、ゼロタイガーは、ラウンド数と羽開閉数の固定により、一気打ち止めになる事はなくなりました。

当時は、三鷹駅前にあった○○○○○○本店に初代ゼロタイガーが設置されており、電車で通うファンが朝から並んでいたものです。

あの時代の本店の店長は、出過ぎる初代ゼロタイガーに手を焼きましたが、後に自身の店の看板台に育てました。

初代エキサイトジャックを覚えている方もいますよね。
これに手を焼いたホールも結構ありました。

当時20店舗あった北関東のあるホール企業は、12店舗で初代エキサイトジャックを導入しました。

これが連日赤字。

初代エキサイトジャックの特性として、大連チャンする時がありました。

4連チャンは当たり前、波に乗ればそれ以上も連チャンする。だから朝から満席になるくらいお客さんが来店。

店長会議では、初代エキサイトジャックの対応が議題に上がりました。

スタートまたはTYを下げるか議論になった時に、営業担当の常務は、「薄利多売で行こう! 目標割は14.3割。極力スタートは下げずTYで調整」と方針を打ち出しました。

稼働がある間は、お客さんに遊んでもらいましょう!トータルで粗利が取れたら良いと。

これらの例は、最初は利益が取れなかった機種だが、やがて看板台になった例。

初代エキサイトジャックの連チャンは、当時の麻雀物語よりも破壊的でしたね。

真相は闇の中ですが、初代麻雀物語の初期出荷分の連チャン率は25%。2期出荷分は20%だとメーカー系の営業マンから聞きました。

確かにそれはデータにも現れて、私の担当したホールは2期出荷分の麻雀物語でしたが、同じチェーンの初期出荷分の麻雀物語の方が連チャンしてました。

話を戻すと、あの当時、40玉交換が主流でした。

損益分岐点は16割。

基本の割数は12.5割から13.6割の時代に初代エキサイトジャックは、連日16割の出玉ですから、出玉感はハンパないわけです。

この時に、他の機種とのスタート数との兼ね合いを見ながらスタートを5.6くらいにしたのですが、これを一気に下げると回らない機種との印象が残るから調整方針が重要でした。

つまり、お客さんと店とのせめぎ合い。

それと、店と遊技機とのせめぎ合いの毎日でした。

昔のオーナー達は、せめぎ合いこそがホール運営の楽しさと受け止めていたから、、なんとかして、機械を活かそう活かそうとしていたんですね。

現在はどうでしょうか?

出過ぎにビビり、最初から閉め閉めの調整をしたり、
出過ぎにビビり、稼働を打ち切るケースが散見されます。

これでは、何も生まれません。

じゃじゃ馬機種を上手く操る前に放棄しないで、
じゃじゃ馬を乗りこなす調整を身につけるチャンスと捉えて、ライジンマンや今日もカツ丼を稼働させたら良いのに、と思います。

あるチェーンが、70歳台後半の釘師を講師として招聘したことがあります。

スーパービンゴやラプソディの時代に活躍した元正社員の店長兼釘第一人者の釘師は、昔の釘技術を伝承させる為に、オーナーが呼び戻したのです。

これから先、パチンコから釘が無くなるかも知れない時代に、なぜ今また?と思う人もいるでしょう。

理由は、今の店長や釘担当者の釘技術低下に危機感を抱いたからです。このままではあと10年すると、本当に釘技術の伝承者がいなくなると思いました。

そして、いつかまた、羽根モノや権利モノの類で良い台が出た時に、釘が重要になってくると期待しているのです。

メンテナンスのための釘調整でも、やはり技術がないとじゃじゃ馬を乗りこなせない。

暴れん坊でもじゃじゃ馬でも、投げ出さずに、根気よく考えて、機械を活かす。これを思い出して頂きたいですね。
投げ出さずのは簡単ですから。

つづく


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