パチンコ日報

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金額に置き換えれば分かりやすいベース問題

検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の撤去問題は、健全化推進機構がベースで立ち入り調査した時にほとんど他入賞に入らない機械ばかりだったことに端を発している。最初はホールが一般入賞口を殺しているのかと思われたが、これがメーカー出荷時の状態で、実は保通協へ持ち込んだ状態と出荷した状態が違うことが明るみになって、メーカー責任が追及されるようになった。

改めてベース問題とは何なのかを振り返ってみたい。

遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則には次のような規定がある。

ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
遊技球の獲得に係る遊技機の性能に関する規格は、次のとおりとする。
(ホ) 遊技球の試射試験を10時間行つた場合において、獲得する遊技球の数のうち役物の作動によるものの割合が7割(役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合にあつては、6割)を超えるものでないこと

要は役物以外の一般入賞口に3~4割は入らなければいけないことが定められている。

100発打ちこんで一般入賞口から30~40%は玉が返ってこなければならないのは周知の通りだ。このことをベース30とかベース40などと呼ばれているのだが、ベースで表現するからメーカーの罪も伝わらない。

これを金額ベースに置き換えるといかにベースを殺していたことが罪なのかが分かる。

パチンコは1分間に100発発射できる。4円なら1分間に400円を消費する。

1時間に1回も大当たりをしなければ、2万4000円消費することになる。今の機械はまさにここが問題で、本来のベースなら一般入賞口の戻りがあるので、1時間に2万4000円消費しても7200~9600円分の戻りがなければならない。

検定を通った機械であれば、大当たりがなくても1時間の消費金額は1万6800円~1万4400円ということになる。それなのに、今の機械は大当たりしなければ1時間で2万円以上が平気で吸い込まれて行く。

金額ベースで考えると、ベースにほとんど入らなかったパチンコ台がどれだけ極悪だったかが分かる。

換金を認めていない警察としても金額換算でベース問題を語れない。

セブン機一辺倒になって業界全体がスタートばかりに拘って、いかにスタートを回すかに腐心してきた結果、ユーザーもベースのことはあまり気にもしなくなったのではないだろうか。

ベースに入らなかった分はホールの利益になる。

等価交換営業の普及と共に、スタートを回すために、ベースを殺し、出玉を削る営業が当たり前になって行った。

「パチンコは釘が全て。穴に入って初めて賞球があるが、それを決定づけるのが釘。一般入賞口にも入らず、カネばかり飲み込む機械を許可した覚えはない。すぐに外せ、というのが警察の怒り」(スロット関係者)


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