「保通協を通った機械を買って、所有権はホールにある。ホールが不正改造をしたわけでもない機械を行政が『外せ』と首を突っ込んでくること自体がおかしな話。一般業種ではあり得ない。パチンコ業界だからそんな話がまかり通る。とても法治国家とは思えない」(中小ホール社長)と怒りをぶちまける。
もう少し話を聞いてみよう。
「問題は許可した保通協と保通協を騙したメーカーにある。ホールにまで下りてくる問題ではない。自動車でいえば、ブレーキに欠陥が見つかったものを自分(ホール)で直せといっているようなもの。自動車なら絶対リコールだ。補償内容も加害者が3万円だと提示することもおかしい」とヒートアップする。
本来なら偽りを持って保通協を通しているとすれば、それはメーカー責任である。従って、検定取り消しによって、撤去するのがスジである。
今回はどういうわけかあまりここに踏み込まないで、市場に出回っている機械は撤去機だから、「撤去」という流れが形成されてしまっている。
ホールには釘調整という負い目があるが、ホール社長はこう斬りこむ。
「釘調整の問題と違法機の問題は全く違う話。それをごっちゃにしないで、違法機は違法機と区別すれば話も整理しやすい。釘の問題は玉が通るかどうか。通らなければ通すようにするだけ」と前置きした後で、等価交換問題を言及する。
「たとえば、メーカーのカタログには1回の大当たり出玉が1300個と表記されているとしましょう。それを等価に走った大手は1300個の大当たり出玉を1100個ぐらいにして、本来客が得られる出玉を200個ぐらいくすめるために釘で調整している。確変も本来は次の大当たりまで玉が減らないようにしていたが、確変中も玉が減る。出玉を削って利益にしていることが違法であり、そこが一番大事な問題で、ベース問題よりも行政はそこを指導すべき。等価営業でメーカーのスペック通りに営業していたら大赤字になる」
ユーザーからはボッタ営業といわれ続けてきている。すでに等価・高価交換営業は破たんしているが、現在残っている客は、遊べることよりも勝った時の換金額を優先してしまうために、ホール側も等価交換を止めるに止められない状況に陥っている。
本来パチンコは風営法の下にある許可営業である。そこに自由競争を持ち込んだことも馴染まなかった。組合の強制力を発揮するために、自主規制も復活すべきだろう。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。