■結果の出る最新人材マネジメント
■講師:キャリアチアーズ 山口しのぶ代表
未戦力人件費(戦力化するまで辞めてしまった人への給与、福利厚生費)が従来に比べて5~10倍に跳ね上がっている。
背景には労働人口の減少問題が深刻化していることにある。いい人材ほど早く辞めて行く傾向がある。
入社3年以内の早期離職率はパチンコ業界のカテゴリーである娯楽関連業界は45.0%、とワースト3にある。
かつてアルバイトは、3カ月で半分が辞め、1年では全員が辞める傾向があったが、最近は1カ月で半分、半年で全員、とサイクルも短くなっている。
アルバイトは160時間勤務して1人前になるが、3カ月で辞められると未戦力で終わってしまう。採用費の5~10倍が未戦力費で消えている。
採用コストがアップするだけでなく、未戦力費によって、人件費で年間の利益が吹き飛んでいる大手もある。
対策としては離職率を下げると未戦力費が下がり、利益が残る。
では、どうやって離職率を下げるかというと、ジェネレーションギャップを我慢しなければ人が育たない時代になっている、ともいえる。
つまり、彼らの世代の価値観に合わせたマネジメントが必要になる。
今の新入社員は年収200万円で十分、その代わり責任のある仕事に就きたくないという層が8割で、残業なしで家族との生活を重視する。
上司との価値観が全然違う。では、どうやって育てるか?
①楽しめるエンターテインメントシフト
ポイントを貯めて商品と交換できる。貯める楽しさがある。時給が10円上がるよりも1ポイント付く、ゲーム感覚を求める。代役シフトに入ることで、さらにポイントアップ。これで、人が嫌がるシフトへも入ってくれるようになった。
②長期間(3年先)ではなく、短期間(3カ月)でのキャリアアップ
ファーストフード店では3カ月ごとにキャリアが1段上がり、権限が付く。それは3カ月以上モチベーションが続かないため。学校の試験や体育祭や文化祭などの学校行事が3カ月ごとにあるのもそのため。3カ月ごとにキャリアアップ制度があると先が見える。
③認めて褒める
今は顧客満足よりも従業員満足が先の時代にあって、叱るよりも褒めて認めることを優先したい。認めることによって自発的なる。
アルバイトは1カ月目、3カ月目、5カ月目、7カ月目が辞める傾向がある。この時に上司が一言声をかけるだけでも離職率は減る。

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