パチンコ日報

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ユーザーあっての業界を忘れる事なかれ

ハンドルネーム「夜刀」さんは元ゲーム業界で制作の立場にあった人。ゲーム業界もオンラインゲームの台頭で以前のようにゲームソフトが売れない業種になっている。ゲーム業界での経験から見えてくるパチンコ業界とは。

以下本文

>世の中いたるところで、声高に自分の権益だけを叫ばれる方

日報のエントリを読む限り、パチンコ業界は「自分は悪くない、他人が全部悪い。」と仰る方が増えた気がしてますけど。
客が求めるから、警察庁の指導だから、ホールが求めるから、機械台が高いから、ホールが締めるから、粗利が確保できないから。
現状があるのは原因があるはずなのに、当事者が誰もそれと向き合おうとしていないように見受けられます。

つまるところ、店の経営なんか知ったことか、潰れてもいいから自分に勝たせろ。それが客側の偽らざる本音なんじゃあないですか。
そこを曲げてホールのことを考えてくれと言うのは無理がないですかねえ。客側にしてみればホールの一つ二つ潰れたところで困らないんですから。

娯楽産業なら、「潰れちゃ困る」と客が思ってくれるような楽しさを提供してもらいたいものですが。

閑話休題。

 自分は少し前までゲーム制作に携わっていましたが、不況やオンラインゲームなどに押されて、業界全体の勢いがなくなっています。まあ、パチンコ業界のことは接点がないこともないので、噂だけは色々と耳にします。

さて、我々の認識は「ゲームはユーザーがいなくなると困るが、ゲームがなくなってもユーザーは困らない」。
制作側としては「つまらないゲームだけど我が社のために我慢して買ってくれ」などとユーザーに向かって言えるはずもなく、常日頃から面白いゲームを作ろうと悪戦苦闘して、それでも売れなければ解散の憂き目を見たりするのです。
解散してから「えー、○○のゲーム好きだったのに」とか言われたりすると、遣りきれない気持ちになりますが。

作る側からすれば、ユーザーの求める面白さと真っ向から向き合い模索し続けることが我々の本筋で、恐らく一部のパチンコメーカーあるいは制作スタッフには、そうした気概を持った方々がいらっしゃると思いますし、そうした機械はユーザーから一定以上の評価を得ているはずです。

 私事ですが、自分もバジリスクやまどマギは大好きですよ。
これらの機械が年内には打てなくなるかも知れないと思うと残念です。

そこで、ホールのことを客が考える、と言うのはゲーム販売に当てはめると、新しいゲームを買う時は必ず同じ店で予約を入れる、みたいなことでしょうか。一部のゲームユーザーにはそうした仁義を切る人がいます。

 店舗が特典などでゲームとは別の楽しさを提供しているからと言えるでしょう。「この店がなくなったら困る」と考えている人がいると言うことですが、それだってゲーム本体が楽しくなければ成り立たないのです。決して経営事情を考慮して店を支持している訳ではありません。

 また、制作側も店舗ごとに販促商材を作ったりとか面倒なことも色々と増え、発注数を確保するのに必死ですが、ユーザーには関係がないことです。

ところで、パチンコ業界の現状も、ゲーム業界の「価値観の多様化が」「行政の表現規制が」「違法ダウンロードが」等々、ゲーム業界が売れるゲームを出せなくなった遠因を他に求めてるような見苦しさを感じます。

 ゲームが売れて所帯が大きくなってしまうと、代理店や流通などの顔色を窺っていつの間にかユーザー不在となり、売れなくなれば行政やユーザのせいにして、自分たちが面白いモノを作っていないことを決して認めようとしなくなる傾向にあります。

 けれども、何よりユーザーあっての業界であり、パチンコもユーザーの応援こそが業界の下支えなんじゃないでしょうか。

ただ、多くの方はその程度のことは分かっているはずですが、業界あるいは会社全体の方向性としてはそれを認めることが出来ないジレンマやしがらみを抱えている。だから見当違いの提案や意見でも正当性を主張し、即通路の機械を出すしかないのだろうとも思っています。

最後にレートのことですが、自虐混じりに言わせていただくと、4円を2円にしなくても店舗数が半分になれば解決するんじゃないですか。


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