
これは、昭和40年以降のピーク時の 83.7%と比較すると、48年間で53ポイント減少したことになる。 年代別にみると、急激な喫煙率の減少傾向が見られる60歳以上は21.1%で、 昭和41年のピーク時より57ポイント減少した。また、平成26年の喫煙率が一番高い年代は40歳代で38.5%だった。
成人男性の喫煙率は、減少し続けているが、諸外国と比べると未だ高い状況にあり、約1500万人が喫煙していると推定されている。
これに対し、成人女性の平均喫煙率は9.8%であり、ピーク時より漸減しているものの、ほぼ横ばいといった状況となっている。 平成26年の喫煙率が一番高い年代は40歳代の14.8%、最低は60歳以上の6.3%となった。
この喫煙率を踏まえての問題だ。
たばこ産業のデータからも分かる通り、世間では圧倒的にたばこを吸わない人の方が多くなっている。今や公共施設、公共交通機関、商業施設、レストランは全面禁煙で、分煙化が進む中、自由にタバコが吸えるのがパチンコホールである。
ホールの求人難が続いている。時給を上げても人が集まらない、と採用現場からは悲鳴が聞こえる。
ホールと同等の時給を支給する業種が出てきて、ホールの時給の高さのアドバンテージがなくなっただけではなく、ホールを敬遠する別の理由があった。
「健康志向の高まりから、副流煙問題が影響しています。健康被害が出るのでホールで働くのは「嫌」という声も多いです。ホールでは自由にたばこが吸えるということが採用の妨げになっているといっても過言ではありません」と話すのは求人誌関係者。
たばこを吸わない人にとってホールは選択肢から外れることにもなる。実際、ホールで働いている人の喫煙率は一般よりも高いように思われる。
たばこの臭いが体に付くのが嫌がる人の方が多い中、これでは新規客の開拓もままならない、というもの。
空気清浄機やプラズマクラスターなどの導入で、昔からたばこの臭いや煙対策には努めてきた業界ではあるが、吸わない人からすると臭いは敏感になる。
自宅でお父さんがたばこを吸う場所はベランダで、蛍族という言葉も生まれたが、それも今や昔。ベランダでの喫煙を禁止するマンションもある。今や自宅でたばこを吸うのは換気扇の下が定番になっている。
マルハンなんば新館の完全禁煙ホールでも成功してケースもあるわけだから、完全禁煙にしてもお客さんが来るように業界は努力しなければ、新規客だけでなく、働く人を失う、というものだ。
その一方でダイナムのブランドの一つである低玉貸し、完全禁煙の「信頼の森」の動向が気になるところである。

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