関東の部備品商社で働く営業のAさんが潰れて行くホールのパターンを分析している。
「都内のホールの方は分からないでしょうが、神奈川県でも郊外店の稼働の落ち込みが激しい。車でわざわざ来るお客さんがいなくなった。特に、朝と昼から来るお客さんの落ち込みが激しい。回らないからわざわざ車で行く価値がない」と打ち明ける。
営業で各ホールを回っているので、1店舗だけの現象ではなく、全体的な傾向だ。
神奈川県は全国的に見ても有望な市場だ。関西ホールが神奈川県へ相次いで出店したことでも実証されている。
ここからが部備品商社の目だ。
「備品をわれわれ商社から買わなくなります。例えば、うちはトイレの洗剤も扱っていますが、洗剤の減りが遅くなってくる。そのうち、従業員が近くのホームセンターへ買いに行くようになったら、そのホールは末期です」
トイレの洗剤が減らないということは、それだけ稼働が落ちている、ということだ。洗剤を部備品商社から買わなくなったホールで、その後稼働が上がったホールは「見たことがない」という。
「お客さんがいないので、ホールスタッフの動きも緩慢になります。そりゃ、お客さんがいなければ、モチベーションも下がります」
稼働を上げるための資金力も枯渇。稼働を上げたいと思っても店長にもオーナーにもノウハウはない。
「取引がなくなるので、そういうホールへは足を運ばなくなりますが、駐車場を見れば一目瞭然です」
部備品商社の目では、トイレ洗剤を買わなくなったら赤信号ということのようだ。
都会の神奈川県でこの状況だから、地方の惨状は推して知るべし。
和歌山から悲鳴が聞こえる。
「スロットの稼働が滅茶苦茶落ちている。スロットは時間のある人しか打てないので、長時間ホールに居られるお客さんがこの5年で相当減った。若者はジャグラーをまったり打ってはくれない」
長時間打ってくれる若者がいなくなったことに加え、地方ではスロットの等価営業がきつくなっている。
「20円で稼働を上げるのは等価では無理。設定を入れれば一撃されるので、怖くて入れられない」
一物一価の問題で、スロットの等価にパチンコも合わせなければならないが、スロットの等価にも限界が来ていることは明らかだ。スロットにも6~7枚交換営業に対応したスペックの機械が望まれる。
和歌山のホールも洗剤を買わなくなる予備軍だ。

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