遊技機の性能に影響を及ぼす程度の改造を加える釘調整は、変更承認申請を出さなければならないわけだが、実際にそんなことをやったら警察の仕事が膨大になるだけでなく、警察検査を受けてから営業するとなるとホール経営そのものが成り立たない。
ところで、スタート調整というのはコンマ何ミリの世界で、スタート回数を0.1回単位で微調整するものである。従って、釘の動きそのものも概ね垂直の許容範囲のものである。
先日、京都・城陽市のホールでは店長がスタートに玉が入りやすいように釘を開けていた、として風営法違反(無承認変更)で書類送検された。その時の同ホールの釘の状態がこの写真で、釘がハの字に開いている。

ここでコメント欄からの釘問題を見てみたい。
「釘調整が絶対的に違法なのではなくて、釘抜け補修と同様、調整するたびに変更承認(届け?)を出さなければいけないのでしょう。それなら、全国のホールが毎日のように警察に届けを出してみてはどうでしょうか。警察側もこんな繁雑になるんだったらもっと簡素化しろということで何か別の方式が認められるようになるかもしれません。余計に締め付けが厳しくなるリスクはありますが・・釘調整が完全に不可ということになれば、今ある方式の中では設定による調整くらいですが、CR初期にあった3段階の設定は、現在は認められていないのでしょうか。設定方式にすると、パチスロのように店側が特定の客(サクラ)に教えてズルをするといったことが横行しそうな気がしますね。封入式パチンコにしてその日ごとに玉の大きさを変えるとか?打ち出し玉に上下左右、前後方向の回転をかけて玉の跳ね返り方を変えるとか?何か色々考えてはみていますが、どれも客側に分かりやすい仕組みではなく、設定方式と同じ問題が出ますよね」(獣さん)
暴論と断って上で、黄昏777さんはこう指摘する。
「1枚2枚動かしたのどうのと辛気臭い話はもうやめにして、利益コントロールだろうが何だろうがクギ調整オールOKにしちゃえばいいのになと本音では思うわけですよ。警察が目こぼししていた嘗ての時代はクギ師が趣向を凝らした色んなクギ調整があってそれによって遊技の幅も随分広かったし、別に我々客だってそれを楽しみこそすれ不正だなんて思いもしなかった。パチンコ店だってアケすぎて潰れた店なんてあるわけもなく、今どんどん潰れているのはシメにシメた結果でしょ。店が競ってアケなきゃ競争できない状況にならなきゃ今の苦境は打破できないと思うよ。そんなことよりも業界健全化なん謳っちゃいるけど、私は店が小奇麗になったくらいで娯楽の王様がむしろ今じゃバカのする遊びに成り下がったとしか思えないと言いたいね。どうせならデジパチの店内比率を3割とは言わないが5割にするとか、スロットの開発販売を3年3台にするとか、交換率を全国的に33玉にするとかそういうのをしてもらいたいよ」
通りすがり弐さんは今の機械そのものに問題がある、という。
「問題なのは釘よりもデジタル抽選ではないか? そろそろデジタル抽選任せのパチンコから脱却しても良いと思うのだが。 いまのパチンコで肝心なのは抽選で当たりを引くこと。回らないとストレスは貯まるし抽選回数も減る。だが回ったところで当たりを引けなければ無意味といわざるを得ない。羽根ものであれば回る=勝てるという法則が成り立つかもしれないがデジパチはこれが該当しない。釘調整不可な今、客が玉の軌道に干渉できる要素を取り入れることはできないのだろうか? それが可能であれば打っている方も遊技している感を得ることが出来るし、技量によって結果を変えることが出来るかもしれない。プレイヤーがある程度結果に干渉出来てこそはじめて遊技と呼べるのではないか?」
スタートが回ったところで、大当たりするわけでもないデジタル抽選に頼ることから脱却しなければ、面白い機械も出て来ない、ということだ。まったくその通りである。パチンコがセブン機一辺倒になってパチンコをつまらないものにしている。

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