高校生と中学生の男の子の2人を進学塾に通わせているホール関係者の悩みだ。
長男と次男とも、東京六大学の付属高校へ合格するぐらい成績はよかった。ところが、長男は希望した私立高校は全部不合格となり、現在は都立の高校へ行っている。
おじいちゃんに財力があるので、有名私立高校からそのままエスカレーターで大学まで行かせることを望んでいた。
ことし次男が高校受験を迎えるにあたり、父親は長男の時のトラウマが蘇ってきた。
成績は優秀で合格間違いない、と思っていた私学にことごとく不合格になったのは、自分の職業に理由があるのではないか、と思い悩むようになった。
そこで思い切って塾長に相談した。
「パチンコ店へ勤めていることが不利になりませんかね。私の職業が原因なら転職も考えています」
転職で大手ホールに入社。現場経験の後、本社勤務をしている。
学校によっては父親の勤務先を書くケースもある。
例えば、慶應の幼稚舎は、頭の良さはもちろんのことだが、親の家柄や勤務先を重んじる傾向がある。そのため、芸能人の子供が入学するだけでも父兄からはブーイングが起こる、といわれている。
慶應は日本の政財界を動かしている、という自負がある。そのため幼稚舎は政治家、老舗オーナー企業、上場企業、医者などの子弟を優先する。
幼稚舎のクラス分けはK、 E、I、Oの4組。特にKは家柄のいい有力者の子弟が集中するクラスで、そのままクラス替えもなく6年間を過ごす。幼いころからの有力者の人脈作りの意味合いもあり、やがては政財界に進出して行く。
今回は高校進学だ。慶應の幼稚舎のように親子面談があるわけではないが、親の職業で落とされたりはしないか、と不安で不安でしかたなかった。
そこで、塾長は父親に次の様にアドバイスした。
「自分の職業や会社に自信を持っていない証拠ですね。まず、自分の会社にプライドを持って、親が覚悟を決めないでどうするんですか。親の職業で落とされるという考え方をまず捨ててください」
20年以上前は、パチンコ店員というだけでアパートも借りれない現実があった。これに発奮してパチンコ業界のイメージ改革に着手したのがマルハンだった。
東大を卒業して2012年、東京の安田屋に入社した人は、「業界のイメージを良くしたい」と表周りをしながら頑張っている。

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