パチンコ日報

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動線は無視できない

地方のホールが首都圏を目指す一方で、その逆もある。

都会を基盤にした大手が地方に進出してそれなりの成果を挙げ、いよいよ地方でも激戦区へ1000台規模の大型店を出店した。

その地域は強豪ホールが鎬を削る場所でもある。

その店舗から一番近い地元の中堅ホールは、迎え撃つに当たってそのホールのやり方を研究した。

「パチンコには守りの戦略はありません。攻める戦略以外にありません」と沖スロを増台することにした。

大型店がグランドオープンすれば、その台数分のお客は移動することになる。迎撃態勢を取らなかったホールは、新店に流れたが、対策を練ったホールはこぼれた客が流れてきて逆に客が増えた。

グランドオープンから1週間余りが経過した。

スロットコーナーはグランドオープンの熱気があるものの、4円MAXはかなり空き台が目立つ。

「地元のホールにもその案件は行っていたが、誰も手を出さなかった場所。ここの話が来たホールは二者択一で繁華街の駅前立地へ出店した」(地元業界関係者)

この地域初進出なので地元ユーザーには知名度はほとんどない。知名度がない上に立地がよくないとこの先が思いやられる、というもの。

市街地の真ん中だが、パチンコ客の動線がないところに出店した場合はその努力をするだけでも一苦労する。

この地域には全国大手が何店も出店しているのだが、2年ほど前にグランドオープンした店舗は、2日目で早くも空き台が出始め、現在の稼働は超低空飛行を続けている。

国道沿いの郊外店舗だが、全国大手の知名度を持ってしても集客できない。どうしてこんなことになるのか?

「あの場所は昔、屠殺場だったところなんです。その後、地元のホールが出店しましたが、エレベーターを屠殺した牛を運ぶものをそのまま流用していて、気持ち悪かったのを覚えています。(全国大手は)建物をすべて取り壊し一から新築しましたが結果が出ていません」(地元事情通)

そんな過去の話を知る人も少なくなっているにせよ、人を寄せ付けない何かがあるのかも知れない。

「一番の理由は動線の悪さです。下り線からは入れず、裏道からも入ることができません。加えて出玉もそんなによくないとなれば、わざわざ行かない」(地元設備業者)

パチンコ産業は昔から立地産業といわれているように、商圏内に人口はあっても、立地となるとまた別物である、ということを教えてくれる。

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