ヤフーやグーグルのフリーのメールアドレスかと思いきや、これが職場の席が毎日変わるオフィスのことだった。
昨年10月に事務所を赤坂から東新橋へ移転したパック・エックスが新事務所から、フリーアドレスを採用している、という。

これまでいくつもの会社を取材しているが、フリーアドレスは初めて。俄然興味がわいてきた。
同社でのルールは前日と同じ席には座らないことぐらい。出社した人から順に好きな席に座っていく。自分の仕事道具は個人ロッカーに収納して、出社と共にパソコンと書類を持ち出して、好きな席で仕事を始める。

営業などで外回りにでかける場合は、すべての仕事道具を片づけるので机周りには何もなくすっきりした状態になる。

個人の机がある会社が大半だが、書類や資料が山積みになり、傍から見ても汚い事務所も多いが、ホールの本社事務所は来客が多いので、すっきりしているケースが少なくない。

「個人ロッカーは限られたスペースなので、不要な書類はバンバン捨てるようになりました。常に机の周りがきれいになりました」(同社社員)
では、そもそもフリーアドレスを採用するようになったのはどういう経緯からか?
「色々なことに対して変化を求める意味合いが大きい。発想の転換ですね。同じメンバーで固まると固定概念ができてしまうこともあったんですが、席が毎日違うので、違う仕事をしている人からヒントをもらったりして、別のコミュニケーションも生まれます。自由に移動する風土ができてきたのか、軽いミーティングも活発になってきました」(小林取締役)
事務所のレイアウトも一段高い場所の窓際にはカフェスペースも設けられ、外の風景を見ながら気分をリフレッシュしながら仕事することもできる。


写真のようなファミレス席もあり、変化に富んでいることが伺える。

最近は社内でもメールで会話する会社があるといわれているが、フリーアドレスになればそんな問題も解消される。
取材を終えて、最後は全員が起立。皆さんの笑顔で見送られた。

なお、フリーアドレスの効用については、営業に来たパックエックスの営業マンに直接聞いてもらったら幸いだ。

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