パチンコ日報

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稼働が上がらない一因には常連という名の不良客対応がある

お客さんからのクレーム対応では現場のスタッフ・店長共に苦慮している。現役ホール店長のクロロさんのブログ「パチンコ店長のホール攻略」には実例が細かく書かれている。



本編では上、中、下の3回に分けて書かれている。クロロさんの許可の下、一挙に転載しているのでかなりの長文となっているが、読み応えがある。結局、常連客であってもその人が不良客なら排除しないと店の稼働も上がらないのではないか、ということだ。



以下、「海物語の要注意人物の話」より。





このクレーマーに対応したのはだいぶ前です。6~7年くらい前ですかね。



転勤が多い会社ですので、転勤で新潟方面の店に移動した時の話です。



その店にはいつも海物語を打つクレーマーというか要注意人物が存在しており、社員・ABは手を焼いていました。



その人物は40代くらいのガテン系の男で、来店頻度は週に3~4日くらい。

そして、その人物の何が問題なのかというと、とにかく「台やガラスを叩く」のです。

その叩き方も尋常ではなく、島が揺れて反対側の客も驚くほど激しく叩きます。



たまらず、社員が対応に行くと「遠隔」について語り始めたり「接客」に対する揚げ足を取ったりします。

つまり、来店する度に何か問題を起こすと、数十分掛けてその人物をなだめる⇒時間が経つとまた台を叩く⇒なだめる。



ということを繰り返しているのです。



その時、私は主任だったのですが、あるときにその客がまた激しく台を叩き始めたので注意したところ、暴れそうになってそのままマネージャー二人が駆けつけて4人で外で話しました。

その人物はタバコをふかしながら色々とクレームを言ってきました。



「いつも特定の奴ばかり出している」

「なんで俺が打つといつもハマるんだ。遠隔してるだろ」

といったいかにも養分らしい言葉です。



マネージャー二人は、かなり腰の低い対応で終始苦笑いしながら、もっと行儀よく遊んでほしいことをお願いしたりなだめたりしていました。



しかし、私はそれを見たときに明らかに「対応が間違っている」と危機感を感じたのです。



結局のところクレーマーというものは店で難癖をつけて暴れて、店員が駆けつけたときに色々と文句を言ったりすったもんだするのが大好きなのです。



つまり、そこでの対応として「お願いしたり」「なだめたり」する必要はないんですよね。そういったクレーマーを相手にすること自体が最も愚かなことなのです。



もちろん初期段階ではそのような対応をしてもいいと思いますが、そんなことをもう2年も繰り返していると聞きました。



台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる⇒台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる⇒台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる⇒台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる⇒台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる⇒台を叩いて他の客に迷惑を掛ける⇒なだめる



その店は海の集客が伸びなかったのですが、そんなことを2年も繰り返しているのが第一の原因と確信しました。



更にアルバイトからはこの人物の件で様々な話を聞きました。



「台を叩いているのを注意したところ、吸っているタバコを胸元に投げつけられた」



「呼び出しランプで呼ばれて遊技終了と言われ、玉が入った箱を手渡しされたのだが手渡しする直前で故意に箱から手を離し玉がコース内にこぼれてしまった」



「呼び出しランプで呼ばれて、膳板から出玉を下ろしている身動きが取れないときにズボンの上から股間を握ってくる(男性スタッフ)」



まあ、色々と意見はありましたが、吸っているタバコを胸元に投げつけるような人物に何かをお願いしたりといった余地はないと思うんですよね。



そんな人物を2年間もなだめ続けたマネージャー陣に対して私は呆れてしまいました。



そういったことが転籍してから2~3日後に起こり、私はミーティングで話をしました。



内容は海の問題の人物に対してです。その人物が店舗に存在することによる懸念材料を並べた上で、これは集客の上でも大きな問題となっていると問いたところ、店の最高責任者は「次にルールを破ったら出入り禁止にしよう」と言いました。



そして、そのミーティング終了後にまたその人物が海のガラスを激しく叩いているというインカムが事務所に入り、一人のマネージャーが駆け付けました。



その後に事件は起こったのです。



海物語の要注意人物に関して、次にルールを破ったら出入り禁止にしようとミーティングで決定し、その後すぐにその人物がガラスを激しく叩いているというインカムが入りマネージャーAが駆けつけたところからの話です。



私はそのマネージャーAの対応を事務所のモニターで見ていました。

その人物がガラスを叩いているところをマネージャーAが声掛けしています。



その人物は声掛けを無視してガラスを叩きます。

マネージャーAが顔を近づけてお願いすると、人物は「向こうへ行け」といった感じで手で遮ってきます。

その後も、マネージャーAがお願いを繰り返すと、人物は立ち上がり膳板の玉をぶちまけてマネージャーAに対して怒鳴り散らしました。



私はこれはヤバイと思って、事務所にいたもう一人のマネージャーBと一緒に現場に駆け付けました。

そのまま、マネージャー2人と私とその人物はエントランスになだれ込むように移動しましたが、その人物は興奮気味で暴れていました。



マネージャーAは胸ぐらを掴まれ、私に対しても殴り掛かってきました(実際に腹を殴られました)。

マネージャーBがその人物をなだめ、その後はまたいつものように外に移動。



人物はタバコをふかしまた「遠隔」や「接客」に対するクレームを語り始めました。



しかし、その後はマネージャーBが「すみませんが、今回は手を出してしまった(胸ぐらを掴んだり殴り掛かったこと)ので出入り禁止とさせていただきます…」といった一言を発しました。



それに対して人物は「わかった。じゃあ。もう来ねえから」といってそのまま立ち去りました。



私はこれで良かったと思いました。



出入り禁止にするには苦労しましたが、これで海の環境も良くなり稼働も上がるだろうしスタッフも余計なストレスや仕事が増えずに済むと安心しました。



しかし、その2ヶ月後にその人物が再び来店したのです。



出入り禁止にした人物が二ヶ月後に再び来店、その一ヶ月後に再び店内で暴れて再び出入り禁止にするのかと思いきや店長から以下のようなことを言われたところからの話です。



「あの人物に関しては今回の件では出入り禁止にしない。クロロの対応にも問題があった」



つまり、一度出入り禁止になった人物が再び来店したときの約束事として「次に台を叩いたら出入り禁止」にしますというものがあったのですが、だからといって台を叩いたあとに「はい。じゃあ、あなた出禁です」といった対応になっていたのではないか?



もっと違う対応はあったんじゃないか?ということを言われたのです。



その人物はマネージャーBに対して私の対応に腹が立ったと話していました。

つまり、その人物がルール違反を犯したからといって出入り禁止にできなかったのは、私の対応自体にクレームを付けてきたからです。



自分が台を叩いて約束を破ったことよりも、店員の声の掛け方に腹が立ったという風に話をすり替えることにより「じゃあこちらにも落ち度があるので今回は…」といったような流れとなってしまったわけです。



例え、次に台を叩いたら出入り禁止という人物が台を叩いていたとしても、いきなり「出入り禁止」とは言わずに「どうされましたか?」「何かお気に障ることがありましたか?」といった感じで柔らかく対応するべきと言われました。



そのあとには「一人の客を失うのは簡単だが、一人の客を増やすのは難しいんだ」とも言われました。



まあ、結局のところ店長は実際にその人物がどのような危害を周囲の客やスタッフに加えているのかがわからない為に、一人でも稼働の為に客を呼びたいという気持ちが明らかでした。



私自身の対応はもちろん完璧なものではなく落ち度もありましたが、だからといってルールや約束を破った人物に対しての出入り禁止というペナルティが免除されるということに対してはどうしても腑に落ちませんでした。



何かことが起こったとしても、何かと揚げ足をとってはスタッフに責任があるというふうにことを運び、ルール違反を繰り返すということが想像つきました。



そこで揚げ足を取られたとしても毅然として態度で、目先の稼働ではなく他の客やスタッフを守るという目的のもとに判断を下せるマネージャーであれば問題ないのですが、揚げ足を取られてクレーマーのペースに巻き込まれてしまうレベルなのがマネージャーBなわけです。



つまり、現場の人間を上の人間がフォローできないのです。

そうなると、現場でルール違反を犯した客に対して注意しようという気はなくなりますよね。

そこで注意して、手に負えなくなって上司が対応を変わってくれても、お前の対応が悪かったとなってしまうのです。



これは長い接客業で感じ取った一つの真理ですが、初期対応と二次対応という二段構えで問題を解決していくというモデルが存在するということです。



つまり、客から何か大きなクレームがあったとして現場の人間が初期対応します。

そこで解決できればいいのですが、解決できないときには上司など他の人間が二次対応します。



客にしてみれば、二次対応の人間が来た時に、興奮していたのが少し落ち着くといったように心理状態に変化が生じます。



それには様々な理由があり、「自分の為に上司が出てきたという優越感」や「人が入れ替わる間で少し興奮が冷めた」など様々な理由があります。ですので、初期対応で解決できなかったとしても二次対応で大体の顧客トラブルは解決します。



ですから二段構えのクレーム対応においては、上司の対応が上手かったから問題が解決したのではなくて二次対応したから問題が解決できたとなるわけです。



それを勘違いして、俺が対応を変わったから上手くいったとか事が解決したなんていう上司が存在しますが、それは対応力以前に二次対応という恵まれた状況で対応しているだけの場合がほとんどです。



そしてもう一つ、二次対応の際に客は必ず初期対応のスタッフの文句を言います。



そりゃあ、自分の非を認めたくないし話を有利に進める為にもその場にいない初期対応のスタッフの文句を言うのは特にクレーマーにおいては上等手段となります。そして、それを間に受ける上司が非常に多いので困ったものです。



つまりここから言えるのは、現場の人間(初期対応者)が最も大変ということなんです。



私は自分自身が現場で対応した際に、非常に嫌な気分になったり、身の危険を感じたり、実際に怪我をしたりといった様々な経験があります。



そうなったときに、二次対応をする上司は客に言いくるめられてしまい自分を守ってくれなかったということは、ある程度長く働いているパチンコ店員の方であれば誰しも経験はあるのではと思います。



それでも、度が過ぎた場合は自分自身で警察を呼ぶなど行動を起こすのも一つの選択肢として持っていてもいいと思います。



例えば、今回の海物語の要注意人物の話でエントランスで暴れたときに腹を殴られてるわけですから、その時点で警察を呼ぶべきであったと思います。



その後の話を読んでも分かるように、結局のところ店舗はスタッフを守ってくれない傾向が今までの経験上強いです。



膳板から玉を下ろすときに股間を握られる件もそうですよね。

それは立派な犯罪です。私自身も一度その人物にやられましたが、何か馬鹿にされているようなものすごく嫌な気持ちなりました。



私はその店からは1年以内に転勤となりましたが、未だにその要注意人物が幅を効かせているのかはわかりません。



しかし、その店の稼働がいっこうに上がらないので、たぶん顧客対応に問題があるんじゃないかと思っています。





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