「初めてパチンコするお客さんは1円から入門します。それからパチンコに慣れても4円に座ることはありません。4円なら1分間で400円が消えます。時給800円のバイトなら2分間で1時間分のバイト代が消えるわけですから4円では打てません。その点スマートボールは自分のペースで打てるところがいい。パチンコでも手打ちを復活してもらいたいぐらいです」(大手ホール関係者)
ホールでも関心を寄せているが、それ以上にメーカーの食いつきもいい。
「レート100円は無理としても、4円の範囲でハラハラドキドキする機械を作ってみたい。ギミックにもカネがかかる。演出を派手にすればいいというものではない。雀球やスマートボールを参考に別の発想の遊技機を作れば、特許を抑えることもできる。ただ、壁は警察庁。ストック機、連チャン機、と業界が悪さばかりしてきたので、新しいものの許可はかなり難しい」(メーカー関係者)
メーカーの手詰まり状態が伺える。
現在の開発陣の年齢ではスマートボールの存在すら知らない。大阪・新世界には今でもスマートボールの専門店が営業しているので、まずは自分で体験してみることだ。そこから新しい発想も生まれてくるというもの。
スマートボールに近いゲーム機といえばピンボールだ。同じ横置きで一番の違いはピンボールにはフリッパーが付いているが、スマートボールにはそれがない。
スマートボールにフリッパーを付けることで、一度下に落ちた玉を再び上に押し上げることができる。この玉の動きはパチンコでは演出することができなかったが、昔、京楽から発売された「UFO」というパチンコ台は、役物に入賞すると、玉を発射する新機軸が搭載されていた。当時としては画期的で人気を博した。
スマートボールにフリッパーを付けるだけでも、かなり面白い遊技機に仕上がりそうだ。そこに新たな役物を付ければ、ハラハラドキドキ満載のスマートボールが誕生しそうだ。
後は、ホールがスマートボールにどの程度興味を示して買ってくれるかだ。この手の機械は横置きでスペースを取るのがネックになる。
ただし、ハネモノのように長く使える機械なので、機械代の回収を急ぐ必要もない。
アナログな機械なのでドツキのようなゴトを警戒するが、ピンボールには分銅が組み込まれて、あまりにも揺さぶると振動で電源が落ちるようになっている、というからドツキに関しては対策は昔からできていた。
ホールからのニーズがあることが分かれば、メーカーも本腰を入れて開発するかも知れない。

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