「これをいったらおしまいだけど、回らないと文句をいうのなら行かなければいい」
至極もっともな意見だ。回らないホールで負けて文句をいわずに、回るホールを探せばいい。その回るホールがほとんどないことが問題なのだが、今時4円だけでやっているホールの数は少ないが、あることにはある。4円だけなのにホール内はいつも活気を呈している。
「今、抜けるだけ、抜こうというオーナーはいないはず。機械代が嵩むと出したくても出せない。その違いは無借金経営かどうかの違いも大きい」
無借金経営のホールはまずもって無理な出店はしていない。
かつて新規出店する場合は、4円パチンコで事業計画を立て、金融機関から借金をしていた。それが、年々1円が主流になることで、事業計画そのものが狂ってきた。
しかし、金融機関への返済は待ったなし。それを確保するためには稼働が下がっていながらも、釘を閉めて粗利を確保してきた結果が、パチンコ人口が1000万人の大台を割り、970万人に減少したことにもつながっていく。
ここに来て、1パチ専門店にも陰りが見えてきた。
北関東の1パチ専門店が、1パチの極端な稼働低下から打開策として、総台数の半分を50銭パチンコに切り替えた。ところが、いざ蓋を開けてみると両方の稼働がさらに下がってしまったのだ。
店長の不満も頂点に達した。
「オーナーの指示で半分を50銭にしたのに、稼働がさらに下がったらボクの責任ですからやってられませんよ」
1円で利益を確保しようとすれば、釘は必然的に閉まるというもの。そこを解決できないままに50銭に走ったところで結果は見えているようなものでもある。
ホール現場の台所事情から機械代負担がパチンコを回らない調整にしてしまっている。
「ジャグラーのように長期間稼働貢献してくれるパチンコ台がナゼ出ないんだ。パチンコメーカーにはジャグラーのような機械を作ってみろといいたい」(ホール店長)
長期稼働貢献とは機械の性能に加え、ホールの運用の仕方でいい機械でも短命にしてしまう。ジャグラーのようなパチンコ台が出たところで、初日から回収に走ったのでは結果は見えている。
結局、ホールの借金体質で回せない経営環境になっているのであれば、財務体質の強化を図るしかない。
しかし、金融機関の借金は棒引きにはならない。

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